銀座・有楽町『昼飲み』バー・酒場・立ち飲みまで絶対オススメ15軒

銀座・有楽町『昼飲み』バー・酒場・立ち飲みまで絶対オススメ15軒

2023年3月2日

酒場案内人の塩見なゆです。

古くから栄えてきた歴史がある銀座は、新旧様々な飲食店が2,000軒以上も集まっている日本を代表する繁華街です。

銀座・有楽町でお酒を飲むというと、ハイクラスなレストランやバーのイメージから敷居の高さを感じる方は多いのではないでしょうか。ですが、そういうお店だけではありません。銀座は幅広いニーズに応えてくれる街で、手軽な立ち飲みから歴史あるビヤホールまで、ありとあらゆるタイプの飲食店が存在します。

今回は観光や買い物に来た方におすすめしたい、銀座の昼酒スポットを15軒ご紹介します。すべて筆者がリピートしている店で、自信を持ってオススメできます。なかには銀座百店会にも加盟する名店(もちろんお手頃価格の店)も登場します。

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1,大衆割烹 三州屋 銀座本店

銀座並木通り沿いから細いアプローチを進んだ先にある、魚介料理の店『三州屋』。創業は1968年。銀座に隣接する築地(現在は豊洲)から仕入れた新鮮な魚で、旧東京都庁や丸の内に勤める人々の胃袋をつかんできました。もちろん今でも銀座で働く人々にとって大切な定食屋です。

お昼から休みなく営業しており、14時を過ぎた頃からはお昼酒を楽しむ老紳士の姿が増え、17時には完全に居酒屋の雰囲気となります。

名物は長年付き合いのある仲卸から仕入れた魚介類と、三州屋神田店発祥で三州屋各店に広まった鳥豆腐です。刺身と鳥豆腐は外せない組み合わせ。

冬季は、カキフライマニアの間で東京イチと称された巨大なカキフライも人気です。このカキフライを目指してわざわざ遠方から食べに来る人も多い。ちなみに筆者はカキフライのない季節はアジフライがおすすめ。刺身に使うような大きな真鯵を三枚にして揚げています。

昼食を兼ねて飲むならば海鮮丼に瓶ビールやお燗酒(白鶴)をつけるのがベスト。ここの海鮮丼はご覧の通り、魚種が豊富でテンションが上がります。

並木通り沿いの本店のほかに、銀座一丁目にも支店があります。経営は同じなので本店が混んでいたら支店を覗いてみてはいかがでしょう。

豆知識:店主はその道では有名なプロ格闘家、三州ツバ吉氏。

住所東京都中央区銀座2-3-4
営業時間営業時間
10:30~22:00(金及び祝前日は22:30まで・土は21:30まで)
定休日
日曜日
利用シーン一人飲み、2~4人の飲み会、2階で人数の多い宴会
予算3,500円
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2,鳥ぎん本店

銀座百店に加盟する老舗。戦後まもない1951年に木造の小さな店からスタート。創業時から焼鳥と釜めしが名物で、いまも提供メニューに大きな違いがないというのはすごいこと。

お昼から夜まで中休みなく営業しているので、遅めの昼食からお昼飲み、早めの晩酌まで用途は様々です。お客さんも使い慣れた方が多く、着物姿のおしゃれな紳士が静かにビールや日本酒を飲みながら焼鳥をつまんでいる光景がみられます。

焼鳥は茨城県産鶏の使用にこだわり、常にフレッシュなものを提供しています。1日に串打ちする本数は1,000本以上というのですから驚きます。これを丁寧に備長炭で焼き、創業当時のレシピを守る秘伝のタレをくぐらせて完成です。

備長炭でじっくり焼き上げるので多少時間はかかりますが、しっとりとした食感と爽やかな風味は、70余年続いてきた理由がわかる美味しさ。

注文をうけてからつくる釜めし(五目釜めし:1,550円)はボリュームがありますが、一度は食べて欲しい、庶民価格の銀座の味。ヱビス プレミアムブラックとの相性が抜群に良いです。

また、姉妹店のニュー鳥ぎんも安心してつかえる昼飲み・焼鳥店です。

住所東京都中央区銀座5-5-7 ニューギンザビル6号館 B1
営業時間営業時間
通し営業 
11:30~22:00(LO21:00)
平日限定ランチメニュー 
11:30~14:00
日曜営業
定休日
年始年末
利用シーン一人飲み、2~6人飲み会、手頃な昼飲み場所として
予算3,300円
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3,酒の穴

