酒場はマナーを守って、楽しく健康的に

酒場はマナーを守って、楽しく健康的に

はじめての酒場も、いつもの酒場も、二杯目、三杯目と進むと次第に開放感が感じられ、無作法になってしまいがち。帰りの列車で寝過ごしたり、飲みすぎて翌朝二日酔いになってしまっては、楽しい飲み歩きが台無しです。

酒場(居酒屋・立ち飲み・専門店・お酒を提供する料飲店)は英語でPUBという通り、パブリックスペースです。酒場で働く皆さんも含む、その場にいるみんなが心地よく過ごせるよう、ちょっとした気遣いや、一定以上は崩さない緊張感を心がけたいですね。

末永く酒場を楽しむためにもマナーと適量飲酒を守って、明るく楽しい飲み歩きをしませんか。

大衆酒場のマナー

仲間内で盛り上がれる居酒屋チェーンの個室やファミリーレストランとは全く異なる、大衆酒場のマナーがあります。酒場は一体感も含め楽しむ場所であり、見知らぬ人同士、尊重しあって過ごすことが求められます。ここでは、一般的な酒場のマナーをご紹介します。※酒場は個性豊かですので、もちろん例外もあります。

勝手に座らない

空席があっても、お店の人から「どうぞ」と言われるまでは入り口で待ちましょう。「空いている席にどうぞ」と言われたら、初めての店ならば筆者の場合、入り口に近い席に座ります。

1杯目の注文はお早めに

酒場は店全体でテンポがあり、お店のリズムにあわせて注文すると店の方の負荷を減らせます。

着席後に最初に店の方が来た際(お通しやおしぼりを持ってくるなど)には、1杯目のお酒の注文ができるように考えておくことを強くオススメします。1杯目のお酒が届くときに、料理2品(時間のかかる焼き物・揚げ物などと、すぐにでる冷菜・煮込みなど)を頼むとスマートです。

横柄な態度はもってのほか

大衆酒場、とくに立ち飲みなど低価格(いわゆるセンベロ)の店は、少ない人数で切り盛りすることで人件費を抑え、その安さを実現しています。

一人で大勢のお客さんの対応をしている店員さんを大声で呼びつけるような行為は控えましょう。

また、一度に料理をまとめて注文することは気をつけたほうがよい場合があります。

隣のお客さんと適切な距離感を

ときには隣のお客さんと始まるちょっとした会話も楽しいものです。ですが、誰もが話したいと思っているわけではありません。空気を読んで適切な距離を保つように心がけませんか。※物理的な距離ではなく。カウンターを広く専有しない。

また、店によっては品書きや調味料、箸入れなどを数人で共通して使う場合があります。他の人のパーソナルスペースにある醤油などをとる際は、一言声をかけてからにしましょう。

なにかしてもらったら、それに応えて

満席の店に入ったところ、常連さんが気を利かせてお会計し、席を空けてくれることがあります。そんな場合は、できればお酒と料理は適量をしっかり注文し、お店に貢献したいものです。自分自身も混んできたら積極的に次のお客さんに席を譲りましょう。

また、オススメを教えてもらったら、苦手でなければそこから1品注文することがスマートではないでしょうか。

大衆酒場は義理人情が濃い世界です。だからこその魅力もあります。

騒がず、店の空気を変えない

常連さんと店主がつくりだす空気感も酒場の魅力。そこへ来て、大声で会話をしたり手をたたいたりすると、店の雰囲気を変えてしまい、ほかのお客さんが残念な気持ちになります。はしゃぎたい気持ちはわかりますが、静かに「店の風景の一部に染まるつもり」で過ごしましょう。

飲んだら帰る。当たり前のこと

お酒1杯で座っていられる時間は店それぞれですが、グラスを空にしたまま席に座っていると、次のお客さんが利用できません。会話に夢中で飲まずにいるのはNGです。飲みきったら適量の範囲内でお酒をお代わりするか、お会計しましょう。

お会計はテーブル単位でまとめて

お会計をお願いすると伝票がきますから、それをみて割り勘などでお金を出し合い、代表者が会計しましょう。大衆酒場は現金のみのお店も多いので、現金のご用意をお忘れなく。

ハシゴ酒のお約束

  • 一軒で適量の範囲いっぱいまで飲んでしまったら、無理をせずに帰宅しましょう。
  • 千鳥足や滑舌が怪しい状態で二軒目、三軒目に行くことは、備品の破損や酩酊の可能性などから、お店も喜びません。
  • ハシゴ酒は、少し飲み屋街を歩いて時間をあけましょう。夜風を感じて、ほろ酔いの心地よさに浸りませんか。
  • 店の雰囲気がかわれば、また飲みたくなりますが、これまで飲んできた杯数を忘れず、自分の適量の範囲内に抑えるようにしましょう。

適正飲酒

飲酒は適量で

生活様式が変わり、お酒はたくさん飲んで酔うためのものから、日常の生活を潤し、食事や会話を楽しむためのものへと変化しています。

一般的に瓶ビール中瓶(500ml)分のアルコールを処理するには約4時間かかると言われています。※個人差があります。

銭湯やサウナ、スポーツのあとに酒場に直行する人はいますが、脱水状態での飲酒はキケンです。また、飲酒後の入浴や運動はやめましょう。

また、日本人の37~38%はお酒に弱い体質と言われており、6~7%はお酒が飲めない体質です。

年齢とともに飲めるお酒の量は減りますので、意識して酒量を減らしましょう。

また、長期間にわたって大量の飲酒を続けると、お酒を飲まずにはいられない状態『アルコール依存症』になります。お酒はほどほどに。

絶対にダメ!飲んではいけない人

  • 人間は20歳くらいまでは、脳や臓器は発達途上の状態です。この時期にアルコールが体内に入ると、体の発達に悪影響がでると言われています。20歳未満の飲酒はダメ!
  • 妊娠中や授乳期の飲酒も赤ちゃんに障害がでる危険性があります。お酒は控えましょう。
  • お酒をわずかにでも飲んでからの車・バイク・自転車などの車両の運転は非常に危険です。絶対に運転してはいけません。

参考文献:ビール酒造組合 適正飲酒のススメ

詳しくみる 啓発冊子「適正飲酒のススメ」(4.4MB)

(文・撮影/塩見 なゆ)