大船・藤沢で愛され続ける中華料理店『千里』の看板メニュー、餃子の魅力に迫ります。1日に2,000個が売れる、60年以上の歴史を持つ名物料理です。
(タイアップ:サッポロビール株式会社)
世代を超えて愛されてきた大船の餃子
現存する大船最古の中華、1961年創業「千里」の餃子は、大船で暮らす人のソウルフードです。駅前にあった店には、近隣のインフラ、メーカー、映像関係者に混ざって高校生グループの姿も多かったそうで、その頃からの常連さんが世代を超えて今も千里系列を愛用しているそうです。
千里は現在、中国料理店『千馬餃子楼』をはじめ、大船駅直結のルミネ内にある「野菜中華 千里 菜」、創業時の町中華の風情を残した藤沢の「千里飯店」など、鎌倉市を中心に14店舗を展開しています。
創業者はもともと長距離列車に連結された食堂車で働いていた方。日本食堂を退職後、鉄道を中心に急速に発展を遂げた大船に中華料理店「千里」を開業しました。当時、大船には大規模な鉄道工場もあり、国鉄一家が開いた店として多くの鉄道マンが利用したそうです。
初代の事業を引き継いだ、株式会社千里代表の湯澤大地さんに、千里の餃子について伺いました。
湯澤さん:
父は自宅の隣に今でいうセントラルキッチンを設けて、毎日長い時間餃子を仕込んでいました。ニンニクの香りがする父でしたが、父の餃子は本当に美味しかったです。地元の皆さんに親しまれている餃子をつくる父の背中をみて育ちましたので、私も千里の餃子をしっかり守り、広めていきたいと思います。
塩見:餃子のこだわりについて教えてください。
湯澤さん:
小麦、豚肉、白菜やキャベツまで、原料はすべて国産です。豚肉の仕入れは地元の馴染みの精肉店から主に仕入れています。皮から手作りしていまして、一日に包める数は4名体制で約2,000個です。餃子だけでなく小籠包や、自家製麺など、千里の各店で提供するものはできる限り原料から手作りしています。
塩見:大船の旗艦店『千馬餃子楼』とSNSでも話題になった藤沢の町中華「千里飯店」の餃子は異なるのですか?
湯澤さん:
藤沢の千里飯店は短時間に食事を済ませる方が多いため、素早く焼ける一口サイズの餃子を提供しています。その他の店舗では創業時からの大きな餃子をご用意しております。
塩見:ファンが多い千里の餃子、味の秘密を教えてください。
湯澤さん:
餡に使う野菜を徹底的に水切りすること。包んですぐに焼かず、一晩冷やして寝かすことも大切です。実は、隠し味に味噌も入れています。
塩見:ありがとうございます。
強火で焼き上げる熟練の技 『千馬餃子楼』
千里の旗艦店、大船の『千馬餃子楼』にやってきました。ビル全体が千里の店舗で、フロアごとに異なる業態が入っています。大船で中華といえば千里の『千馬餃子楼』という方は多いようで、取材時も多くの常連さんたちで賑わっていました。
特別に許可をいただき、厨房で餃子を焼く様子を見せてもらいました。
中国から来ている点心師(料理人を対象にした中国の国家資格)が包んだというお手本のような形状のきれいな餃子を、徐ろに冷温庫から取り出し並べていきます。
鉄板皿に乗せて提供するのが『千馬餃子楼』のスタイルで、キューキューと餃子を焼く横で鉄板も直火で加熱しています。
味を安定させるために、季節によって少しずつ配合を変えているそうで、鍋から取り出す瞬間は神経を使うようです。
よし、いま。跳ねる脂にザッと中華へラを差し込み…
勢いよく盛り付け。お見事です!
ずっしり重たいと評判の千里餃子!
餃子のお供、安定のサッポロ生ビール黒ラベルを添えて、いただきます。
生ビールのジョッキが小さいのではありません。餃子が巨大なんです。長さ10cm弱はあり、しかもパンパンに膨らんでいます。
持ち上げてみれば、明らかに一般的な餃子と異なります。ずっしりと重たい!
そして、一口では食べきれない大きさ。割ってみると肉汁がじゅわっとでてきました。これはかぶりつかなくてはいけません。
まずはそのまま食べてみてと店長。わぁ、結構下味がしっかり。旨味が強いです。旨味の秘密は、青森県の農家さんから取り寄せているというロッペンニンニクとのこと。実にビールを誘ういい味です。
なるほど、ファンが多いのも納得の美味しさ。
お酢は京都の千鳥酢です。マイルドな酸味が餃子のコクの引き立てます。自家製のラー油もアクセント。
焼き餃子と水餃子は形状が異なります。どちらも美味しいですが、やはり創業時からの焼き餃子をまずはオススメしたいです。
餃子だけではない、お酒が進む麺・飯ロングセラー
60年以上続く地元密着の中華料理店ですからそれぞれの料理にファンがいるわけですが、ここではとくに人気の料理をご紹介します。
まずは五目焼きそば。藤沢の千里飯店の名物メニューで、『千馬餃子楼』でも同じ味が楽しめます。
具沢山で熱々の餡の下からは、パリッとした香ばしい焼き目がついた、しっかりとした縮れ麺が顔を覗かせます。この麺の固めの食感が、濃厚な餡の味付けと見事に調和し、絶品です。
評判の白胡麻タンタンメンは、想像以上に粘度があり、胡麻を食べているという印象が強い濃厚な味。
自家製麺のスルスルとした喉越しが好相性です。
中華の麺・飯飲みの王道、千馬チャーハン。高火力で一気に仕上げたパラパラのチャーハンで、町中華というよりは広東料理のそれに近い印象です。チャーシューの濃い味がご飯によく馴染んでいます。
ごちそうさま
「ランチメニューや曜日限定のサービスがありますので、お気軽にお越しください。宴会からお一人のご夕食まで、様々な用途でご利用いただけます」と店長。
「土曜日・日曜日はお昼から通しで営業していますから、ぜひお昼から飲みに来てください」という言葉がお昼飲み好きの私に刺さりました。
店舗詳細
内観
貸切利用できる円卓のある個室
一般的な客席。老舗らしい落ち着きある空間です。
品書き
店名 | 千馬(千馬餃子楼) |
住所 | 神奈川県鎌倉市大船1-26-32 第3千里ビル 2F |
営業時間 | 月・火・水・木・金 11:30 – 15:00 17:00 – 23:00 土・日 11:00 – 23:00 |
創業 | 1961年 |