『東京煮込み図鑑』一度は訪ねたい!人気酒場の煮込み50品紹介

『東京煮込み図鑑』一度は訪ねたい!人気酒場の煮込み50品紹介

2022年5月25日

東京の酒場で定番おつまみといえば「煮込み」!Syupoが紹介してきた都内の酒場から、煮込みだけを集めました。煮込みと言っても、豚モツや牛すじに限らず、鳥モツや馬モツなど具材は様々。店ごとに歴史と工夫が詰まっています。本記事はお店選びとしてだけでなく、そのバリエーションの豊富さもお楽しみください。

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1.築地『きつねや』

築地場外のもんぜき通り(新大橋通り)で戦後すぐから営業している屋台風の店。テッチャン、テッポウ、ヒモ、そしてフワなど、牛モツがクタクタになるまで煮込まれています。

築地「きつねや」 戦後すぐから続くホルモン屋。早朝ビールで乾杯!

2.巣鴨『千成本店』

創業60余年になる老舗。芝浦の食肉市場直送による鮮度がこだわり。煮込みは肉厚の牛シロを使用しており、クサミは皆無。脂の残し具合が絶妙。

巣鴨「千成本店」 芝浦朝〆モツを楽しむ老舗酒場。牛モツ煮込みも絶品。

3.大森『蔦八』

1970年(昭和45年)創業の老舗。近年経営が変わるも名物の煮込みは変わりません。煮込みは和牛のモツを使用。煮込みの大鍋で一緒に煮込んだ煮豆腐は牛モツの旨味がぎゅっと染み込んています。

大森「蔦八」 昭和の食文化を次の世代へ!復活の煮込みの銘店

4.本郷三丁目『加賀屋 本郷店』

都内各地にある加賀屋。その本店に位置づけられている店が本郷店。土鍋で提供する味噌味の煮込みは加賀屋から始まりました。クサミや脂を感じることもなく、さらさらとまるで汁物のよう。

本郷三丁目「加賀屋 本郷店」 加賀屋の本元を訪ねる。抜群によい大箱酒場。

5.麻布十番『あべちゃん』

戦前の1933年(昭和8年)創業。牛もつ煮込みはすき焼きのような甘い醤油味。口の中で溶けるほどに柔らかなモツは秀逸です。クタクタになった玉ねぎがアクセント。

麻布十番「あべちゃん」 本店建て替え完成!新しいあべちゃんで、昔からのあべちゃん。

6.森下『山利喜』

大正時代から続く老舗酒場。煮込みに6時間以上かけているという煮込みは、セロリ、パセリの茎、ローリエを束にしたブーケガルニを下味に使用しておりまるで欧風のシチューのよう。バケットと赤ワインをあわせる常連さんも多いです。

森下「山利喜」 東京の老舗はこういう進化もまた魅力です

7.町田『柿島屋』

明治17年創業。神奈川往還で活躍した荷馬車の馬を扱ったことが、馬肉料理専門店である柿島屋はじまり。肉皿こと「馬の煮込み」は昔からの名物。ほどよい歯ごたえで噛むほどに肉汁が染み出します。

町田「柿島屋」 桜肉の銘店は、歴史とこだわりが味の秘訣

8.池袋『三福』

昭和31年から続く池袋北口の人気酒場。塩ベースの煮込みは、まるでおすましのよう。アクなし、余分な脂なしですっきりとした美味しさです。

池袋「三福」 創業60余年。北口酒場の大定番。名物以外も全部おすすめ

9.池袋『千登利』

戦後間もない昭和24年の創業。界隈で最古参の店。白木のカウンターにセットされた大鍋で煮込む肉と豆腐が店の名物。すき焼き風の甘めの味付けです。

池袋「千登利」 北口飲み屋陣の老舗で煮込み

10.新小岩『おばこ』

昭和中期の一軒家の木造店舗で営むレトロな酒場。ここの煮込みは醤油味で甘さしっかり、肉じゃが風の味付け。コクが強く主張のある味はクセになります。

新小岩「おばこ」 大きなもつ焼きとたっぷり野菜で飲める老舗酒場。

11.祐天寺『忠弥』

まるでお澄ましのような塩煮込み。コクがあるのにクセがない、例えるならば、鰻の肝吸いのような味です。ジンジャエール風味の特製カクテルと相性抜群。

祐天寺「忠弥」 人気の理由は行けばわかる!早く飲める日に向かいましょう

12.中延『忠弥』

平日の17時から20時まで3時間のみの営業をする酒場。脂はある程度浮いていますが、非常に澄んだスープ。根菜などでアクを抜くこともなく、大変手間をかけてつくっていることがうかがえます。

