祐天寺『忠弥』人気の理由は行けばわかる!早く飲める日に向かいましょう

祐天寺『忠弥』人気の理由は行けばわかる!早く飲める日に向かいましょう

2018年9月30日

今日は早くから飲める!そんな日はワクワクしますよね。せっかくならば、早い時間にしか営業しない酒場を覗いてみるのはいかがでしょう。

祐天寺のやきとり忠弥(ちゅうや)は、ぜひオススメしたい一軒です。中目黒から東急東横線で1駅の祐天寺。そこから徒歩数分というアクセスの良さ。それでもなかなか飲みに行くことができないのは、平日は16時オープンで3時間程度の営業、さらに売り切れ次第お店じまいという営業時間にあります。普通に仕事を終えて飲みに行くのでは間に合わないのです。

そんなイレギュラーな時間にもかかわらず満員御礼になるのは、ここのもつ焼きや煮込みが脳裏に残る美味しさだからです。

だからこそ、早くから飲める日に向かいたい。新しくなった祐天寺駅からふらふらとやってきました。

入ってすぐに焼台があり、奥に長くカウンターが伸びています。家族経営のアットホームな雰囲気ですが、なにせ人気の酒場、お客さんたちで活気に満ちています。席によってはカウンターの厨房側に座ることもあり、初めて行くと「こっち側、入っていいの?」と驚きます。

お客さんも女将さんやお手伝いの方も、リズムよく阿吽の呼吸のように注文、提供、飲食と進めています。酒場のテキパキとしたテンポが好きな私にはたまりません。たっぷり入るジョッキに注ぐ樽生キリンラガー(RL・650円)で乾杯!

まるでお澄ましのような塩煮込み(560円)。各地で煮込みを食べてきていますが、これは特に印象に残る味です。旨味があるのにしつこくなく、コクがあるのにクセがない、例えるならば、鰻の肝吸いのような味です。

夕暮れの赤い日差しか差し込む店内で、ビール片手に煮込みをつまめば、じんわりと幸せ気分に包まれます。

やきとりは最初ならおまかせで注文を。個性の異なる串を用意してくれます。わっぱ、シビレ、はつ大串、ぺてん、がつ醤油漬けなど、あれもこれも食べたくなってしまいます。大将が次々焼き上げ、若旦那と女将さんがフォローする、その様子が一層串への期待を高めてくれます。

新鮮なぷりっぷりのレバーと、名物のひもスタミナ(150円)。ひもスタミナは脂を削ぎ落としたシロで、ふにゃっとした柔らかな触感とにんにくの風味が絶妙にマッチしています。

そんな忠弥の串には特製カクテル(440円)が最高のパートナー。製法は企業秘密のオリジナルカクテルで、ジンジャエール風の生姜と甘さがある味です。カクテルでモツの脂をリセット、これで無限に食べて飲めそうです(笑)※飲酒は適正範囲内で。

さらに、黒ビール(アサヒとキリン両方あります。小瓶460円)をもらって、このカクテルにちょっとずつ加えて飲んでいくと、なお美味しくなります。もつ焼き屋の酎ハイは各店個性がありますが、忠弥はとびきり独特です。

つくね、ぺてん、ガツ醤油。どれも王道の味なのですが、個性がキラリと光っています。つくねを生ピーマンに詰めて頬張る常連さんもいらっしゃいます。

お皿に残ったタレにキャベツを和えると、これでお酒一杯分のおつまみになります。どうしましょう、カクテルもう一杯おかわりしなくっちゃ。

お客さん同士の距離が近く、同じカウンターを囲めば会話も弾む素敵な一体感。一期一会の出会いを楽しみ、美味しい料理とお酒で心地よい時間を過ごせました。

さて、次はどこへ梯子酒しましょう。だってまだ18時前ですから。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

忠弥
03-3713-7205
東京都目黒区五本木1-32-28
16:00~19:00・土は14:30~17:00(木日祝定休)
予算3,000円