町工場あり、大手電機メーカーあり。空港や車両基地など暮らしを支える職場も多い大田区蒲田周辺は夜勤明けの人も多く、昔から昼飲み天国です。
今回は、そんな蒲田でお昼頃から営業している、オススメの正統派大衆酒場や立ち飲み、街中華をご紹介します。蒲田で「昼飲み」するならば、候補に入れておきたいお店ばかりです。
1,『鳥万』
蒲田を代表する老舗酒場、『鳥万』は1963年に創業しました。レトロなビル一棟がすべて『鳥万』で、総席数はなんと170席あります。同店の人気の理由は、安くて安定した料理の数々で、品数は100品を越える膨大なメニューも人気の要因の一つです。
市場からトロ函で届く鮮魚を使った刺身から、洋食、中華料理まで料理のジャンルは様々。そんな『鳥万』の看板料理は店名の通り鳥料理です。焼鳥や鶏煮込みなどの定番を抜いて一番人気は「から揚げ」(500円)。サクサクの衣の中から溢れる肉汁に、ビールが進むこと間違いありません。
また、常連さんたちから支持されている料理には、意外にもオムライスもあります。地元の酒販店や飲食店にもファンが多く、逸品として知られています。
住所 | 東京都大田区西蒲田7-3-1 |
営業時間 | [月~金・土] 16:00〜23:00 [日・祝] 15:00〜22:00 無休 |
開業時期 | 1963年 |
2,『寿々喜』
蒲田で鰻料理を楽しみたいなら、老舗の「寿々喜」がおすすめです。創業から80年以上の歴史があり、昔ながらの佇まいが魅力的。一階にはテーブル席、二階は畳敷きの小上がりあり。窓際の小上がりは特におすすめで、昭和中期の木造建築ならではの趣きを楽しめます。
料理の人気は「きも巻き」や、素焼きしたうなぎの蒲焼きに葱と玉ねぎを大量に添えた「鰻のたたき」です。戦災から蘇った蒲田を支えてきた「寿々喜」には、何代ものファンが多く、家族で鰻を食べに来る姿が見られます。
昭和の庶民的な川魚料理店の雰囲気で、柳川鍋などで軽く1杯飲んでいくような常連さんも多いです。
住所 | 東京都大田区西蒲田7-63-2 |
営業時間 | 営業時間 11:30~21:00 (L.O.20:30) 日曜営業 定休日 火曜日 |
開業時期 | 1935年 |
3,『信濃路 蒲田店』
創業から50年。朝6時20分開店の『信濃路』。駅前ロータリーから入ったすぐの場所にあるお店で、蒲田の飲み屋を語るうえで欠かせない存在です。牛めし、カレー、そば、うどんという看板の通り、定食屋さんですが、つまみも豊富でむしろ飲み客中心。定食を食べている人の隣で、ほとんどの人が飲んでいるという驚きのお店です。
壁には品書きがところ狭しと貼られており、見ているだけで食欲をそそられます。
かけそばは290円。定食は610円からで、炒め物の単品も充実しています。野菜炒め系や昭和のメニューである肉野菜炒めや豚生姜焼きが評判。焼き魚や揚げ物、豚角煮、どて焼きまであり、飲兵衛の食べたいものは大体揃います。
おすすめは肉ニラ炒め。香りとコクがあり、肉の旨味がニラともやしに染み込んでいて、お酒と一緒に飲むと最高です。
店内はディープで昭和、場末感漂う空間ですが、たくさんの人が飲んできた熱量が残っており、これこそが最大のつまみだと思います。
住所 | 東京都大田区蒲田5丁目16-8 |
営業時間 | 営業時間 6:20~22:00 日曜営業 定休日 無休 |
開業時期 | 1972年 |
4,『もつやき たろう』
蒲田駅からは徒歩20分ほどの雑色にも、明るい時間帯から営業する名店があります。
『もつやきたろう』は、雑色の名物もつ焼き店「三平」で修行した大将が開いたお店です。一品目の注文は「ガツ生」が人気で、特に『たろう』流のガツ生はコリコリとした食感と旨味が抜群に良いです。
また、特徴的なお酒で、以前は「レガッタ」と呼ばれていたウイスキーのウーロン茶割り「たろう割り」もオススメ。濃いのでお酒が強い方向け。
三平の常連さんに人気だった「あぶら」も継承されています。ぷりっとした旨味の塊で美味しいと評判です。もつ焼き好きは一度は訪ねてほしい腕利きの大将の店!
