関西の飲み友達の方は頻繁に東京に飲みに来ます。酒場はやっぱり東京が面白いのだそう。
いやいや、東京で日々飲み歩いている私からすれば、関西こそ、本当の大衆酒場の魅力があるのではと感じます。とくに立ち飲みはすごいです。
東京は渋谷の富士屋本店、新宿のベルクなど、有名店に関しては老若男女に広く利用されていますが、それでも、東京という街の日常に立ち飲みが受け入れられているかというと、そうではない気がします。それに比べ、大阪は環状線の沿線はどこにも立ち飲みがあり、そのどれもがお勤め帰りのサラリーマン・OLで溢れかえっています。仕事帰りに軽くたち飲む、というのが当たり前として根付いている大阪は、東京にはない酒場の活気に満ち溢れています。
その際たる場所が梅田の地下街。広大な飲食店街が広がる梅田の地下は、横丁のような細い路地が縦横に伸びていて、そこに賑やかな立ち飲みがハモニカの口のように並んでいます。
大阪に来たら、梅田の地下で飲まないで帰るのは実にもったいない。時間がなくてもちょいと一杯、飲まないと。
オススメはここ、「徳田酒店」です。第一ビルの地下二階は人気の酒場が連なり、酒場好きならば一度入れば終電まで抜け出せない夢の国です。
ドリンク一覧。寿屋の発祥の地だけあって、この界隈はサントリーが強い。角ハイボールがどーんと紹介されているメニューは、どのドリンクも安さに驚きます。
やはりここは瓶ビールでしょう!生で豪快に乾杯するのもいいけれど、立ち飲みでちょいとした空間で手酌で始める瓶ビールからのスタートも、これから始まる延々飲酒の暖機運転という感覚がしていいものです。
すぐでるおつまみ、ポテサラをもらって、では乾杯。
瓶ビールはポテサラつまみにくぅーっと飲み干してしまい、このペースでビールをぐんぐんいくとお腹が膨れそうなので、お酒へチェンジ。
キクマサの生酛を。これで300円程度。大阪の激安価格は本当に驚かされます。8尺程度入る大きな猪口からあふれるお酒。水飲み鳥のようにこくんと一口。はぁ幸せ。
L字カウンターのお店はダークダックスで飲まなければならないほどぎゅうぎゅう。それでも、身なりの良いスーツ姿の会社員やOLでいっぱい。このごちゃっとした空間で誰もが普通に飲んでいるのが大阪のよいところ。
目の前ではがんがんとホルモンが焼かれています。お店はホルモン焼きが看板料理なので、まずはそれを頼んでおくのがよし。漬けハラミなど、気になるものがいっぱい。
これが定番のホルモンミックス。普通盛りもありますが、ここは女性グループでも大盛りにするのがよろしいかと。ミノとかセンマイとか、いろんな部位が甘辛のタレにたっぷり絡められて登場。濃い目の味がハイボールとの相性も抜群。
串かつもありますが、東京のもつ焼きに変わる大阪のホルモン焼きも上方にいったら一階は食べませんと。
懐かし系のメニューが多いですが、どれも大阪駅前とは思えない価格設定。
こちらが日替わりメニュー。生もんとしてタコやマグロもあります。常連さんはホルモンばかりだと飽きるから、といいながら生ダコを食べています。
焼酎の種類もいろいろあり、やはり安い。接客も明るく、さっぱりした対応ながらも、細かな気遣いもある。雰囲気のいい立ち飲みは飲んでいてほんとうに楽しいものです。
巨大な角ハイボールで最後の乾杯を。3杯飲んでも千円超えない。だからもう一軒いけちゃうよね。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
徳田酒店
06-6355-0956
大阪府大阪市北区梅田1-3-1 大阪駅前第1ビル B2F
平日土曜日14:00〜23:00 日祝13:00〜22:00
予算1,400円