新宿にできた『お魚総本家』運営元は大庄!魚が凄いらしいので飲んできた

新宿にできた『お魚総本家』運営元は大庄!魚が凄いらしいので飲んできた

老舗チェーン居酒屋「庄や」を運営する「大庄」がはじめた新ブランド『お魚総本家』が、新宿に誕生。聞き慣れない名前ですよね。同社におけるフラグシップブランドとのことですが、どんなところが魅力でしょうか。実際に飲んできました。

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『お魚総本家』は「日本海庄や」に変わる同社のハイクラス居酒屋

庄や水道橋店

「庄や」といえば、誰もが知っている居酒屋店員のフレーズ「ハイ!よろこんで」のルーツとなったチェーン居酒屋「大庄」の主力ブランドです。1973年、水道橋に一号店(現庄や水道橋店)がオープンし、今年で50周年を迎えます。

バブル崩壊以降、多くの居酒屋チェーンが誕生してきましたが、それ以前から続いてきた「大庄」は業界においては老舗といえるでしょう。

他の居酒屋チェーン同様、同社飲食ニーズの多様化にあわせて業態を増やしていき、若者向きの「やるき茶屋」、ジンギスカンの「悟大」、低価格業態の「満天酒場」と様々なブランドを展開してきました。

居酒屋業態を予算(利用者の単価)順で整理すると、安いほうから「満天酒場」<「庄や」<「日本海庄や」でした。ですが、昨今の情勢の変化で居酒屋に求める用途が「宴会」から「日常の贅沢」に移り、それに応えるため「日本海庄や」と「庄や」の立ち位置が曖昧になっていました。

お魚総本家 新宿西口店

そうした現状を変えるべく企画されたのが『お魚総本家』です。いま、外食に求められている「せっかくの外食はプロの料理人(板前)がつくる特別な味」にしっかり応えるために、大庄の強みをぎゅっと凝縮したと、同社の広報担当さんは話します。

では、その「強み」や店の特長をみていきましょう。

お邪魔したのは、新宿駅西口のパレットビル(思い出横丁近くの駅直結のユニクロが入るビル)8階。ここは以前「日本海庄や」が入っていた場所です。

広くて落ち着ける、カジュアルな接待にもつかえる『お魚総本家』にするべく、店内は一部リニューアル。カウンター席からは板前さんたちの調理風景が楽しめます。

2~6名では、テーブル席か掘りごたつの座敷へ案内されることが多いでしょう。新宿駅直結の立地ながら、テーブル間にゆとりがあり、ナチュラルな色合いで統一された広々とした空間は心地が良いです。

何部屋かは個室もあり、新宿大ガードを見下ろす絶好のロケーションが楽しめます。もちろん個室料なし。

献立・メニューの特長

大庄が得意とする魚介料理をしっかり価値の高いものだけを集めた品揃えです。

お造り焼き魚煮魚白海老のかき揚げ(650円)ぶり大根(1,080円)、八戸名物するめいか陶板焼き(850円)、銀鱈西京焼き:850円、焼き牡蠣:3個800円、浜茹でズワイ蟹1杯:4,300円、寿司盛り合わせ:7貫1,500円~など。

お酒は、ビール アサヒスーパードライ中ジョッキ(670円)、余市ハイボール:760円など。

日本酒が充実しており、初孫 魔斬 生もと純米:530円~、真澄辛口ゴールド:480円~、土佐鶴良等酒:500円~、陸奥八仙赤ラベル特別純米:600円~、高清水 純米大吟醸磨き35:680円など。

どんな料理があり、誰と利用するのがいいか

アサヒスーパードライ(680円)

どんな業態でも、一杯目はビールからはじめたい!お魚総本家のビールはアサヒスーパードライアサヒ熟撰の2銘柄です。

それでは乾杯

看板料理は土佐名物かつお藁焼き(1,080円)

東沖で1本釣りされたカツオを、1,000度近い藁の炎で一気に焼き上げる藁焼き。高知の老舗料理屋で見るのと同じ本場のやり方を、なんと新宿駅直結のビルの中でやっています。