銀座通りに面した場所で昭和22年から続いてきたしゃぶしゃぶの名店「らん月」の系列店である『酒の穴』も、最高の昼酒スポットです。正確には、「昼酒スポットでした」。ビル建て替えのため、2023年2月末で現在の店舗での営業を終了。仮店舗での営業再開を2023年6月に予定している旨が発表されています。

酒の穴の良さは、日本全国から取り寄せた豊富な地酒のラインナップと、銀座としてはリーズナブルな日本料理の数々。

そしてなんといっても各テーブルやカウンター各席に埋め込まれた、このセルフ燗銅壺が魅力でした。自分でお燗がつけられる店は今でこそ増えましたが、昭和22年創業の酒の穴はその草分け的な存在です。

『酒の穴』のお昼飲みをリーズナブルに楽しむコツは、「お好みランチ:1,200円」を注文し、ご飯を少なめにすること。刺身2点や鰆西京焼き、カレイの煮付けなど10種類以上ある料理から3品頼んで1,200円というのは破格でした。

再開が楽しみですね!

豆知識:らん月・酒の穴は実は日本香堂のグループ会社

住所公式発表待ち
営業時間11:30~22:00 休憩時間なし※旧店舗
利用シーン一人飲み、デート、会食
予算旧店舗は3,500円程度でした

4,竹葉亭

樽生ビールはヱビスビール

銀座4丁目交差点にほど近い場所にある鰻の名店『竹葉亭』も銀座昼飲みの定番スポットです。幕末に創業した竹葉亭本店は銀座8丁目にあるうなぎ料亭で、夜は2万円くらいの予算が必要ですが、銀座4丁目(銀座プレイス近く)の竹葉亭は、特別な日でなくても立ち寄れるお店です。

うなぎの店といえば、白焼きや”う巻き”はあってもあまり酒の肴がないイメージですが、竹葉亭は一品料理も充実しています。刺身や鯛雑炊や海老しんじょなどを肴に、まずは山丹正宗(八木酒造部/愛媛)のぬる燗を飲み進めるのが筆者の楽しみ。

上品な美味しさの「うざく」を軽くつまみつつ、日本酒をそっと一口。13時過ぎの銀座で飲むお酒は最高に気持ちいいです。

もちろん、〆にはうな重を。ふっくらというより「ふわふわ」に仕上がったうなぎは、これぞ東京の味。しっかりと蒸して脂分が落とされているためとても上品な印象です。

銀座百点加盟店。

住所東京都中央区銀座5-8-3
営業時間営業時間
11:30~14:30 16:30~20:00
日曜営業
定休日
第1・3月曜日
利用シーン会食、デート、家族で
予算6,000円

5,ビヤホールライオン 銀座七丁目店

明治32年創業、現建物は1934年竣工。現存する日本最古のビヤホールである銀座7丁目のビヤホールライオン。いろんなビヤホールで飲んできましたが、やっぱり最後はココが落ち着きます。天井が高く神殿のようなつくりは、賑わっていても騒がしく感じません。

同店はサッポロHDが運営する飲食店のなかでも、「旗艦店」という言葉だけでは表せない特別な一軒です。

おつまみは塩豆からローストビーフやアイスバインのような本格的な肉料理までバリエーション豊かです。ちょっぴり小腹がすいた昼飲みならば、ビヤホールのカツサンドをつまむのはいかがでしょう。

サッポロビール千葉工場から専用の生ビール運搬車で搬送されたできたてのサッポロ生ビール黒ラベルと合わせれば、きっと銀座の街がもっと好きになります。

ここもまた数多の文人墨客が愛してきた名店のひとつで、銀座百店加盟店。

住所東京都中央区銀座7-9-20 銀座ライオンビル 1F
営業時間営業時間
11:30~22:00(金・土・祝前日11:30~22:30)                   
日曜営業
定休日
無休
利用シーン一人飲み、2~8人程度の飲み会、登録有形文化財で飲みたい人に
予算3,900円
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6,ニユートーキヨー ビヤホール

銀座ライオンと並ぶ、銀座・有楽町界隈の老舗ビヤホールがニユートーキヨー。銀座数寄屋橋で昭和12年に創業しました。文化人が愛したハイカラな店だったニユートーキヨーは、終戦後に一時GHQ専用となりました。指定解除後は、大衆ビヤホールとして東京の復興とともに成長してきました。最盛期は年間約100万リットルもの生ビールを提供していたそうです。

2015年に再開発のため本店の営業を終了。2017年には新しい建物で営業を再開しました。ニユートーキヨー数寄屋橋本店は、一階と二階で雰囲気や提供メニューが異なります。二階は従来からのビヤホールスタイルを継承し、大人数での乾杯に対応しています。

