目黒区南の酒場『都』をご紹介します。2015年に閉店した三軒茶屋の老舗「久仁」の系譜で、同店で8年修行した大将が開きました。ジューシーなカシラをはじめ、技ありのもつ焼き、煮込みが楽しめます。
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大岡山駅徒歩7分。住宅街の人気店!
東急線の大岡山駅から大岡山北口商店街をひたすら北へ。次第に人通りが減り、あと少しで環状7号線という商店街のはずれに『都』はあります。それまでの心細さが嘘のように賑わう様子は、みんなが集まる「都(みやこ)」のような場所にしたいという大将の想いが現れているかのようです。
創業は2015年。大将は、同年に閉店した三軒茶屋の人気もつ焼き店『久仁』で8年間修行していたもつ焼きの達人です。久仁のような正統派の酒場にしたいという考えから、店は今風のネオ系にせず王道のもつ焼き店の雰囲気。BGMはなく、夕方は相撲中継を見ながら飲むような酒場です。
常連さんの笑顔が集まるL字カウンターとハイチェアのテーブル席が数卓。4人で利用できるテーブル席もあります。
駅から7分ほど歩くため、飛び込みのお客さんは少なく、ウワサを聞きつけた人かご近所さんのみ。それでも混雑時は満席になります。予約は可能なので、4人グループでの利用や確実に『都』で飲みたい場合は予め連絡したほうがよさそうです。
開業から8年。厨房機器のステンレスは鏡のように磨き上げられていますが、全体的ないい塩梅で飴色に染まってきました。何十年とやっていると言われても納得しそうです。
品書き
お酒
- 生ビール サッポロ黒ラベル:550円
- 瓶ビール サッポロ黒ラベル:小500円・大650円
- バイスサワー:460円
- ホイス 下町のハイボール:460円
- ホッピー(ホッピー・黒ホッピー):460円
- 静岡茶割り:440円
- 都チューハイ:460円
- キンミヤ梅シロップ:440円
日替わり料理
- 房総天然ぶり刺身:390円
- 肉豆腐:450円
- ぶりあら大根煮:450円
- 豚コラーゲン串:150円
料理
- 串焼き かしら・シロねぎ・レバー・ハツ・シロにんにく・ナンコツ・あぶら・棒つくね・手羽先):各140円
- 串焼き タン・豚ハラミ・豚バラ・かしわ:各150円
- モツ刺身(レバねぎ皿・上ガツ・シロ刺・タン筋ポン酢刺):各360円
- もつ煮込み:410円
- ぬか漬け:250円
- マカロニサラダ:350円
- オニオンスライス:280円
- 肉味噌きゅうり(ピーマン):360円
人気の理由は食べてみればわかる!かしらが絶品
サッポロ黒ラベル大瓶(650円)
『久仁』のビールはずっとサッポロでしたが、『都』もそれを受け継いでいます。キリッと冷えた大瓶のサッポロ黒ラベルで乾杯!
もつ煮込み(450円)
新鮮なモツを丁寧に下処理していることがわかる、クサミ皆無の旨さ100%の煮込み。根菜や味噌で風味を整えるようなテクニックは最小限に、ひたすらモツの甘味を感じる逸品です。豆腐のバランスも絶妙。
マカロニサラダ(350円)
マカロニサラダはコーンが入る甘めタイプ。マカロニは柔らかすぎず、千切り玉ねぎの食感とのコントラストが楽しめます。
竹の子とこんにゃく煮(450円)
サイドメニューはお刺身や季節食材の煮物などがあり、通っても飽きさせない工夫があります。手頃な価格と、一人・二人でつまんでちょうどいいサイズが嬉しいです。
ぬか漬け(各250円)
特製のぬか漬けを、もつ焼きの箸休め(串休め?)として用意したら、いよいよもつ焼きの出番です。
あぶら・ハツ・かしら
ここのもつ焼きは実に美味。鮮度が良いからジューシーで、加えてタレのコクが実にイイ!とくにカシラは絶品です。
表面はパリッと、中は最小限の加熱具合で、大将の腕の良さがわかります。炭火焼きではありませんが、それもここでは些細なこと。なお、串は1本単位で注文可能です。
シロにんにく・棒つくね
ニンニクを挟んでガツンとした味を楽しむシロニンニクや、串に巻き付けたつくねの粗い食感もクセになります。辛味噌と辛子を気持ち多めに頬張り、そこに黒ラベルをグッとあわせれば、笑顔になること間違いなし。
バイス・ホッピー(各460円)
酎ハイが種類豊富なので、ビールのつぎは割材モノを飲み比べてみると良さそうです。大森のバイス、赤坂(調布)のホッピー。
ホイス(460円)
そして、白金のホイス。山手の割材大集合です。
都チューハイ(460円)
炭酸水は、目黒区の割材メーカー「博水社」のもの。ハイサワーブランドの炭酸で割ってつくる店名を関した「都チューハイ」は、お店の新名物です。ミントとライムを入れたドライモヒート風な味は、濃厚な豚モツの余韻に負けず、味覚をすっきりとリセットしてくれます。
ごちそうさま
東急沿線が生活圏でもつ焼きがお好きな方はぜひ訪ねて欲しい一軒です。カウンターでちびりと一人摘まむもよし、酒場好きとテーブルを囲むもよし。職人気質の大将と実直な店員さんたちがスマートに接客されています。開店は16時とちょっと早め。
近くの酒場
(取材・文・撮影/塩見 なゆ Special Thanks/Syupo酒場部の皆さん)
店名 | 都 |
住所 | 東京都目黒区南3-9-13 |
営業時間 | 営業時間 [火~土] 16:00~22:00 定休日 月曜・日曜 |
開業時期 | 2015年 |