今回ご紹介するお店は、今までにないタイプ。割烹の立ち飲み、おでんの立ち飲み、最近はイタリアンの立ち飲みなんてのも一般的になってきましたが、ここはなんと洋食屋の立ち飲みです。新橋駅から徒歩数分歩いた場所、人気店がひしめき合う路地裏にそのお店はあります。今宵の〆の酒場はここ「小山亭」で決まり。
L字カウンターのコンパクトなお店。詰めて入っても10人程度となかなかの難関です。常連さんの多いお店ですが、勇気を持って飛び込めば、きっと一人分のスペースは開けてくれるはず。
飲み物は基本はビールとウィスキー。ときどきグラスワイン。食べ物はなんといってもお店の一番人気のハンバーグをいただきましょう。
洋食屋で飲むといえば何を飲みますか?バルやビストロならば直感的にワインを選びますが、洋食屋という日本型のお店となれば、ワイン一択とは言いにくい。やはりここは国産ビールかな?
ということで、まずは黒ラベルで乾杯です。結構しっかり入るスマートなタンブラーが嬉しいな。よく冷えて細やかな泡、心地よいのどごし。注いだビールの粗い泡をスプーンで掬うこだわりっぷりで、お店の人のビールへのこだわりもしっかり感じられます。
こちらがドリンクメニュー。飲み物の種類は控えめです。気になるのは男気黒ラベルかな。
名物料理のハンバーグ。注文を受けてから小山さんがパチンパチンとリズムよくハンバーグを両手でキャッチボールをし、それを無駄な動きが一切なくフライパンへそっと置く。フライパンがカランカランと鳴って、ハンバーグからはジュージューとした音。広がるお肉と玉葱の香り。それを眺めていれば、一杯目の生ビールもあっという間。
はい、おまちどうさま!と登場。新橋で飲む人ならば一度は食べておいて損はない、いや。むしろ一口食べれば小山さんのハンバーグの虜になるはず?
これで500円なのだから、とにかくすごい。デミグラスソースや付け合せの野菜も手抜きなく、都心の立派な洋食店にも負けない一皿です。
ハンバーグと黒ラベルで980円。これで済ませてサクっと梯子…もいいけれど。
こんな美味しいものを食べさせられてしまうと、一寸一杯で店を後にすることなんてできません。ドリンクをもう一杯、そしてほかのおつまみも。せっかくなので男気黒ラベルをオーダー。たっぷり1L入るビヤホール的な大生の登場に歓喜。
泡の層を少なく、たっぷり900mlは入れてもらえてこれで980円です。ビール好きならば、最初にドンとこれを頼むのも良さそう。
俵型が肉屋のそれとの違いを感じさせるクリームコロッケ。こちらの味付けも飲兵衛好みのちょっとだけ濃い目で濃厚。小山亭が人気の秘訣は、小山さんご自身の圧倒的な料理の腕にあり。二千円程度で、とにかく美味しい洋食で飲めるなんて素敵でしょ?
常連さんはデュアーズハイボールをよく飲まれているそうですが、女性はこの初恋ソーダが人気だそう。リモンチェッロのソーダ、私も飲んだことがありますが、たしかに甘酸っぱいから初恋かも?
へんにオシャレすぎず、そして新橋のコテコテな立ち飲み酒場とも違った綺麗にまとまった雰囲気。お店の方の接客も明るく、シェフの小山さんの料理に対する情熱も共感できるものがあります。
いつもお馴染みのあの酒場に通うのもいいけれど、たまにはこういう冒険もしてみませんか?きっとここのハンバーグはあなたの新橋立ち飲みの概念を変えてくれるに違いありません。
ちなみに、小山亭と書いて「コヤマンテ」と読みます。オシャレ~
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
小山亭
03-3434-8866
東京都港区新橋3-9-4 田中ビル 1F
17:00~翌3:00(土曜日は~23:00・日祝定休)
予算2,300円