数寄屋橋交差点付近から少し新幹線高架寄りに移ったこともあり、落ち着いた雰囲気となりました。窓が大きく明るくて爽やかな店です。もちろんビールは間違いのない美味しさ。

住所東京都千代田区有楽町2-2-1
営業時間【2階】
月~木・土 11:30~22:00
平日は 15:00~16:30の間 休み
【金】
11:30~23:00
15:00~16:30の間 休み
定休日


1階
月~木曜・土曜 15:00~22:00
金曜 15:00~23:00
日曜 11:30~16:00
利用シーン一人飲み、ビール好きの集まり、同窓会、カジュアルな接待、デート
予算3,500円
伝統を受け継ぐ、数寄屋橋『ニユートーキヨー』のスイングカランビール
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7,サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR

銀座にゆかりのあるサッポロビールは、この地にサッポロ生ビール黒ラベルのアンテナショップを構えています。

銀座4丁目交差点の角にある「銀座プレイス(日産やソニーのショールームが入る)」はサッポロHD系の施設で、この地下一階にあるのがアンテナショップ『サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR』です。東京メトロ銀座駅の銀座線改札口からはなんと徒歩30秒の好立地。

ビールサーバーのカランを使い分けるなどして3種類の注ぎ分けを行なっており、ビールの液種はなんとサッポロ黒ラベル(1杯550円)のみ。

銀座の名店が監修や製造する月替りの特別なおつまみが人気です。

ビールは2杯までと杯数制限があるのは、ここをゼロ軒目に、銀座の飲食店に繰り出して欲しいというサッポロビールの思いから。

住所東京都中央区銀座5-8-1 GINZA PLACE B1F
営業時間営業時間
■営業時間
【月〜金】
14:00〜22:00(L.O 21:30)
【土曜日】
11:30〜22:00(L.O 21:30)
【日・祝】
11:30〜21:00(L.O 20:30)
日曜営業
定休日
年末年始・2月第3火曜日
利用シーン一人飲み、2~4人飲み会のゼロ軒目に、ビール好き向き
予算1,500円
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8,徳田酒店 有楽町店

2022年に大阪京橋から進出してきた、大阪で人気の立ち飲み『徳田酒店』も、有楽町では嬉しい酒場です。有楽町交通会館の地階にあります。

大阪と違いこちらは完全着席スタイルですが、値段は概ね大阪と同じで、この街としては大変リーズナブルです。

特長は呉春をはじめとする西日本のお酒が充実していること。大きな蛇の目猪口へ一升瓶から豪快に注いでくれます。

11時から通しで営業しており、ランチどきからもちろんお酒の注文は可能。ビールはアサヒ、キリン、サッポロ、サントリーと主要4社がすべて揃っていますから、特定の銘柄(メーカー)が飲みたい人と一緒でも安心です。

おつまみの名物は大阪でも評判の「京橋玉子焼:430円」です。京橋といっても、銀座の隣りにある京橋ではなく、大阪の京橋のこと。

住所東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館 B1F
営業時間営業時間
[月~日]
11:00~23:00
日曜営業
定休日
12/31~1/3
利用シーン一人、2~4人の飲み会、幅広い層におすすめ
予算1,800円
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9,荻野屋 弦 有楽町

有楽町で注目の昼酒スポットは、大阪発の酒場だけではありません。こちらは群馬県安中市横川からやってきた「おぎのや」の有楽町駅高架下のアンテナショップです。碓氷峠名物の釜飯で知られるおぎのやですが、有楽町店では立ち飲み営業をしています。

注目したいポイントは、釜飯そっくりの益子焼でつくったお皿や受け皿などの食器です。まさかコップ酒が益子焼の皿にのってでてくるとは!!(笑)

釜飯の具材(いわゆるアタマ)の盛り合わせなど、おぎのやらしいおつまみが揃っています。もちろん釜飯も販売しており、釜飯をつまみに群馬泉(380円)や貴娘(480円)などの地酒を楽しむこともできます。

住所東京都千代田区有楽町2-9-8 JR東日本有楽町駅高架下
営業時間営業時間
11:00~23:00
日曜営業
定休日
無休
利用シーン一人飲み、若い世代2~4人で0軒目、駅弁・旅行好きに
予算予算1,500円
有楽町「荻野屋 弦」横川から出陣!峠の釜めしの具で飲む立ち飲み
人気駅弁「峠の釜めし」で知られる群馬県横川の荻野屋(おぎのや)がJR有楽町駅の高架下にオープン。立ち飲みスペースを併設し、駅弁購入だけでく、ちょい飲み利用でも人…
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10,つばめグリル銀座コア店