住所 | 東京都大田区南六郷1-8-1 ハイツアオキ 101-B |
営業時間 | 14:00~20:00(日月定休) |
開業年 | 2016年 |
5,『なまけ』
「なまけ」は、東京都大田区・蒲田にある立ち飲み店で、刺身とホルモンが融合した新しいスタイルの店。支払いはチケット制で、現金を極力扱わずに注文を受け付ける仕組み。
運営元は寿司店なども展開しており、鮮魚の仕入れが強く、刺身は鮮度抜群で盛りもイイ!
寿司も品書きに加わっており、かわいいゲタに乗って提供される「島ずし」があります。ホルモンは関西のホルモン炒めスタイルです。
15時開店、21時閉店で土日も営業しているので、夕暮れ前から飲みたいときにぴったりの立ち飲みです。
住所 | 東京都大田区西蒲田7丁目50−7 |
営業時間 | [月・木~日] 15:00~21:00 日曜営業 定休日 火曜・水曜 |
創業 | 2022年7月26日 |
6,『定食屋 壱番隊』
蒲田駅西口サンロードの先で30余年続く大衆食堂。お昼から通しで営業しており、ランチタイム以降は昼飲みスポットになっています。明るくトーク上手な二代目大将が迎えてくれますので、ディープな店構えでも勇気を出して訪ねて欲しいお店。
カウンターの前に並ぶ大皿料理や食材を選び、好きなものを選んで焼いてもらうスタイルはどこか炉端焼き風です。
住所 | 東京都大田区西蒲田7丁目63-4 |
営業時間 | 営業時間 11:30~23:00 定休日 日曜日・第二第三土曜日 |
開業時期 | 1992年 |
7,『石川家食堂』
蒲田は餃子が有名なエリアですが、中華料理店も多く、石川家食堂はその一軒。創業68年の大衆中華で、ランチセットから夜の居酒屋利用、宴会利用まで楽しめます。お昼から通しで営業しており、日中から飲みたい人にも嬉しい一軒です。
大ぶりの焼き餃子が人気で、5個で480円です。もちもちの皮に、キャベツと豚のベストバランス。ニンニクがアクセント。
店内は派手さや特色はありませんが、落ち着いた雰囲気と安定した美味しさに、しみじみ街中華の良さが感じられます。
住所 | 東京都大田区蒲田5-3-4 |
営業時間 | 営業時間 11:30~23:00 定休日 火曜日 |
開業年 | 1955年 |
8,『有料試飲コーナー 裏旭屋』
2022年、大田区の老舗酒販店『旭屋』が小売コーナーの奥に、有料試飲コーナー『裏旭屋』をオープンしました。
36種類の日本酒が試飲でき、200円のコイン1枚で1回分のお酒を味わえます。業務用酒卸の有力店でもある同店は、蒲田周辺の居酒屋情報も聞くことができます。朝10時から営業しており、散歩がてらの昼飲みや待ち合わせ場所としても利用できます。
旭屋の専務は「日本酒を通したコミュニケーションの場になることを願っています。ぜひお気軽にご利用ください」と話します。
住所 | 東京都大田区西蒲田7-49-10 |
営業時間 | 10:00~21:00(日祝は20:30まで・元旦以外無休) |
開業年 | 2022年11月7日 |
気になるお店は見つかりましたか
今回は老舗や話題の店舗を中心にご紹介しましたが、蒲田はチェーン店もお昼から営業する店が多数あります。手頃な価格でお昼から安心して利用できるオススメ店舗は下記の通りです。当サイトで紹介した記事をリンクしますので、気になる方は各店の紹介記事をご覧ください。
- じぃえんとるまん蒲田店(ぴおシティに本店を構える横浜発のせんべろ立ち飲み。15:00開店)
- 神田屋・魁 蒲田西口駅前店(天狗の新業態。JR蒲田駅前で11:30から通し営業)
- 晩杯屋蒲田店(おなじみ武蔵小山うまれの立ち飲みチェーン。15:00開店)
- 一軒め酒場(養老乃瀧系の低価格業態。西口と東口にあり15:00開店)
- 大衆酒場BEETLE 本店(平日は15:00開店、土日祝日は12:00開店)
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)