JR山形駅前の立ち飲み「円(えん)」は、山形では貴重な立ち飲み店です。東北はどっしり構えて飲む習慣がありますから、さくっと一杯というお店はまだまだ新しいスタイルです。
開業は2018年。女性が切り盛りし、明るく入りやすいムードのお店です。
山形市だけでなく、県下全域の日本酒を豊富に取り揃えていることが魅力で、旅行・出張帰りに「土地のお酒で〆る」なんて用途にもピッタリです。
地酒が充実
営業時間は午後5時から深夜まで。天候等の状況次第で早く閉まることもあると言います。
清潔感と開放感のあるカウンター。日本酒を迎える前の準備体操として、瓶ビール(中びん460円・以下税別)でスタートします。では乾杯。
樽生(中ジョッキ)はアサヒスーパードライ、瓶は赤星ことサッポロラガー。日本酒だけでなく、ワインも県内産で「おしょうしなワイン」(山形県南陽市)を味わえます。
料理は350円、450円、550円とわかりやすい均一価格。クイックな感じの立ち飲みながら、意外と本格的な料理を用意されています。女将さんのお兄さんがやっている蕎麦店の「冷たい肉そば」(小・500円)を頼めるのが個性的。鶏の肉そばも山形・河北名物ですね。
日本酒は500円均一。小さな店舗ながら、しっかりした品揃えです。売り切りごめんの方式で、すべて冷蔵庫で冷温管理されています。
お酒に合うおつまみは小銭価格
日替わりのお通し(220円)、この日はポテトサラダ。ほかにも、山形名物だしやっこなどがでてくることも。
お姉さんのおすすめ、炙り焼き盛り合わせ(450円)。ホタルイカ、ホヤ、エイヒレと、お酒を飲まなきゃばちが当たりそうな顔ぶれです。
選んだ日本酒は、低温貯蔵の朝日鷹の本醸造。製造はあの十四代をつくっている高木酒造(山形県村山市)。十四代は都心の高級店などで飲むお酒になりましたが、地元消費向けの朝日鷹は、まだまだ身近な存在。やっぱり産地で飲むのはよいものです。
ほんのりとしたバナナの香りで、喉越しは驚くほどまるく優しい印象です。
山形駅すぐ、終列車前の立ち寄り処としても
ばくれんも飲みたいし、くどき上手も500円かぁ…。などと過ごしていると、時刻はすっかり山形駅発の終電時刻となりました。
駅近くで、軽く飲めるスタンド飲み屋。知っておくと何かと利用する機会はあるのではないでしょうか。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 立ち飲み 円 |
住所 | 山形県山形市香澄町1-6-1 |
営業時間 | 営業時間 17:00~翌1:00(L.O.24:30) 定休日 日曜日 |