突然ですが、サッポロビールはお好きですか?
このコンテンツは、国内大手ビールメーカー「サッポロビール」が10倍好きになるかも?をテーマに、サッポロビールの魅力をマニアックなことまで解説します。
私は居酒屋やお酒の魅力を伝えるWEBマガジンを10年運営し、紙媒体、WEB,マスメディアで情報発信をしてきました。取材をする中でサッポロビールさんとの接点も多く、北海道から九州まで、営業、ブランド、醸造、研究、グループ会社の飲料やビヤホール部門の皆さんとお話する機会がありました。
そんな経験を元に、まだまだ知られていないサッポロの輝きをお伝えします。
目次
- 1,樽生ビール類の品数、大手ビールメーカーでナンバー1!
- 2,古いものを大事にしている
- 3,20代・30代が選びたくなる銘柄になった黒ラベルと赤星
- 4,熱心なファンがめちゃくちゃ多い
- 5,中の人の黒ラベル愛がスゴイ
- 6,北海道だけでなく、東京の老舗でも長年愛されてきたビール
- 7,海外で日本のビールメーカーといえば!
- 8,商品名が駅名や地名になった
- 9,世界の酒類メーカーで唯一、大麦とホップを育種・研究している
- 10,ロマンを求める、国産ホップ生産事業
- 11,原料に注力するあまり、サッポロビールに所属する技術系社員が世界中の畑を飛び回っている
- 12,なんといっても!何杯飲んでも飲み飽きない、シンプルな美味しさ
- まじめで実直、ビール大好きなプロ集団
- 動画
1,樽生ビール類の品数、大手ビールメーカーでナンバー1!
サッポロビールの樽生ビール類、何種類あるかご存知ですか?
実際に数えてみましょう。
サッポロ生ビール黒ラベル、ヱビスビール、琥珀ヱビス、ヱビスマイスター、ヱビスプレミアムブラック、エーテルピルス、白穂乃香、SORACHI1984、ホワイトベルグ、麦とホップ、北海道生搾り、北海道限定クラシック、新潟限定 風味爽快ニシテ、静岡限定 静岡麦酒、全13液種!
さらにヱビスバー限定、イベント限定などが加わり、樽生ビールのラインナップはまるでクラフビールメーカーのようなバリエーションの豊富さなんです。
2,古いものを大事にしている
現存する最古のビールブランドは赤星ことサッポロラガービール。140年以上続いてきた銘柄です。
一度は終売スレスレだったブランドですが、近年はレトロ感が好まれて急成長しています。ビールブランドとしての歴史は古いですが、現行のサッポロラガー瓶ビールに貼られたデザインも1992年から変更されていないため、ラベルデザインとしても大手ビールで最も古いものになっています。
現存する最古のビヤホールは、銀座7丁目にある銀座ライオンビル。完成当初は、一階はビヤホール、上層階が大日本(ニッポン)麦酒、現在のサッポロビールの本社でした。1954年の特撮映画「ゴジラ」では初代ゴジラが銀座を歩くときに脚をぶつけたシーンが映りました。2022年には、登録有形文化財に登録されました。
日本唯一のビール博物館、サッポロビール博物館の建物は1890年(明治23年)築。一度は重要文化財への指定の話がありましたが辞退したと言われています。ほかにも札幌市内にあるサッポロ不動産開発の商業施設「サッポロファクトリー」の煙突は明治時代からこの地にあったビール工場の名残りとして残されています。
3,20代・30代が選びたくなる銘柄になった黒ラベルと赤星
缶の黒ラベルの出荷量は3年で1.2倍!20代の購入数はこの10年でなんと2倍に。黒ラベルは「大人」をキーワードに若い人が無理せず共感できる身近なブランドになりました。
また、赤星ことサッポロラガーは、この10年で2.5倍にまで成長。サッポロを何十年と扱ってきた老舗飲食店が持つ世界観も含め、ブランドが再構築されました。
4,熱心なファンがめちゃくちゃ多い
サッポロビールファンは非常に多いです。マインドシェアだけは業界ナンバー1なんて言われるくらいに。飲食店や酒販店など、お酒に携わる人にもファンが多いです。
熱心な人になると、酎ハイやソフトドリンク、カップスープまでサッポロを選ぶくらい。店先に置かれたビールケースの色をみて、居酒屋を選ぶ人を何人も知っています。
5,中の人の黒ラベル愛がスゴイ
サッポロビール社内には黒ラベルの味が好きで入社した人たちがいっぱいいます。ビール会社では、お酒好き、自社商品好きが多いのは一般的ですが、サッポロの場合、中の人の好きさ加減はもはや自社ブランド愛の域を超えていると思えるほど。
自社商品大好き、そしてそれを扱う飲食店さんが大好きという人がたくさんいます!プライベートでも居酒屋や角打ちを回っている社員さん、たくさん知っています。
6,北海道だけでなく、東京の老舗でも長年愛されてきたビール
北海道でのシェアが高いことは社名やその歴史から予想が付きますが、首都圏の、とくに老舗居酒屋の多くでは長年銘柄が変わることなく、サッポロビールがずっと親しまれてきました。
吉祥寺「いせや総本店」、赤羽「まるます家」、十条「斎藤酒場」、渋谷「鳥竹」、あの店もこの店もサッポロビール。
7,海外で日本のビールメーカーといえば!