中延「忠弥」もつ焼きとカクテルの不思議な関係。3時間だけ営業

13.渋谷『鳥竹』

渋谷の老舗暖簾『鳥竹』。1960年代の創業時から変わらぬ焼鳥や煮込みが名物。鳥の鳥竹ですが、煮込みは豚もつ。シロだけでなく、スジが入るのが特長です。白味噌ベースでさらっとした味付け。

渋谷「鳥竹二丁目店」 道玄坂の老舗焼鳥酒場に二号店登場!

14.渋谷『多古菊』

1975年から続く道玄坂の老舗の酒場。若者の街にあって、ここはベテラン飲兵衛さんが多い。名物の牛すじ煮はトロトロになるまで煮込まれています。

15.新中野『やるき』

ほぼすべての料理がスパイスとハーブが効いた、カレー風味の大衆酒場「やるき」。「やるき牛モツ煮込み」もエスニック!ハチノスやシロがたっぷり入ったスパイスたっぷりの煮込です。

新中野「やるき」 想像以上にオイシイ!カレー味の居酒屋でイレギュラーを楽しむ

16.下北沢『雷や』

シモキタで貴重な老舗酒場。名物の牛すじ煮込みはお手本のような味。トロトロになったすじ肉と飴色の豆腐にビールが進みます。

下北沢「雷や」 土日はお昼から!正統派、手作り料理に地酒を合わす店。

17.一之江『大衆酒場カネス』

1932年(昭和7年)に創業。コトコトと味噌ベースで煮込まれたカネスのもつ煮込みは、馬のモツと牛のフワのみを使用した個性派。モツのクサミは皆無で、超濃厚。

一之江「大衆酒場カネス」かわりゆく街を、ずっと照らしてきた赤提灯

18.秋葉原『赤津加』

約70年続く、秋葉原電気街まん真ん中にある居酒屋です。名物のもつ煮込みは鶏を使用。主に鶏皮で、所々に背肝が入っています。まろやかな味噌味です。

秋葉原「赤津加」 変わりゆく街並で、変わらない価値がある

19.浜松町『秋田屋』

東京タワーを見上げる大門通りの老舗。もつ煮込みは、串と同じに豚をつかっているかと思いきや、牛のテッポウなどの部位を使っています。

浜松町「秋田屋」東京タワーを見上げる都心の角で、みんな大好き大衆酒場

20.千駄木『にしきや』

不忍通りに面した酒場で、1952年の創業。定番の煮込みは味噌ベースで、下ごしらえがしっかりされた臭みのないモツとお豆腐が絶妙なバランスで優しい味わい。

千駄木「にしきや」 この地で65年、家族で守る愛され酒場

21.氷川台『新発田屋』

加賀屋出身の店主がはじめた、氷川台で予約必須の人気店。トロふわでまるで濃厚な豚汁のような味噌煮込みは、本家加賀屋と比べ勝るとも劣らない!

22.南砂町『遠州家』

地元で親しまれてきた年季の入った老舗。甘めの味付けの牛もつ煮は、いわゆる酒場らしいこってり味。その旨味に大将こだわりのアサヒ生ビール(マルエフ)が進みます。

23.西日暮里『小鳥』

創業40年以上。夫婦で営む線路横の小さな焼鳥酒場。鶏モツを使用した味噌味の煮込みが楽しめます。野菜が多めで、ほっと落ち着く逸品です。

24.京成小岩『三平』

料理は創業時から続くもつ焼きをはじめ、刺身や洋食までバラエティ豊富。老舗の煮込みとしては珍しいカレー味が楽しめます。

京成小岩『三平』50年続くモツ焼と鮮魚の名酒場。色付き酎ハイあり!

