旅の初日、目的の街へはお昼前に着きたい、そして昼食から地のものを肴に一献傾けたいものです。
鹿児島のお昼飲みは錦江湾の幸か、それとも肉料理か。今日はとんかつでビールなんてどうですか。
本日ご紹介するお店は鹿児島中央駅から徒歩3分、中央町の飲食街「ベル通り」に構える人気のとんかつ店「川久(かわきゅう)」です。とんかつ店というと、ささっと定食で済ませるようなイメージもありますが、ここ「川久」は、生ビールの状態にこだわり、一品料理も揃えた”飲める”とんかつ店。電車、バスの合間に軽くお昼酒と参りましょう。
九州新幹線の開業にあわせて建て替えられたJR鹿児島中央駅。ホテルや観覧車を備えた、大規模な駅ビルを併設しています。
1913年に開業した鹿児島中央駅。一世紀をこえる長い歴史とともに広がった駅前の繁華街は、南九州最大の歓楽街「天文館」とならび、老舗飲食店が立ち並ぶエリアです。川久もそのひとつ。
創業30余年。創業者のあとを継ぐかたちで、現在は地域のデパートの精肉店なども手掛ける老舗精肉店が川久の母体となっています。鹿児島県産黒豚やひなもりポークを提供する、地域に愛されてきたとんかつ店です。
飲める店、川久。生ビールが抜群に美味しいです。
樽生キリン一番搾り(580円)で乾杯!くぅーっと染み込む美味しい一杯です。
瓶ビール(580円)は一番搾りのほかにキリンラガーも用意。焼酎は三岳(500円)と黒伊佐錦(300円)のふたつ。お湯割り、ロックなど選べます。
黒豚ヒレカツなどの定食。そして、単品では黒豚をつかった川久コロッケや豚天(400円)、タコのから揚げ(400円)、地鶏炭火焼(420円)など、定食だけで終われないおつまみ揃いです。
川久の昔からの名物「黒豚軟骨煮」。ボリュームたっぷり。
鹿児島醤油の甘さをしっかり感じる味付けと濃厚な豚の旨味。とろふわ、そして骨の周りに残る肉を夢中になって食べたくなるような、強烈な逸品です。ビールや焼酎が進むこと間違いなし。
お待ちかねのとんかつロース。揚げたてサクサク、分厚く中はうっすら桃色。頬張った瞬間あふれてくるような肉汁がたまりません。ほどよくもちっとした食感は噛むほどに旨味がわきだし、心地よい余韻が続きます。
ソース、しょうゆたれ、ゆず味噌たれの3種類のタレが用意されているので、味の違いも楽しめます。焼酎とあわせるならば、軽い塩味だけで、あとは豚の旨味があれば十分かもしれません。
鹿児島の大定番、黒伊佐錦(300円)。手頃な価格ながら安定の美味しさ。川久では、ロックはグラスになみなみ、お湯割りもたっぷりでてきます。
鹿児島名物の豚料理をおつまみに、大満足のお昼飲み。ほろ酔い心地を楽しみながら、旅を続けたいと思います。
※ランチタイムのピークとなる12時前後は混雑します。お昼飲みは混雑が落ち着いた13時から15時(ラストオーダー14:30)がおすすめです。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | とんかつ 川久(カワキュウ) |
住所 | 鹿児島県鹿児島市中央町21-13 |
営業時間 | 営業時間 11:30~15:00(L.O.14:30) 17:00~21:30(L.O.21:00) 日曜営業 定休日 火曜日、1月1日~2日 |
創業 | 1961年 |