ちょっぴりディープで活気のある街「小岩」。
飲食店が非常に多く、日中から通しで営業する居酒屋や、酒屋の一角でお酒を楽しむ「角打ち」を営業する酒販店があり、明るい時間から飲む場所には困りません。今回はそんな小岩で、酒場案内人の筆者が安心してオススメできるスポットを7軒ご紹介します。
1,『居酒屋 けやき』
小岩でお昼から飲む際に最も利用している居酒屋が『けやき』です。JR総武本線の高架下にあり、雨天でも小岩駅の改札口から雨に濡れることなく行くことができます。
高架下の広いスペースを贅沢に使った店で、居酒屋というよりは「大衆割烹」というほうがお店の雰囲気に近いように思います。
『居酒屋けやき』をご紹介する前に、隣にある『そば処 けやき』をご紹介します。系列店で、こちらは店名の通り蕎麦店です。営業時間は11時から21時。蕎麦以外にも天ぷらやフライなどのつまみとお酒があり、昼飲みにも利用可能です。
となりの『居酒屋けやき』との使い分けは難しいですが、こちらは食事がてらビール1本なんていうときにぴったり。
おまたせしました。本題の『居酒屋けやき』へ参りましょう。
営業時間は11時30分から24時まで。正統派の居酒屋としては小岩で最もロングラン営業ですが、以前は朝からやっていましたので、これでも営業時間は縮小気味。
お店の特長は、この日替わりメニューでおわかりになると思います。どうですか、お昼からこの気合の入り方!
背黒イワシや上アジ、殻付き生牡蠣、金目鯛やクロムツなどもあります。もちろん季節や仕入れ次第でかわりますが、なかなか豪華な顔ぶれではないでしょうか。一部は千葉の漁港から直送されているそうです。
生ビール、瓶ビールはアサヒスーパードライ。
日本酒の充実ぶりも特筆するポイント。売り切りごめんで次々銘柄が変わります。
銚子のイワシもあれば、カワハギやクエが並ぶことも。
貝類にも力を入れているのは、さすが江戸前貝で有名な小岩・市川エリアの居酒屋といったところ。旬の魚介類を中心に幅広いメニューが揃っています。
休日は14時くらいから宴会するグループも多く、満卓になるほど賑わうことがあります。小岩で昼飲みならば、まずは『けやき』でしょう。
住所 | 東京都江戸川区南小岩8‐15‐3 |
営業時間 | 11:30~翌0:00(元旦以外基本無休) |
WEBで予約 | 食べログ |
2,『銚子屋』
小岩の住宅街にぽつんと佇む一軒のレトロな酒場『銚子屋』。創業は60年以上前で、その頃から変わらぬ店舗はいぶし銀という言葉がぴったりはまります。女将さんの故郷が店名の由来。
以前は朝7時からやっていましたが、現在は11時30分開店です。早い時間から飲みに来るお客さんは意外にも多く、日中から名物の焼酎ハイボールがつぎつぎとオーダーされていきます。
ほんのり色が着いた下町(墨東・城東エリア)に多いオリジナルの風味つき酎ハイ。
『銚子屋』の焼酎ハイボールは、筆者が知る小岩の居酒屋で最も酎ハイの焼酎が濃く、3杯も飲むとだいぶいい気分になります。※お酒は適量で
おつまみはしめさば、めざし、塩鮭、あじさしみ、もつ煮込みなど。ほとんどの料理が500円前後と非常に良心的です。
なお、『銚子屋』はカウンターとわずかな小上がりだけの小さなお店ですので、ご利用は1~2人くらいがベスト。酒場の空気感に浸ることがお好きな飲み慣れた方向けのお店です。
住所 | 東京都江戸川区北小岩2-19-6 |
営業時間 | 営業時間 11:30〜18:30 日曜営業 定休日 不定休 |
開業時期 | 創業から60年以上 |
3,『元咲』
本格的なさぬきうどんの店ですが、おつまみがびっくりするほど充実しており、居酒屋としても利用することができます。
外観から想像する以上に店内は奥へ広く、ちょっとした宴会が開けそうな小上がりまであります。むしろうどん店というより、居酒屋がメインなのでは!?と思えるほど。
営業開始は11時。夜10時まで中休みなく営業しており、気さくな大将が迎えてくれます。
飲み物は生ビール、瓶ビールはもちろん、バイスサワーや青りんごサワー、ホッピー(セット480円)やハイボールまで一通り揃っています。
