天文館「ハイブリッジ」 鹿児島を代表する正統派バー、旅先で癒やしのひととき

天文館「ハイブリッジ」 鹿児島を代表する正統派バー、旅先で癒やしのひととき

2017年3月4日

鹿児島の夜は地方都市とは思えないほど活気と賑わいがあります。東京のようなわさわさとしたものではなく、お酒好きが気持ちよく酔っ払っていく印象。立ち飲み、食堂、居酒屋からバーまで、どこの角、どの路地を覗いてもいい感じのノンベエがいつもの時間を楽しんでいます。鹿児島はお酒好きが多いという一般的なイメージは間違いないようです。

大都市圏の飲み屋街とはまた違った独特なムードがある鹿児島の夜、ぜひ足を運んでみてほしいです。

さて、飲み歩きの最後はやはりバーでしめたいところ。鹿児島の正統派バーといえば、九州屈指の名店と名高い「ハイブリッジ」をおすすめしたい。バーテンダーの高橋弘行氏が1985年に創業したお店で、看板にはショットハウスと書かれていますが、ホテルバーにも負けないオーセンティックな空間が広がります。

 

高橋さんのお店だから「ハイブリッジ」。現在も第一線で活躍し、今宵もシェーカーを振ってくださいました。バーファンの間では有名な方で、一般社団法人 日本バーテンダー協会 (N.B.A.)の九州統括本部長も務められた重鎮です。

ぴしっとした姿勢に穏やかな表情で、「いらっしゃいませ」とカウンターの席をさっと案内されるところから、もういい気分なのです。

 

フードは700円~、カクテルは1,100円~。常時700種類近くの洋酒がずらりと並ぶバックバーは、隅々まで手入れが行き届いています。暖色照明と正統派バーテンダーのスマートな接客、そして愛してやまないアルコールたちを眺めて、梯子酒の最後のはずが、再びあれもこれもと飲みたくなってくるのだから不思議です。

街中にヤシの木が映える鹿児島には、バカルディのレガシーカクテル「モヒート」が大変良く似合います。冬でも日中は暖かく、料理もしっかりとしたものが多い土地。〆のカクテルにミントの爽やかな風味が心地いい。乾杯。

 

金柑などの旬の鹿児島の果物をつかったカクテルは、観光客だけでなく地元の愛好家の間でも人気です。金柑のジントニックをゆっくりと唇にあてながら、旅の合間のひとときのやすらぎを楽しむ。ハイブリッジはこれぞバーの魅力という時間が静かに流れています。ロングカクテルグラスの底には桜島。

 

いぶし銀の大人の世界で、しずかに飲むカクテル。あぁ、今日もいい夜だったと心の中で呟く、そんなお店ではないでしょうか。

店構えは、なかなか飛び込みで入りづらいオーラ。とくにこの扉を開けるには勇気がいるかもしれません。ですが、その先にはきっと素敵な時間がまっています。男女問わずお一人様からどうぞ。明朗会計、たのしく素敵なひとときを。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社 九州旅客鉄道株式会社)

 

ハイ ブリッジ
099-225-1911
鹿児島県鹿児島市山之口町6-8
19:00~27:00(日祝は25:00まで・無休)
予算3,200円

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