25.新宿『番番』

脱サラした大将が昭和50年代に開いたやきとりの店。熱した鉄鍋でグツグツと音を立ててでてくる煮込みも人気です。

新宿「番番」 昭和51年創業、いまや新宿の酒場史に残る銘店

26.新宿『萬太郎』

新宿の喧騒が嘘のような、典型的な家族経営酒場。甘辛くて、しっかりとした食感の中から濃厚な旨味があるハツモトの甘辛煮はサッポロラガーが進みます。

新宿『萬太郎』歌舞伎町でも明朗会計!予算2,000円で楽しむ焼鳥店

27.高田馬場『鳥やす』

高田馬場で歴史があってなおかつリーズナブルということで、連日満席近い賑わいの焼鳥酒場。煮込みには珍しい鶏手羽が入っています。

高田馬場「鳥やす本店」 老舗だけど焼鳥1本60円!伏見の富翁で酔う(写真のみ)

28.東伏見『鳥金』

昭和から続く鶏肉屋のご主人が、練馬のもつ焼き屋での修行を経て、平成元年に酒場へ業態変更。味噌ベースで豆腐がごろんとはいった鳥金の煮込み。優しい味がしみじみと心を優しく包みます。

東伏見「鳥金」 渋いカウンターで美味しいやきとり。落ち着く酒場。

29.吉祥寺『カヤシマ』

喫茶店のような酒場のような不思議なお店。お店のオススメ、牛すじ大根は朝から5時間かけて煮込むそう。甘めの和風な味付けです。

吉祥寺「カヤシマ」ここは酒場!ナポリタンと牛すじ大根に多満自慢

30.西荻窪『田毎』

三代目が守る老舗暖簾。おでん屋ですが一品メニューも個性があって楽しいです。都内では貴重な甲府とりもつ煮が人気。

西荻窪『田毎』3代目による鶏もつ煮とおでん。錫チロリの燗酒とともに

31.荻窪『煮込みや まる。』

2013年創業の煮込み専門店。牛すじ煮込みはお味噌味です。旨味がたっぷり、味噌と牛の脂の旨味は記憶に残る美味しさです。

荻窪「煮込みや まる。」 客層・店主・酒と肴のすべてが絶妙

32.仙川『きくや』

半世紀以上続く老舗酒場「きくや」。人気の煮込みは旨味がしっかりと詰まった味噌味。これぞ、老舗酒場の王道の煮込みです。

仙川「きくや」 1963年創業、この街でずっとやってきた老舗酒場

33.石神井公園『加賀山』

特製にこみは白い小鍋に豆腐と一緒にたっぷり入って登場。脂をとことこん落としたシロを白味噌で煮込んだもので、モツの下ごしらえの良さから油がほとんど浮いていません。

石神井公園「加賀山」 こんな場所に!腕自慢のもつ焼きは確かな美味しさ

34.人形町『一亀』

JR神田駅の高架下にあった人気酒場「升亀」に働いていた人が新たに始めた「一亀」。煮込みは鶏皮や砂肝、キンカンなどがはいった鶏煮込みです。みんなが好きな甘いすき焼き風の味付け。

神田「一亀」 朝10時開店、馴染みの酒場でお昼から

35.神田『徳兵衛』

1962年頃の創業、御茶ノ水で飲んでいた人には馴染み深い『徳兵衛』が神田駅前へ移転。クセをかなり抑えた煮込みは、マスター自慢の逸品。

神田『徳兵衛』御茶ノ水から移転。創業60年の老舗酒場の第二幕

36.茅場町『鳥徳』

歴史ある中央区の金融街に似合う、明治期創業、100年以上続く店。先代の3代目が考案したという、旨味多めの皮周辺を多く使った鳥ナベ(煮込み)が人気。白ネギ、しらたきを敷き詰めて、提供直前に鶏卵をおとして出来上がり。

茅場町「鳥徳」 明治創業、ベテラン証券マンのオアシスで鳥ナベを。

37.茅場町『みなと』

近くにある酒類メーカー勤務の方もいきつけ。鶏は築地、豚モツは芝浦で直接仕入れというこだわり。豚モツとこんにゃくだけでつくる味噌仕立ての煮込みに一番搾りが進みます。

茅場町「もつ焼きミナト」 こだわり大将とほっこり女将さんの空気感に癒やされる

38.後楽園『遠州屋』

昭和55年創業の焼鳥と煮込みをメインとした居酒屋。名物の煮込みにはシロのぷりっとした脂が入っているのですが、特有の匂いもなく塩気と旨味の組み合わせが舌を心地よく刺激します。

後楽園「遠州屋」 悩むことなかれ、そこに素敵な居酒屋があるじゃない

39.月島『げんき』

自宅を改装し1996年から営業をはじめた小さな牛串煮込みのお店。看板料理の牛もつ煮は串打ちされており、もつ、フワ、ナンコツの3種類です。和牛モツを使用しており、こだわりの調理法でアブラの余韻に嫌味はゼロ。

月島「げんき」 下町風情とあっさり牛もつを肴に乾杯しよう!

