沖縄は空前のセンベロブーム。その火付け役のひとつと言われている酒場が「足立屋」です。コンセプトは東京の下町にあるような飲み屋。沖縄では当時珍しかったキンミヤ焼酎やホッピー、ビールに赤星を採用しているのも特長です。
足立屋の系列店だけでなく、”1000円で楽しめる”を看板に掲げたお店は、沖縄本島だけでなく離島にまで拡大。いまや沖縄県の飲み屋街をめぐる上で欠かせない存在となりました。
そんな足立屋が、海を渡って隣県の鹿児島県に出店。JR鹿児島駅前でお昼から通しで暖簾を掲げ、お酒が大好きなさつまっ子をとりこにしています。
九州新幹線の終着駅で鹿児島の鉄道の玄関口である鹿児島中央駅。そこから鹿児島市電に20分ほど揺られるか、JR線で1駅の場所にあるのが鹿児島駅。初めての方にはちょっぴり紛らわしいですが、鹿児島駅は桜島フェリーのターミナルにも近くて便利な場所。
南九州最大の歓楽街・天文館へは、お店の前を走る市電で1本です。白い暖簾とちょうちんが目印。12時からやっているで、旅先の1軒目にどうぞ。
立ち飲みスタイルのコの字カウンターという配置。夜は満員電車のように混み合います。
奥のカウンターには寄り掛かれる程度のパイプが用意されています。
さて、足立屋の看板セット。「千ベロ」は、飲み物3杯に”モツ煮込み”または”串揚げ5本”という内容です。飲み物の制限はほとんどなく、ビールテイストアルコール飲料の樽生だってOK。
一杯目はやっぱり樽生でしょう。沖縄うまれの足立屋は、鹿児島にきても樽生(ビールテイストアルコール飲料)はオリオンです。うちなんちゅ自慢のオリオンビール。あり乾杯!
品書きは牧志と同様に、やはり東京オマージュ。ホッピーセット(350円・※以下取材時の価格かつ税込)や電気ブラン、甘くない酎ハイ類と並びます。ビールは大瓶で赤星ことサッポロラガー(600円)。サッポロの樽生は、北海道産大麦麦芽を使用した北海道生搾り(発泡酒)です。
ここは鹿児島。おなじみの黒伊佐錦や、本店ゆずりの泡盛・久米仙もおいています。
千ベロで選んだのは、串揚げ5本。注文を受けてから揚げてくれるので、熱々でサクサク。れんこん、アスパラ、ウインナー、さつまいも、ピーマン。選べる煮込みのほうは、豚モツをつかった煮込みです。
千ベロを頼むと、升にカウント用の王冠栓が2つ入ってくるので、2杯目以降はそれを交換して次のお酒をもらう仕組みです。鹿児島で飲んでいるのですからと、私は黒伊佐錦のお湯割りを選択。ジョッキにしっかり、しかも濃いめで入れてくれるのは九州らしさですね。
ハムカツなどの揚げ物や、焼き魚、からし焼きに鉄板料理まで種類豊富のおつまみたち。100円から800円ほどするような贅沢品まで様々です。
軽く一杯と言わずに3杯飲める店、ふらりと覗いてみては。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 大衆立場 足立屋 |
住所 | 鹿児島県鹿児島市小川町9-10 |
営業時間 | 営業時間 [月~日] 15:00~24:00 日曜営業 定休日 不定休 |