上野の町中華5選!老舗だけをチョイス。中華飲み好き記者の大好きな店

上野の町中華5選!老舗だけをチョイス。中華飲み好き記者の大好きな店

JRの高架下からアメ横にかけては、以前から酒場が多いエリアでしたが、近年、さらに増加中。上野は昼飲み・梯子酒の聖地になっています。

そんな上野ですが、気軽にお酒が飲める店は「立ち飲み」や「もつ焼き店」だけではありません。街の中華屋さん「大衆中華(町中華)」だって立派な飲みどころです。今回は数ある上野の酒場の中でも、飲める中華屋さんにスポットをあてたいと思います。

紹介する店は酒場案内人の筆者がリピートして利用している”老舗店”のみ。新進気鋭の大陸風中華も良いですが、まずは長年続いてきた「日式中華」から、オススメの5軒をご紹介したいと思います。

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1,『珍々軒』

昭和23年頃の創業。続くアメ横脇の飲食店街を代表する飲食店のひとつで、シンプルなチャーハンやおつまみの蒸し豚が人気です。ラーメン・チャーハン等の食事だけでなく、昼飲み利用にもおすすめです。

通りに面しておらず、上野駅から伸びた線路には高架の隙間があり、高架線路の谷間に張り付くように店があります。店そのものはコンパクトで、厨房スペースが約半分を占めていますが、店先の高架の隙間にテーブルを並べることで多くのお客さんに対応しているようです。休日の夕方になると外のテーブルで飲む人が増えて、ちょっとしたビアガーデン状態になります。

餃子5個 500円

名物の餃子は、営業中も待ったなしに包み続けないと在庫が維持できないほど飛ぶように売れる大人気メニュー。しっとしとしており、皮はモチモチ。意外なほどあっさりとした味でニンニクも控えめです。汁が滲み出るので一口で食べたいところですが、大きくて噛まないといけないのが嬉しい悩み。

シンプルなパラパラチャーハンもビールと相性良し。上野で食事を兼ねて飲みたいときに、選択肢から外すことのできない一軒です。

住所東京都台東区上野6-12-2
営業時間10:00~23:00(日は10:00~20:00・月定休)
開業年1948年
上野『珍々軒』パラパラ炒飯にしっとり餃子。ガード下でビールが進む
昭和23年から続く上野駅ガード下にある大衆中華。包みたての餃子とパラパラのチャーハンがビールによく合います。
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2,『昇龍』

1957年から続く餃子の店『昇龍』。まるでバナナのような巨大な餃子が昔から評判です。以前は2店舗体制で運営していましたが、現在は1店舗になり、昔以上に満席になる確率があがりました。そのため、開店の11時30分にあわせて、界隈で働く食いしん坊さんたちが我先にと店に集まってきます。

餃子4個 550円 持ち帰りも可能

長さは12センチほど。いつたのんでも、キレイなきつね色に仕上がっています。

頬張った瞬間、野菜の甘味と豚肉の旨味がぐーっと広がります。この瞬間がたまりません。ニンニク不使用とは思えないほど複雑な甘味・コクが感じられます。そんな余韻が残った状態で、同店が長年扱い続けてきたサッポロラガー(赤星)を追いかけるように飲めば、大満足間違いなし。

酢豚(1,050円~)や唐揚げ(1,150円~)、レバニラ炒め(720円)などのサイドメニューも充実しており、餃子以外もオススメです。

店はそれほど大きくなく、カウンター席を中心に4人テーブルが2卓あるのみですから、一人・二人の利用がよいと思います。

住所東京都台東区上野6-10-14
営業時間11:30~21:30(日祝は20:00まで・月第2火定休)
開業年1957年
上野『昇龍』創業66年、ガード下の名店!巨大餃子を赤星でゴクッと
上野のアメ横ガード下で1957年創業の餃子屋「昇龍」が、50年目の改築を終え再オープン。近くの飲食店ビル地階にあった食堂型の昇龍パート2と統合し、2階建てのゆっ…
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3,『中華 大興』

昭和19年に屋台から始まったという歴史ある中華。家族経営のあたたかい雰囲気のお店で、昔から好きで通っています。2020年の休業要請化の中、突然店の解体が始まり、もしや!?と心配しましたが、2021年10月1日、建て替えが完了し営業を再開。再び『大興』の味が楽しめるようになりました。