40.月島『岸田屋』

大衆酒場のなかでも特に知名度の高いお店。ぼ全員が注文する煮込みは、モツ独特のきつさはなく、とろけ具合が絶妙、脂の旨味と甘辛の味付けが毎度驚くほどに美味。モツは豚ではなく牛を使用。

月島「岸田屋」 ようこそ、煮込みの銘店へ。コの字カウンターの魅力

41.洗足池『とんちゃん』

上池上に店を構えて40年以上になるやきとり居酒屋。定番・もつ煮込みは下処理が良いようでクサミは皆無、旨味がぎゅっと詰まっています。

洗足池『とんちゃん』夫婦二人三脚で40年以上!住宅街のやきとり酒場

42.五反田『かね将』

こちらは牛すじのトマト煮。大将と女将さんで考案した外国テイストの煮込みです。パプリカやじゃがいもと一緒に圧力鍋で煮こまれた牛すじはかすかにハーブの香り。

五反田「かね将」 焼きとん煮込みを満喫!街の人気店

43.不動前『太田屋』

品川区の名店と名高い酒場の一つ。豚モツの煮込みはクサミが皆無で、感じるのは濃厚な旨味だけ。すべて削ぎ落としているというわけではなく、噛むほどに旨味がさらに溢れてきます。カラシと辛味噌がついてきます。

不動前『太田屋』地域密着50余年、正統な酒場。絶品もつ焼と黒ラベル

44.三軒茶屋『味とめ』

1968年(昭和43年)の創業。三軒茶屋のすずらん通りで一番古い居酒屋。味噌ベースでクタクタに煮込まれた牛すじは、もはやウマミスープです。

三軒茶屋「味とめ」昭和43年創業。最も”さんちゃ”らしい場所

45.祐天寺『ばん』

オススメはとんび豆腐。とんびは豚のしっぽのこと。ピリリと辛いしっぽの煮込みの中でくつくつされたお豆腐を”はふはふ”しながら食べるのがイイ!

祐天寺「もつやき ばん」 東横線屈指の人気店、レモンサワー発祥の店

46.上野『大統領』

上野のガード下酒場を代表する老舗。煮込みは豚や牛ではなく馬モツです。甘さ、しょっぱさ、旨味のバランスが整ったお酒が進む味付けです。

47.入谷『三富』

創業は1930年(昭和5年)。馬肉料理の専門店。馬モツをつかった桜煮込みは、手頃な価格で馬肉の美味しさが楽しめます。甘さ控えめの味噌ベースの味付けもなかなかによく、ビールや日本酒を誘います。

入谷「三富」1930年創業、桜肉を楽しむ大衆割烹。世代を超えて人気の一軒。

48.浅草『浅草ときわ食堂』

都内各地にあるときわ食堂の多くはここから暖簾分けしました。煮込み風の豚皿は、たっぷりの豚肉としんなりした玉ねぎ、ニラ、そして春雨が入ったすき焼き風の料理です。

浅草『浅草ときわ食堂』創業100年!雷門横にある元”民生食堂”のとん皿

49.新橋『美味ぇ津゛』

予約必須の人気店。ホッピー好きの夫婦が切り盛りしています。噂の芝浦牛煮込みは、シロ、フワ、ハチノス、スジの4種。甘辛く濃厚な味に、キンミヤホッピーが進みます。

新橋「美味ぇ津゛」 街の飲兵衛達が語る噂の芝浦牛煮込みとは?

50.蒲田『鳥万』

メニュー数100位上、席数170を誇る巨大な大衆酒場。唐揚げが名物ですが、鳥皮をつかった味噌煮込みも妙味。

蒲田「鳥万」 町一番の品数と席数を誇る、老舗酒場の代表格

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)