都心や横浜にある『つばめグリル』も銀座にゆかりのある飲食店。銀座4丁目に近い銀座コアに店を構えており銀座百店に加盟しています。同店は1930年に新橋駅の構内食堂として創業。店名は旧国鉄のシンボルである「つばめ」からきています。1946年に銀座1丁目へ移転、さらに銀座コアで営業を続けています。

11時から夜まで通しで営業しており、こだわりの陶器マグジョッキで提供される極上の生ビールを飲みながら、名物のハンバーグが楽しめます。ビールやワインの品揃えが充実しており、ある意味、ここはハンバーグが名物のビヤホールと言えます。

ハンバーグ以外にも昔ながらの洋食も健在。食事もしっかり食べたいという方には、こちらもおすすめ。とくに年配の方からは居心地の良さで喜ばれます。

住所東京都中央区銀座5-8-20 銀座コア B1F
営業時間営業時間
11:00~22:00
日曜営業
定休日
不定休
利用シーン一人で昼食を兼ねたビール、2~6人の飲み会、会食、年配の方との食事
予算3,000円
銀座『つばめグリル銀座コア店』創業92年、ハンブルグステーキに陶器マグの生ビール
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11,オー バカナル 銀座

フランスの大衆食堂(オープンカフェ)をそのまま日本に持ってきたような店「オーバカナル」。1995年に原宿に1号店がオープンし、その後銀座にも出店。泰明小学校のお向かいです。かつて一大ブームになった同店ですが、いまはすっかり街の景色のひとつとなり、安定した人気となっています。

本場フランスから輸入した建材や家具を多用したつくりで、ヨーロッパ旅行で感じる「カフェ飲み」の楽しさをここでも味わえます。

ステラアルトワ(800円)やグラスワイン(550円)、ペルノー(700円)のソーダ割りを1杯だけ飲むもよし、本格的な焼き立てパンやエスカルゴなどをつまみに、遅めの昼食を楽しむもよし。

お腹が空いていれば、ギャルソンに黒板を持ってきてもらい、そこから若鶏のローストや白身魚のグラタン、チーズオムレツなどを選ぶのも楽しい。料理は1,000円~2,000円。いつ利用しても安定しており、値段と味は納得できるバランスです。

銀座を行き交う人々や車を眺めつつ、テラスで飲むお昼のドラフトギネスビール(950円)は格別の美味しさです。

住所東京都中央区銀座7-9-20 銀座ライオンビル 1F
営業時間営業時間
月・火・水・木・日 11:30~22:00
金・土・祝前日 11:30~22:30                   
日曜営業
定休日
無休
利用シーン昼食兼ねた一人飲み、デート、会食、6人程度の飲み会
予算3,800円

12,泰明庵

1952年創業の老舗蕎麦店。昭和で時間がとまったような店構えですが、店内も同じくいぶし銀の空間が広がって椅子。格子戸をあけた先にはずらりと並ぶ短冊メニュー。蕎麦店ながら、キンメの煮付けや本まぐろ刺し、ひらめの刺身など、魚に強い居酒屋のような品書きに初めての人は驚くに違いありません。

実は、蕎麦店が魚料理をだしているのではなく、創業者が魚屋を営んでいた経緯があり、魚に強い食堂がやがて蕎麦を売り出したというのが正しいです。

大将は毎朝市場に通い魚を仕入れていると聞きます。ここもまた、築地に隣接する銀座らしさが感じられる店のひとつです。

大将は泰明小学校の卒業ということで、根っからの銀座っ子。カッコつけないけどカッコイイ、そんな言葉がぴったりな泰明庵です。ここが令和5年も営業していて、しかも通しで営業しているのは大変素晴らしいことではないでしょうか。

冬はセリ蕎麦が人気ですが、私は出汁の味を楽しむ「かしわ綴じ」などの玉子で綴じた蕎麦で飲むのも好きです。

住所東京都中央区銀座6-3-14
営業時間営業時間
[月~金]
11:30~21:00(L.O.20:20)
[土]
11:30~15:00(L.O.14:20)
定休日
日曜日、祝日
利用シーン一人飲み、2~4人の飲み会、軽い会食
予算2,500円

