地鶏料理の店『大安』は、鹿児島の天文館エリアでも週の初めから予約が殺到する、飛びぬけた人気店です。名物の鳥刺しや炭火焼きを一度味わってみれば人気の理由も納得。鹿児島といえば港町ですが、今宵は鳥料理を肴にした焼酎ロックを楽しんでみてはいかがでしょうか。
目次
会社帰りの鶏好きが集まる人気店

観光客はもちろん、地元鹿児島で働く人々も飲み歩く街。南九州最大の繁華街・天文館の夜はいつもにぎやかです。
鹿児島といえば、錦江湾や甑島周辺などの魚介類、薩摩牛、黒豚、鹿児島鰻などの食材の宝庫で、この街で働く人々の舌は肥えています。そんな地元の食いしん坊が集まる居酒屋のひとつをご紹介します。
赤鶏炭火焼を掲げる鳥料理の店『大安』です。
外観

飲食店がびっしりと集まりネオン輝く二官橋通りの交差点に構える店です。エリアとしては天文館ですが、電停やバス停留所としては高見馬場が最寄りです。外観は至って普通の居酒屋ですが、次々とスーツ姿の人々が吸い込まれていきます。時刻は17時40分。まだ開店直後だというのに、すでに店の半分が埋まっています。

カウンター、テーブル席を配置したつくりで、一人飲みにも優しい雰囲気。徒歩20秒の場所に”離れ”があり、そちらは飲み会で仕える広いフロアがありますが、すでに半数が予約で埋まっている様子。まだ週始めだというのにすごい人気です。
なお、一人、二人ならば飛び込みでも入れる可能性もありますからチャレンジしてみてください。
品書き
お酒


- 生ビール キリン一番搾り:小490円・中590円
- 瓶ビール アサヒスーパードライ・キリン一番搾り 中瓶:590円
- 瓶ビール サントリー ザ・プレミアム・モルツ:630円
- 陸ハイボール:550円
- 焼酎(白金乃露・黒瀬・黒伊佐錦・紫尾の露):ソーダ250円・水割り300円・ロック500円・1合500円
- 日本酒 老松酒造 雪ほたる:900円
料理

- もも焼き:550円
- とり刺:550円
- お一人様に限り半々セット(もも焼き・とり刺):650円
- 鳥皮サラダ:350円
- 魚刺身盛り合わせ:三種950円・五種1,300円
- 天ぷら盛り合わせ(穴子・キス・海老・キビナゴ・メヒカリ・野菜):各1,100円

- まぐろ漬け:700円
- なすの鳥味噌炒め:700円
- とり身のから揚げ:700円
- 手羽中ピリ辛唐揚げ:800円
- かんぱちのあら炊き:1,000円
脳裏に残る濃い味の鶏刺し・炭火焼き
キリン一番搾り中瓶(590円)

焼酎は1合でも500円とリーズナブルなので、お客さんのほとんどが芋焼酎を飲んでいます。5合瓶でも2,300円ですから、グループ利用ならボトルがお得ですね!
とはいえ、やはり一杯目はビールからはじめたい。福岡・甘木のキリンビール福岡工場で製造された一番搾りをそーっとグラスに注ぎ入れ、それでは乾杯!
鳥皮サラダ(350円)

『大安』では、特にオススメの3品があり、ほとんどのお客様がまずこの3点セットを注文されます。最初に出されるのは、鳥皮サラダです。ボリュームもたっぷりで、なんと350円と非常にリーズナブルです。お皿に盛られたサラダにたっぷりと酢をかけていただきます。
鳥皮はモチモチとした食感であり、キャベツとの相性も抜群です。これで肉料理が登場する準備も整いました。
とり刺(550円)

二品目は、とり刺。茶褐色の羽を持つことが由来の銘柄鶏「さつま赤鶏」をたたきにしたもの。皮目をよく炙っており、炭と鳥の脂の芳ばしい香りがたまりません。

おろしにんにくと鹿児島の甘い醤油を軽くつけて頬張ります。柔らかいようでしっかりと弾力もあり、噛むほどに美味しさが広がります。これはビールから焼酎へ早くシフトしなくては――。
白金乃露ロック(500円)

さすが鹿児島の人気店。品揃えはそれほど多くはないものの、ローカルな銘柄を手頃な価格で揃えています。銘柄鶏と甘い醤油と芋焼酎。この組み合わせがマッチしないはずがありません。
もも焼き(550円)

名物3品目のもも焼きは、宮崎の焼鳥のように炭火で黒くなるまで炙ったものです。鶏の脂が炭火の強い炎の中で燃焼し、身を揚げるように包みます。そのため表面は焦げているように見えるのですが、それは表面の脂だけで、中はしっとりとしたままです。

そのままでも濃厚な赤鶏の旨味と炭火の風味でぐんぐんと焼酎を進ませますが、マヨネーズと七味をつけて味変をするのも楽しいです。宮崎の地鶏がお好きな方なら、こちらも間違いなく気に入るはずです。
かなりボリュームがあるのに550円と非常に良心的!ただ、一人では刺身ともも焼きの両方は食べ切れそうもありません。そんなお客さんにあわせて、一人客限定の半々セット(650円)が用意されているのも嬉しいですね。
ごちそうさま

キビナゴなどの地魚も豊富に取り揃えているため、鶏料理に限らず一般的な飲み会にも利用できます。
店内では大学生風のスタッフやベテランの店員さんが元気に接客しており、スムーズなサービスが特徴です。老舗酒場的な情緒感は薄いですが、この美味しい鶏料理のためにまた訪れたくなると思います。
ハシゴするなら
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 赤鶏炭焼 大安 |
住所 | 鹿児島県鹿児島市山之口町9-1 野添ビル 1F |
営業時間 | 営業時間 17:30~23:30 定休日 日曜日 |
予算 | 3,000円 |