池袋『三福』創業67年。北口酒場の大定番。もつ焼・煮込みが絶品!

池袋『三福』創業67年。北口酒場の大定番。もつ焼・煮込みが絶品!

2019年8月4日

1956年(昭和31年)創業のもつ焼き「三福」、池袋北口になくてはならない人気の酒場です。

昔、会社勤めだったころの上司が「三福、知ってるか?あそこのホヤが美味えんだよ」と話していました。そう、三福はもつ焼き屋ながら、刺身や旬菜、そして欧風料理まで揃えていて、しかも安くて美味しいのです。

JR池袋駅の西口広場に面している好立地で、雨天も小走りで傘いらず。さらに毎日15時から暖簾を掲げる昼酒スポットです。そんな早くから飲む人がいるのか、というと、これがものすごく人気で、あっという間に常連さんで一階のカウンター席はほぼ埋まるほどです。

うなぎの寝床のような建物で、厨房に向いたカウンターが店の奥まで10m近く一直線に伸びています。2階もあって、こちらは4人用テーブルが並んでいます。

池袋の酒場についての話題だと、必ず名前が挙がる「三福」。煮込みが美味しくて、もつ焼きの串が金属で、あとビールがアサヒで!

回転がよく洗浄もよい、抜群の樽生が飲める大衆酒場。乾杯はアサヒスーパードライ(480円以下税別)の生で乾杯!

瓶ビールは大瓶が600円、酎ハイは300円。スタンダードな顔ぶれの飲み物ですが、涼しい季節なら樽酒を舐めるのも好き。

もつ焼きは大ぶりなので頼み過ぎにご用心。1本140円からで、定番のかしらやガツに加え、コリコリ食感のタタキナンコツや、数量限定タン元(200円)が人気です。塩、タレだけではなく、辛味噌があるのも特長です。どろっとした味噌ダレをまとっていてやみつきになる人多数。

創業当時から変わらず続く塩ベースのモツ煮込みや、まるで具だくさんな豚汁のようなみそ煮込みがおすすめ。刺身や小皿も充実しているほか、洋食修行をした板長が「女性も気軽に来てね!」という想いがこめられたラザニアやグラタン、日替わりメニューではえびのアヒージョ(480円)なんて料理も出しています。

女性に人気・しゃれおつメニューの項の筆頭が「ちくわマヨネーズ」というのは、じわじわきます(笑)

ホワイトボードが日替わりを交えた今日のおすすめ。この日は、マダイ刺(650円)、カンパチ刺(650円)、生だこ刺(600円)、あじたたき(500円)、マグロ切り落とし(480円)など。

お通しがないお店なので、すぐ出る小皿料理をひとつは頼んでおきたいところ。ホワイトボードメニューからおから(300円)をチョイス。ひたひたの甘い出汁が効いた優しい手作りおつまみ。具だくさんで嬉しいです。

煮込みがおすすめなのですが、昔よく頂いたのはこの「なか豆腐」(350円)。塩ベースの煮込みには豆腐が入っていますが、このナカ豆腐は、その豆腐だけをよそいでくれるもの。アクなしすっきりの煮込みの汁とたっぷり葱でお酒が進みます。

えびマカロニグラタン(600円)。老舗のもつ焼き屋のカウンターに並ぶ一品とは思えない本格的。ホワイトソースのコクとたっぷりチーズがビールや酎ハイを誘います。

えびやマッシュルームがたっぷり。となりのお父さんが赤魚粕漬を食べている横で、グラタンを食べている。なんでもあり、楽しく飲んでいこうという雑多な雰囲気が大好きです。

玉露割り(350円)は、老舗に多い緑すぎる1L業務用お茶パックでつくる甘くて美味しいアレです。昔ながらの大きな中ジョッキが使われている三福。度数濃いめの酎ハイを何杯か飲むとあっという間にほろ酔いです。

もつ焼き専門で始まった三福ですが、このようにバラエティに富んだ料理だちで、しかもみんな主役級なので、なかなかもつ焼きにたどり着けません。

最後は、つくね(2本250円)を。さらっとした甘めのタレがふわふわの団子に染み込んでいて、これまた美味しいのです。

料理の話が続いた三福のご紹介ですが、ここの魅力はそんな料理に限らず、お店の皆さんのキャラクターも通いたくなる理由です。チャーミングなお姉さんや、笑いを誘うお兄さんたち、そして三福を好んで通われる常連さんたちのお人柄も、お店を一層魅力あるものにしています。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名三福(やきとん三福)
住所東京都豊島区西池袋1-27-1
営業時間営業時間
15:00~23:30(L.O.)
定休日
なし
開業した年1956年