13,中華そば 萬福

銀座でも町中華で飲むことができます。銀座亭(銀座7丁目)や菊凰(銀座1丁目)も評判ですが、なんといっても大正時代から続く木挽町の『萬福』は特別な存在です。創業は1929年と、なんと100年近い歴史を刻んできた店。

中華そばが評判ですが、中華飲みならば餃子をぜひ試してみてくだい。ここの餃子はキャベツではなく白菜を使用し、にんにくはなし。油であげるようにパリッと仕上げており、ふっくらとした見た目は一般的な焼餃子と異なります。

一品料理ならば、筆者のオススメは豚きくらげ玉子炒め。スープが多く、トロトロの玉子をスプーンで掬っていただきます。コクのある余韻が続くなか、サッポロラガーを追いかけるように飲めば、思わず大きく頷いてしまいます。

チャーハンではなく、焼飯醤油味

洋食出身だった初代が考案したレシピがいまも受け継がれています。とくに焼飯(チャーハン)と並んで「ポークライス」(ケチャップライス)があるのが特徴的といえます。

住所東京都中央区銀座2-13-13
営業時間営業時間
[月〜土]
11:00〜15:00
17:00〜22:00
定休日
日曜日
利用シーン一人飲み、昼食を兼ねた昼飲み、4人手程度の飲み会
予算2,500円

14,ROCK FISH

銀座で20余年続く立ち飲みスタイルのバー「ロックフィッシュ」。土日祝日は14時からオープンしています。

ここの名物は氷を入れず薄いグラスで提供する角ハイボールで、これが絶品。ウイスキー角は冷凍庫で氷点下まで冷やしています。炭酸はウイルキンソン。これらを手際よく合わせて、レモンピールを搾って出来上がり。

お通しはなく、料理も気取りすぎない大衆的なものがほとんど。さくっと立ち寄り、軽くつまんでニ千円という、銀座らしからぬ低価格で楽しめるのも魅力のひとつです。

住所東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル1号館 7F
営業時間営業時間
[月~金]
15:00~22:00
[土・日・祝]
14:00~17:30
日曜営業
定休日
無休
利用シーン一人飲み、2~4人の飲み会
予算2,500円
銀座『ロックフィッシュ』昼からハイボール。移転し更に隠れ家に!
平日の銀座でお昼から当たり前(普段は)のように飲めるバー「ロックフィッシュ」。銀座の街で20年近く続いてきました。酒類業界やバー・居酒屋ファンの間ではちょっとし…
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15,Barたか坂

銀座には数多の名バーが存在しますが、そのひとつである三笠會館のバー「5517」(銀座5丁目5番17号が由来)でチーフバーテンダーをしていた高坂さんが、2017年に独立、2018年に開業したオーセンティックバーが『Barたか坂』です。

日本バーテンダー協会の設立にも携わったバーテンダー界の重鎮、故・稲田春夫さんのお弟子さんで、ピシッとした銀座のバーのスタイルを守り続けています。

隅々まで清潔で手入れが行き届いた店内。映画音楽が流れる店内は、非常に落ち着きがあり居心地がいいです。

マティーニ

ミクソロジーやシングルモルトウイスキーなど、オーセンティックバーにも様々なスタイルがありますが、『たか坂』は最もポピュラーなカクテルバーです。ジントニックやマティーニ、マンハッタンなど、スタンダードなカクテルが、高坂さんがつくると驚くほど美味しいのです。

月に2回は飲みに行く『Barたか坂』ですが、高坂さんの人柄やカクテルの美味しさだけでなく、午後2時から営業しているという、スタートの早さも通い続けている理由です。

住所東京都中央区銀座2-4-19 GINZA SENRIKEN 6F
営業時間営業時間
14:00~22:00(L.O)
日曜営業
定休日
月曜日(臨時休業あり)
利用シーン一人飲み、カクテル好きで行く二人飲み、デート、二軒目
予算4,000円

気になるお店はありましたか

銀座ほど飲食店のバラエティが豊かな街はありません。予算や用途、今日の飲みたいお酒にあわせてしっかり選んで、銀座で飲むことの楽しさを少しでも感じていただきたいです。そのキッカケに本記事がお役に立てましたら幸いです。

他にもこんな飲食店がお昼から営業しています。

  • キリンシティプラス(ビアレストラン):11:30~
  • 銀座スイス本店:11:00~※金土日は通し営業
  • 登運とん(もつ焼き):13:30~
  • 明月庵 ぎんざ 田中屋 銀座本店(蕎麦):11:30~
  • ピルゼンアレイ(スタンディングビアバー):土日祝日は15:00~
  • 銀座君嶋屋(角打ち):10:30~

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)