三河島『大和水産』マグロ卸が本気で営む鉄火丼の名店。厚切り中トロ肴に昼飲みを

三河島『大和水産』マグロ卸が本気で営む鉄火丼の名店。厚切り中トロ肴に昼飲みを

荒川区・三河島に、わざわざ電車を乗り継いででも訪れるべき、マグロの聖地が存在します。その名も『大和水産』。母体が大物(マグロなど)を扱う水産仲卸というだけあり、品質が高いのに価格は相場よりびっくりするほどリーズナブル。分厚い中トロがのった鉄火丼をつまみに、昼からビールは最高です。

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豊洲の大物セリ場の活気が伝わってくる店

日暮里から常磐線で一駅。JR三河島駅の改札を出て、目の前の横断歩道を渡ればすぐ。マンションの1階に、その店はあります。この地で開業して40年。地元住民はもちろん、旨・安のマグロを求めて遠方からも客足が絶えない、界隈きっての人気店です。

店内は実にユニークな構造。1階は鮮魚店を併設したカウンター席の寿司店で、夜はこちらでじっくり握りを堪能しながらお酒を飲みたい。そして、一度外に出て脇の階段を上った2階が、食券機が置かれたセルフサービスの鉄火丼丼専門店です。

自宅用に”サク”のマグロを買い物にくる人も多いのですが、品質と価格には秘密があります。

なんと社長自らが毎朝、東京都中央卸売市場 豊洲市場へ足を運び、丸ごと一本、天然の本鮪を競り落としてくるのだそう。

厳しい目利きに適ったマグロだけが、この店のカウンターや丼に並ぶことを許されるのてす。昼だけで70食も出る日があるというのですから、その味と価値がどれほど支持されているか、言うまでもありません。

これぞ至福!天然鮪の中トロ丼を肴にマルエフを

さて、本日の狙いは2階の丼専門店で楽しむ「海鮮丼昼飲み」。入り口の券売機で食券を買い、席につきます。店の方に食券を渡しつつ、瓶ビールを待ちます。

アサヒ生ビール マルエフ 560円

取り扱うビール、アサヒのスーパードライとマルエフです。手酌でグラスに注ぎ、黄金色のビールを持ち上げ、それでは乾杯。

昼からビールを飲んでいる人は思いのほか多く、皆さん実によい表情をされています。美味しい魚には美味しいお酒を合わせたいですもんね!

ねぎとろ中トロ丼大盛り 1,320円

ビールで喉を潤していると、お待ちかねの「ねぎとろ中トロ丼」がやってきました。思わず「おおっ」と声が漏れてしまうほどの、圧巻のビジュアル。

驚くほど分厚い、そして艶やかな中トロの切り身が何枚も重なり、ご飯はまったく見えません。その脇には、これまた山のように盛られたネギトロが鎮座しています。

まずは中トロから。箸で持ち上げると、その分厚さに驚きます。口に運べば、ねっとりとした舌触りとともに、上質な脂の甘みが一気に広がります。仕事柄様々な専門店でマグロを食べていますが、これは特に上等に思います。

そして、この店の真価が問われるのがネギトロです。よくあるチューブのものとは一線を画す、中骨周りから丁寧にとったであろう「本物のすき身」。マグロ本来の濃厚な旨味がダイレクトに感じられ、これだけでビールがぐいぐい進んでしまいます。もう、ねぎとろを単なるかさ増しとは言わせない。むしろ主役級の美味しさ。

ご飯はほんのり温かい本格的な酢飯で、硬めの炊き加減がマグロの脂と見事に調和します。セットの味噌汁も、魚のアラで出汁をとったであろう濃厚な一杯。日本酒が欲しくなります。

分厚い中トロを一枚つまんではビールを一口。ネギトロと酢飯を一緒に頬張り、またビール。これはもはや丼ではなく、最高に贅沢な「刺身の盛り合わせ定食」です。

ごちそうさま

開業40年、社長の目利きが光る天然鮪を、驚きの価格で提供し続ける『大和水産』。一階の寿司店も町寿司好きの心を掴んで離さない人気店ですし、鮮魚店コーナーで扱う魚介類もレベルがかなり高い。魚好きならば一度は訪ねてほしい一軒です。

店舗詳細

品書き

  • 大トロ丼 1,980円
  • 中トロ大トロ丼 1,680円
  • ネギトロ丼 1,020円
  • 鉄火丼 840円
店名大和水産 本店(だいわすいさん)
住所東京都荒川区荒川3丁目61−4
営業時間11時00分~13時50分
16時30分~21時00分
日祝大型連休定休
創業1984年頃