味付けは大衆中華(街中華)というよりは、本格中華寄り。五目チャーハン 830円

人気店ですので、グループ利用ならば予約するほうが安心。人気の理由は、シンプルに美味しい味付けと、昔ながらのアメ横値段で、料理の質から考えると非常にリーズナブルな価格設定が大きいでしょう。

路地裏のアメ横中華、お試しあれ。夜の食事利用は少なく、ほとんどのお客さんが居酒屋使いをしています。

住所東京都台東区上野6-2-14
営業時間営業時間
[月~土]
11:00~15:00
17:00〜23:00(L.O.22:00)
※まん延防止等重点措置期間中は21:00(L.O.20:00)
定休日
日曜日
開業年1944年
御徒町『中華 大興』2021年建て替え!昭和19年創業の本格大衆中華
御徒町を飲み歩く人ならば一度は吸い込まれたことがある、路地裏の人気大衆中華『大興(たいこう)』が建て替え完了。きれいになっても、本格中華を手頃な値段で楽しめるこ…
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4,『紅楽』

40年以上続く、稲荷町駅近く(JR上野駅からは徒歩10分ほど)の町中華『紅楽』。ベテランの夫婦が切り盛りする、明るくて楽しいカウンター席メインの店。お昼は短時間で空腹をみたしていく人が多い中華屋さんですが、夜は多くのお客さんがお酒を楽しむ「中華飲み」で賑わっています。

お酒を注文すると小皿がでてくるのですが、これがなんとサービス。二杯目にもまた1皿ついてきます。なんとサービス満点の店でしょう。

餃子 400円

値段は令和5年とは思えないほどリーズナブルで、餃子は5個400円、ラーメンは590円!最近は店名のように紅色に輝くケチャップチャーハンが評判です。

野菜炒めなど、どの料理もしっかりとした濃い味でお酒が進みます。人気の抹茶ハイは普段お茶ハイを頼まない方にも是非試して欲しい、特色ある一杯。焼酎がかなり濃いので飲み過ぎにご注意を。

カウンターで常連さんたちとワイワイ飲めば、あっという間に時間が経過してしまいます。

住所東京都台東区東上野6-1-2
営業時間営業時間
11:30~15:00(L.O.14:30)
17:30~22:30(L.O.22:00)
定休日
日曜日
創業時期1980年以前
稲荷町『紅楽』40余年続く、おしどり夫婦の町中華。夜は飲み屋ムードに変身!
浅草から上野まで、酔い醒ましがてらふらふらと歩いていると、気になる黄色い看板を発見。暖簾の向こう側をちらっと覗くと、なにやら大変な賑わい。これは立ち寄ってみたい…
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5,『中華 珍満』

創業からなんと73年目になる老舗の町中華。

無休で、なおかつお昼から夜まで中休みなく営業しています。吉池やアメ横で買い物をしたあとや、立ち飲みで疲れた帰りに「休憩がてら中華をつまみにお酒を飲もう!」というときにぴったりの一軒。

名物はぎゅうぎゅうに餡がつまった餃子。ふっくらと仕上がっているのは珍しい特徴です。平打ち麺の焼きそばは味が良く染みていてこちらもビールと相性ピッタリ。

サイコロ状の焼豚がゴロゴロとはいるチャーハンもおつまみになる濃い味でオススメ!

住所東京都台東区上野3-28-10
営業時間営業時間
11:30~22:30
日曜営業
定休日
無休
開業時期1950年頃

行ってみたいお店はありましたか

ヤミ市の名残があるアメ横を中心とした上野の飲み屋街は、戦後復興を食で支えてきた大衆中華の宝庫です。長く続く店には続く理由があり、訪ねてみるとそれがわかります。飲めばきっと上野という街がもっと好きになるはず!

上野の町中華はお酒をしっかり提供する店が多く、”飲んでもいい雰囲気”なことが飲兵衛としてはポイントが高いです。今度の休みは上野に繰り出して、餃子や炒めものを肴にビールでリフレッシュされてみてはいかがでしょう。

最後に追加情報。今回の5選以外にもこんなお店があります。

  • 中国料理 山久(東上野4丁目)
  • 一番(台東4丁目)
  • 中華料理 幸楽(小島2丁目)
  • 福来軒(松が谷1丁目)

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)