大阪の人気立ち飲みグループ・『徳田酒店』の東京2号店が、東京国際フォーラム横のJR東海道線高架下に『徳田酒店 丸の内高架下店』としてオープンしました。有楽町店が連日満席状態でしたので、混雑の分散が期待されます。さあ、大阪の酒場の味を楽しみましょう!
目次
レトロなアーチ鉄道橋が似合う酒場
新橋駅から東京駅に向かって伸びる赤レンガの鉄道アーチ橋は大正時代に造られたもの。高架下はいま、チェーン居酒屋が密集する飲み屋街になっています。東京駅や有楽町駅からのアクセスの良さや、丸の内、銀座も徒歩圏であることから、平日はどの店も大盛況です。
そうしたチェーン系大衆居酒屋激戦区で、大阪京橋発の人気大衆酒場が挑戦を始めています。
外観
徳田酒店は、1880年創業の歴史ある酒販店を源流に持つ飲食店です。店名に「酒店」とついている通り、もとは角打ち(酒屋の一画で飲酒できる店)でした。創業の地・大阪京橋をはじめ、大阪駅前ビルなど関西に12店舗を展開してきましたが、2022年7月、ついに東京へ進出。同じ頃、東京の人気立ち飲みチェーンが大阪へ進出しており、現在、東西の人気店がお互いの本拠地でせめぎ合う状況になっています。
2022年の東京一号店は、有楽町駅前にある東京交通会館の地階でした。続く2店舗目は割りと有楽町に近い、JR山手線高架下にオープン。レトロな赤レンガアーチを活かした酒場らしい雰囲気でお客さんを迎えています。
内観
完全オープンスタイルの厨房が店のステージ。その真正面で特等席となるカウンターが一直線に伸びており、その対面には2~8名で利用できるテーブルを配したつくりです。ハイチェアではあるものの、完全着席スタイルで、この立地にありながら平均予算は3,000円前後といったところ。使いやすさ、立地等を考えれば大変良心的と言えます。
カウンター席は目の前で調理する様子を眺めながらお酒が楽しめます。テーブル席も落ち着きそうです。
頭上に線路があり、そこを数分間隔で列車が行き交っていますが、重厚なアーチ橋は意外なほど音を響かせていません。鉄橋下の騒音とは大違いなので、静かに語らうことも十分に可能です。
品書き
お酒
- 樽生ビール サッポロ黒ラベル:480円
- 瓶ビール大ビン アサヒスーパードライ・キリン一番搾り・サントリーザ・モルツ:各590円
- 日本酒 菊正宗・月桂冠・白鹿:各480円
- チューハイ プレーン・レモン・ライム・ゆず・カルピス:各 380ml 430円・500ml 530円・700ml 630円
- ハイボールデュワーズ:430円~
- お茶ハイ:430円
地酒各種:540円~
本日のメニュー
- 秋茄子とサーモンの甘酢あんかけ・鯛の南蛮漬け・ほたてと山くらげ甘辛あえもの:各330円
- 手作り旨辛キムチ:430円
- 魚介のなめろう:590円
- 鯛皮ポン酢:320円
- カツオたたき:680円
- かんぱちあら煮:430円
- 舞茸天ぷら:480円
料理
- お造りおまかせ3種盛り:750円
- お造り タイ・カンパチ・ヒラメ・生まぐろ・サバなど:630円~
- 長芋ワサビ:490円
- 白身魚のカルパッチョ:640円
- 肉の3種盛り:980円
- 京橋玉子焼:540円
- チーズの西京焼き:580円
- 大阪風海鮮チヂミ:480円
- 紅生姜かき揚げ:580円
- 串カツ3種盛:480円
- おさつマスカルポーネ:540円
- ヘルメスソースの焼きそば:540円
大阪の味をいただきます!
サッポロ生ビール黒ラベル(480円)
大阪の酒場は、東京以上に一杯目はビールの傾向が高いように思います。私もまずビールでスタート。
丸の内高架下店は有楽町店と樽生の銘柄が異なり、サッポロ生ビール黒ラベルです。しかも500mlジョッキで税込480円!この界隈では最安の樽生黒ラベルかもしれません。
ドーンと構えた500ジョッキはやっぱり素敵。お店の方も、500ジョッキですよ!と自信を持って運んできました。それでは乾杯!
秋茄子とサーモンの甘酢あんかけ(330円)
献立はどこか大阪風。というのも、厨房に立っている方数名は大阪の店舗から単身赴任で異動してきた方。大阪のコテコテの飲み屋街で競争してきた『徳田酒店』は、やっぱりお得感が高い。330円の小鉢も、一人飲みなら十分すぎるボリュームです。しかも味が良い!
魚介のなめろう(590円)
なめろうは関東の料理ではありますが、お造り盛り合わせは一人・二人には多すぎるときにちょうどいい一品。まぐろやタイ、カンパチなど、起用の刺身がいろいろはいっています。
かんぱちあら煮(430円)
あら煮はお椀や丼ぶりで豪快にでてくるかと思いきや、ゴボウも添えた割烹風の盛り付けできました。よりしっかりとした和食店で提供されても不思議に思わない見た目ですし、味付けもなかなか。次回もあら煮があればリピートしたいです。
和牛ステーキ(980円)
「品書きにはないのですが…」、と店員さん。数量限定で国産の霜降り牛肉を網焼きでだしてくれるとのこと。
塩とわさびでどうぞ。これは酒場で出すにはもったいないほどのクオリティです。1皿980円、こんなスペシャルを用意しているとは、さすがは過酷な生存競争を戦ってきた酒場です。
キリン一番搾り大ビン(590円)
丸の内エリアの着席できる酒場で大瓶590円はリーズナブル!
牛スジ煮込み(480円)
関西の煮込みといえば、やっぱり牛スジですね!トロトロでコクがしっかりあります。
鯛の骨酒
熱々の高清水に炙った鯛の骨をひとつ。これがびっくりするほど旨味濃厚です。
ごちそうさま
関西の繁盛店らしいフレンドリーさで、こういう酒場は東京では珍しいなと感じました。徳田酒店の魅力を一言で表すならば、「大阪らしさ」。ある意味、大阪のアンテナショップ酒場と言えるのではないでしょうか。
開店は16時、掲載した現時点ではまだまだ空席がありますが、交通会館内同様、17時頃から満席になる日は近いと思います。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 徳田酒店 丸の内高架下店 |
住所 | 東京都千代田区丸の内3-7-14 |
営業時間 | 営業時間 [月~金] 11:00~14:00 16:00~23:00 [土日祝] 12:00~23:00 日曜営業 定休日 年末年始 |
開業 | 2023年8月28日 |