サッポロビールは早くから海外進出しており、ベトナム、カナダ、アメリカにグループ会社の醸造所を持っています。海外での銘柄は『SAPPOROPremium』、愛称はシルバーサッポロ。北米、中国、ヨーロッパ、オーストラリア、どの国のリカーショップや寿司・日本料理店でも見かけます。世界的な日本食ブームもあり、売上は好調。
とくに北米での日本発ビールシェアは1985年から30年以上首位を続けています。
8,商品名が駅名や地名になった
恵比寿の街や駅は、恵比寿麦酒を製造する工場があったことをきっかけに誕生しました。
もともとはビールの原料搬入、及び製品出荷用の貨物駅だった「恵比寿」駅は、のちに旅客化され、東京の発展とともに現在のような商業と住宅が集まる街へと育っていきました。日本全国を網羅していた日本国有鉄道の駅名に商品名が採用された唯一の駅です。
現在、サッポロビールの本社が「東京都渋谷区恵比寿4丁目20−1」となっているように、住所にまでなりました。
9,世界の酒類メーカーで唯一、大麦とホップを育種・研究している
ホップの研究は、1877年に開設された官営葎草(りつそう)園を起源とし、現在まで脈々と続けられてきました。最近では、ソラチエース(sorachiace)を使用したSORACHI1984や、ブルックリン ソラチエースなどが商品として登場しています。国内外を問わずサッポロビール以外のビールの原料にも使用されているのです。
大麦の研究は、1872年から東京・麻布と北海道・札幌の実験農場で開始しました。現在は群馬県太田市に原料開発研究所の試験圃場(ほじょう)で研究栽培が行われています。交雑(こうざつ)による優良品種の開発を進めた結果、1981年、早生種の良質な大麦「はるな二条」を誕生。交配母本(こうはいぼほん)として広く普及しました。
10,ロマンを求める、国産ホップ生産事業
サッポロビールは北海道でビールづくりをはじめた頃から国産ホップを使用してきました。現在でも国産ホップの研究・生産・生産者からの買い取りが続けられています。毎年10月に登場する「サッポロ クラシック 富良野VINTAGE」は北海道を代表する季節のビールとなりました。
サッポロビールが使用する国産ホップは北海道上富良野町だけではなく、青森県田子町(たっこまち)、岩手県軽米町(かるまいまち)、岩手県岩手町(いわてまち)などで、生産者さんと一緒にホップを育てています。
11,原料に注力するあまり、サッポロビールに所属する技術系社員が世界中の畑を飛び回っている
協働契約栽培とサッポロビールは呼んでいます。育種、栽培、加工の知識と経験がある社員が農地へ実際に足を運び、コミュニケーションをとり、生産者さんと一緒に課題解決に取り組んでいます!しかも国内だけでなく海外のホップと大麦の畑まで同様の取り組みをやっているというのですから驚きです。
2006年に協働契約栽培をスタートしたときは「品質は畑から」「ないものはつくるしかない」とPRを打ちましたが、時代を先取りしすぎたせいか、当時はマニアックな取り組みに思われていたような…。まじめなんです。
12,なんといっても!何杯飲んでも飲み飽きない、シンプルな美味しさ
味は好み次第です。でも、黒ラベルやサッポロラガーのブレない美味しさはいいものです。
まじめで実直、ビール大好きなプロ集団
原料研究から生産サポート、開発、製造、そしてビヤホールで提供されるまでをまじめに磨き上げ輝かせてきた「めちゃくちゃまじめ」タイプなメーカーです。歴史と事業規模がある分、どっしりと構えた印象がありますが、中の人はみんな本気で「誰かの、いちばん星であれ」という想いでがんばっています。
黒ラベルのキャッチコピー「丸くなるな、星になれ。」が一番響いたたぶんサッポログループの社員の皆さんだったのではないかな、なんて最近思います。
いまも居酒屋のメニューはビールから始まることがほとんどです。居酒屋の料理の美味しさを引き立てる大手の定番ビール、これからも応援したいですね!
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