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全国各地、ギャンプルと酒場はセットで賑わっています。筆者は一度もギャンブルの経験はありませんが、いわゆる「オケラ街道」の酒場の雰囲気は大好きです。
テレビの中継に釘付けになるセンパイ方の雰囲気から感じる非日常。酸いも甘いも知ったようなベテランの皆さんが楽しく飲んでいる光景は、同じ店で飲んでいるこちらまでワクワクさせてくれるものです。
さてさて、競艇のまち「平和島」。平和島でオケラ街道酒場といえば「信濃路」です。営業時間は朝5時30分から深夜0時まで。だいたい京急電鉄と同じ時間、こちらも営業しています。ターミナル駅でもないのにそれだけニーズがあるということで、平和島のパワーを感じます。
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だいぶやれた感じの店構え。40年以上営業してきた信濃路の暖簾。
信濃路は大田区を中心にゆるく広がったグループで、平和島のほかに、鶯谷、蒲田、そして2019年までは大森にも店を構えていました。各店とも蕎麦と食堂、酒場の一体型で、価格設定は非常に庶民的です。
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入り口すぐは蕎麦の立ち食いカウンターになっていますが、店の奥は座って飲めるテーブルとカウンター席というつくり。意外と奥に広く、ベテランの常連さんたちが、顔見知り同士和気あいあいと飲まれています。※いまは静かに飲んでいます。
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酎ハイ類は350円、ビールは大瓶で590円。さすがに今の時代に千円以内に収めることは難しいですが、適度に飲んで二千円には当たらないくらい。
ちゃきちゃきで元気なベテランお姉さまに、ホッピーセット(白・黒ともに450円)をお願い。あっという間にやってきます。最近増えてきた、タカラ焼酎印の酎ハイタンブラーで登場。
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トクトクと注いで、では乾杯。
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おきまりのメニューに加え、ホワイトボードでおすすめは書かれています。意外にも鯛のカブト焼きなども登場するので要チェック。そのほか、お蕎麦のトッピングをおつまみにすることも可能です。
常連さんたちの間では、カレーのルーのみを頼む裏技的なオーダーが人気の様子。カレーのあたまで飲むのって美味しいですもんね。
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おすすめはハムエッグ。食堂のハムエッグは、家で作るよりはるかに美味しく感じるもの。醤油やソースをかけて、マヨたっぷりの野菜も包むようにして頬張ります。そしてすかさず黒ホッピー。うんうん、平和な時間です。
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ナカは2回おかわりで、ソトが1本空くくらいの割合。まわりのベテランさんの雰囲気に誘われ杯が進みます。
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自家製と言われると嬉しくなる料理ナンバー1、マカロニサラダ。こちらもマヨネーズたっぷり。ねっとり系で気持ちソースをかけても美味しいタイプです。
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レモンサワー(350円)は、ちょっぴり甘いコンクが使われています。
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平和島駅のホームで電車を待っているとふんわりと漂ってくる蕎麦の香り。その正体がこの信濃路です。料理やお酒に特別なものはないけれど、この空間が現役であり、そこに多くの常連さんたちが毎日のように集っているということこそ、特別なんだと思います。
こういう光景は貴重になりました。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)