聞けば、藁焼きを担当する”焼き方(板前の担当制の名称)”さんは、高知までいって修行をしてきた。

薫製香が漂う、カツオ土佐づくりの完成です。

高知で取材をしていたときに、市場近くの食堂で地元の漁師さんから「カツオが寝ているようじゃダメだ。立てるくらい分厚いのが高知のカツオだ」と教えてもらいました。

『お魚総本家』のカツオもご覧の通り、1cmはあるような厚さで、たっぷりでてきました。

塩が予めふられているので、あとはにんにくスライスやネギと一緒に頬張るだけ。たまりません!

土佐鶴 辛口純米吟醸 銘鶴限定酒(550円~)

カツオ土佐づくりには、やっぱり高知のお酒が欲しくなる!

ということで、土佐鶴の珍しい純米吟醸をいただきます。注文すると都度テーブルまで一升瓶を持ってきてくれるのは嬉しい!日本酒好きの人とくれば盛り上がりそうです。

お造り十点盛り(1,800円/人)

2人前を注文(3,600円)

次に注文したのは、大庄が力を入れている鮮魚を豊富に盛り付けたお造りの十点盛りです。内容は、本マグロ、生マグロ、カンパチ、サワラ、キンメダイ、クロムツ、目鯛、赤貝、イサキなど。仕入れ次第で日々内容は変わりますが、値段は固定とのこと。

ご覧ください、この分厚い本マグロの大トロ!大庄は、グループ内に米川水産という豊洲の仲卸企業があり、同社を通じて豊洲のセリ場から直接仕入れています。

東京都中央卸売市場本場水産仲卸売場棟にある氷川水産でのマグロ解体風景

1本単位で仕入れたマグロを大庄系列内に切り分けて配送することで、上等な本マグロが手頃な価格で楽しめます。企業努力の賜です。

市場内に系列企業があり、これらを輸送するのも大庄の自社便です。効率化だけではない、大庄の食の安全へのこだわりは、同社を取材する度に「そこまでやっているの?」と毎回驚かれます。

浦霞 特別純米生一本(180ml 1,000円)

豊富な魚種の魚料理に、お酒の種類の多さも相まって、あれもこれも食べて飲みたくなるから困ってしまいます。

一本魚(2,800円~)

『お魚総本家』最大の特徴は、和食一筋の板前さん(専門社員)が居て、ハイクラスな割烹で注文するような感じで「わがまま」が言えるというところです。

庄やは昔から料理人を揃えることに力を入れてきた企業ですが、その特長を活かし、食材から調理法を相談するような注文ができます。

豊洲市場などを通じて届く一本魚。仕入れ次第で変わりますが、取材時は、千葉の金目鯛、島根のホウボウ、青森のメバル、長崎のクロツの4種類。

丸魚(まるざかな)から選ぶのは魚好きにはたまりません。半分刺身で、半分焼き魚。そんな注文を受けてくれるのはおもしろい。今回はクロムツを注文し、半分は塩焼きにしてもらいました。

丸魚単位で値段が決まっているので、2品になってもクロムツ:3,800円です。煮付けの味も大満足。

ごちそうさま

予算は日本海庄やと同程度で、5,000円~6,000円。「高級な居酒屋」というよりは、「本格的な割烹を居酒屋風にして価格を抑えた」という印象でした。にぎり寿司もあります。

日本酒や魚好きな上司との飲み会や、家族の誕生日、親しい取引先との気軽な会食や接待にぴったりなお店です。

案外、このくらいの価格帯の店って、いまの新宿駅周辺には多くはなかったと思います。いい意味で、居酒屋チェーンの安心・安定感も同店を選択する理由となりそうです。

営業時間はなんと11時30分から。お昼から通しでやっています!

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/株式会社大庄)

店名お魚総本家 新宿西口店
住所東京都新宿区西新宿1-1-1 新宿パレットビル 8F
営業時間営業時間
11:30~24:00
定休日
無休
開業年2023年2月22日
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