讃岐うどん店ではあるものの、イメージとしては福岡の飲めるうどんチェーン「ウエスト」に近いです。近年はうどん居酒屋がブームですが、流行る前から『元咲』はこのスタイル。
おつまみの名物はモツドテ焼き(3本450円)。ほかにもゆで豚、センマイ刺しやガツ刺し、豚足など、モツ・ホルモン系のおつまみが豊富です。
住所 | 東京都江戸川区南小岩6-25-15 |
営業時間 | 営業時間 [金~水] 11:00~22:30(L.O.22:00) 日曜営業 定休日 木曜日 |
4,『新町ストアー』
小岩駅からは徒歩15分ほど。新中川を渡ってすぐの場所にあるレトロな地元密着スーパー『新町ストアー』は、店内でお惣菜をつまみにビールや酎ハイが楽しめます。
デリカや日用雑貨、お酒、精肉店などが並ぶ店内の一画にテーブルが用意されており、お惣菜や缶酎ハイを選んだらそちらへ。
平日の日中でも地元のベテランさんたちで賑わっています。商品棚に囲まれて会議机風のスペースで楽しむスーパー飲み。好きな人はきっとハマるはず!
住所 | 東京都葛飾区奥戸6-16-10 |
営業時間 | 営業時間 9:00~19:30 定休日 日曜日 |
開業時期 | 半世紀以上前 |
5,『酒の山田や STAND PUB NARU』
小岩には角打ちがいくつもあります。その中でもとくに古き良き酒販店の佇まいを残しているのが『酒の山田や』です。
酒販店の脇のもともと倉庫だった場所を改装した『STAND PUB NARU』でお酒が楽しめます。
さすがは酒販店。ウイスキーの品揃えはこの通り大変充実しています。小売価格に手数料程度がのった金額なので良心的な値段が嬉しいです。
お酒好きの店主さんが酒屋の店番を兼ねてPUBもみており、日中から利用可能というのもポイントです。
角打ちというと乾き物や缶詰のイメージがありますが、意外とお酒に合うおつまみが並んでおり、一軒のバーとして十分楽しめます。
キリンやサッポロの生ビールがあり、散策の合間に一杯飲んでいくなんて用途にもぴったり。ボトルワインだって+300円で飲むことができますから、グループで来てもきっと楽しめるに違いありません。
住所 | 東京都江戸川区東小岩5-20-5 |
営業時間 | [日月火水] 13:00~21:00 (L.O)20:40 [木] 15:00~21:00 (L.O)20:40 [金土] 13:00~22:00 (L.O)21:40 定休日 木曜のみ15時開店 |
6,『蔵828(やつや)小岩店』
こちらは2021年にできた新しい酒販店。業務用卸がメインの会社が小売スペースを開きました。
日本酒、洋酒の品揃えはかなりのもので、商店街の酒屋さんとして多くの人が利用しています。
そんな店の一画にはオシャレなカンタースペースがあり、ボトルワインや輸入ビールなどが楽しめます。結構珍しいお酒もあるので要チェック。
美味しかったらボトルで買って帰れるというのは、角打ち営業をする酒販店ならではの楽しみ方です。
住所 | 東京都江戸川区南小岩7-23-19 |
営業時間 | 角打ち14:00~21:00(酒屋営業は10:00~22:00・土は23:00まで・無休) |
開業年 | 2021年12月16日 |
7,『酒のやなぎや』
こちらも角打ち。量販系の酒販店『酒のやなぎや』の店頭では、生ビールをはじめ、店内で売られるお酒が楽しめます。
角打ちスペースの開設は2022年4月とまだできて新しいですが、すでにお酒好きの方たちが集まるオアシスになりつつあります。利用時間は30分を目安。
樽詰のハートランド生ビールが味わえるのもポイント。ふらっと立ち寄り一杯飲んでいきませんか。
住所 | 江戸川区西小岩1-30-8 |
営業時間 | 11:00~21:00(日は20:00まで・基本無休) |
開業年 | 1900年(ただし角打ちは2022年から) |
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)