品川の隣駅でありながら、静かな住宅街が広がる西大井。駅前には光学機器大手「ニコン」本社があり、古くからものづくりの街としての一面も持っています。そんな西大井で40年以上愛され続けているのが、もつ焼き店「とりいち」。渋い赤提灯からは想像のつかない、本格的な海鮮やジビエ、そして銘酒が揃う名酒場をご案内します。
昭和の風情と親子の連携が光る酒場

西大井駅から歩いて4分ほど。大井町からも徒歩15分。住宅街の路地に、紺色の暖簾が見えてきます。創業当時の面影を残す外観は、昔ながらの大衆酒場そのもの。

引き戸を開けると、使い込まれた木製カウンターと奥にテーブル席があるコンパクトな空間が広がります。初代の奥様であるお母さんと、息子さんの2代目ご主人の2名で切り盛りされる家族経営のお店です。

お母さんが担当する定番のもつ焼きや煮込みをベースに、大将が手がける天然魚介やエスニック料理、ジビエが加わる、老舗ながら個性の効いた品揃えが特長。世代の違う二人の料理が違和感なく同居しているのが、このお店の最大の魅力です。
絶品モツ煮込みと銀座クラスの海鮮に舌鼓

まずはサッポロ黒ラベルの生ビール(中・650円)で乾杯。喉を潤してから、創業時から変わらぬ「モツ煮込み」を注文しました。

丁寧に下処理されたモツは柔らかく、味噌ベースのスープには根菜の甘みがしっかり溶け込んでいます。大衆酒場の王道をいく安心感のある味わいに、ビールのグラスも進みます。

続いて、二代目が厳選した刺身を盛り合わせでいただきます。
この日は三宅島産の生本マグロ、千葉産の寒サワラ炙り、鹿児島産のハタ昆布締めの3種類。

有名寿司店も利用する豊洲の仲卸から仕入れている魚は、鮮度も旨味も抜群です。赤身の濃い味わいや白身の引き締まった食感を味わうと、ここがもつ焼き店であることを忘れてしまいそうです。


美味しい魚には日本酒を合わせます。

メニューには福島の「ロ万 レボリューション2025」や佐賀の「七田」など、料理を引き立てる全国の地酒が手頃な価格で並んでいます。

創作料理から「カツオと青唐辛子味噌のなめろう(750円)」を選びました。

赤身の旨味に青唐辛子の鮮烈な辛味が重なり、日本酒が次々と空になっていきます。

さらに「スルメイカの肝バター炒め(850円)」を追加。濃厚なイカの肝とバターの風味が絡み合い、香ばしさが後を引く一品です。

二代目は家業を継ぐ前から飲食業の道を歩み、以前働かれていたお店で受けたインスピレーションをこうして実家に持ち込んだのだそう。こういう酒場は、いい意味でクセがあって楽しいんですよね。
日常に寄り添う西大井の頼れる一軒

定番のもつ焼きで静かに飲む日もあれば、極上の刺身や珍しいジビエで豪華な食事を楽しむこともできる。その日の気分や予算に合わせて柔軟な使い方ができるお店です。
二代目の確かな目利きと調理技術、そしてお母さんの温かい接客が見事な調和を生み出しています。お近くにお越しの際は、ぜひ訪ねてみてください。
『とりいち』は常連さんでいつも賑わうお店です。初めて訪問される際はご予約されることをおすすめします。
店舗詳細



| 店名 | とりいち |
| 住所 | 東京都品川区西大井2-17-18 |
| 営業時間 | 17時00分~23時00分 日定休 |
| 創業 | 1978年 |
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