本厚木『本厚木南口一番街』もつ焼きや大衆中華など7つの酒場が集合[全店レポート]

本厚木『本厚木南口一番街』もつ焼きや大衆中華など7つの酒場が集合[全店レポート]

2023年1月24日

人気の『横浜西口一番街』などでお馴染みの飲食店横丁が本厚木に誕生!もつ焼き、串揚げ、海鮮酒場、大衆中華、タイ屋台酒場、韓国酒場にステーキ酒場と7店舗が出店。気軽にハシゴ酒が楽しめる、本厚木南口の注目スポットとなりそうです。

スポンサーリンク

商業ビルの一階がまるごと横丁に

「本厚木に新しく屋内横丁ができる!」という話しを聞き、さっそくやってきました。

本厚木は新宿からは小田急線の特急で42分。本厚木駅を中心とした厚木市は、丹沢山系の東端に接し、相模川がつくる相模平野の北端に位置する自然豊かな都市です。登山や釣り、温泉などが楽しめる街であるとともに、ソニーや富士通、リコー、NTTなどの研究機関が集中する労働人口の多い街でもあります。

働く人が集まる街には酒場あり。駅の北口を中心に巨大な繁華街が広がっているのも特徴です。

そんな本厚木に、新たな屋内型横丁が誕生しました。

開業は2023年1月21日。手掛けたのは、同様の施設である『横浜西口一番街』を運営する奴ダイニング。低価格ステーキ酒場「ビーフキッチンスタンド」を展開する企業です。

本厚木にも横丁を作りたいと考えていた物件のオーナーさんからのオファーが、『本厚木南口一番街』誕生のきっかけになったと奴ダイニングの松本さん。大箱の全国チェーンが多い本厚木に、梯子酒を気軽に楽しめる小箱の酒場を作り、街全体の賑わいに貢献したいという想いが強いと話します。

実際に全店を巡りましたので、各店の特徴をご紹介しましょう。

もつ焼き屋『もつしげ』

横浜を中心に全11店舗(掲載時点)を展開する野毛発のもつ焼き・塩もつ煮込みの酒場『もつしげ』。横浜の人気店が神奈川県央に初出店しました。

横浜・蒔田で1983年に焼肉店として創業した株式会社ニュールックのフランチャイズ。同社は野毛ホルモンセンターをはじめとした「ホルモンセンター」を展開するホルモン(モツ)料理が得意な企業です。

品書き

特徴があるのは、重サワー。わずかな甘酸っぱさが飲みやすい、レシピ内緒のオリジナルドリンク。

もつ焼きはカシラ、タン、上ガツ、シロ、てっぽうなど定番は176円均一。名物の塩煮込みも外せません。

生ビール(サッポロ生ビール黒ラベル)

まずはビールで乾杯を!飲み心地のよいジョッキでドンとでてきます。

お通しのキャベツ(385円)は食べ放題。手作りの辛タレや福岡のやきとり店で使われているような甘酢を好きな分量つけていただきます。

塩煮込み

看板料理であり、スピードメニューでもある塩煮込み。牛や豚の内臓を長い時間かけて下処理しているので、根菜などを入れてないのにクサミは皆無。鍋の中でもこの通り透き通っています。

プリプリとした食感と適度な脂、甘く感じるモツの味わいがしみじみ美味しい、特徴ある煮込みです。途中で辛タレをかければ”味変”でまた違ったコクのある味が楽しめます。

本気レモンサワー

そんな塩煮込みには、重サワーや本気レモンサワーのような甘酸っぱいサワーがぴったり。

煮込みをつまみに飲んでいる間も、注文した串はじっくりと焼かれていきます。

つくね

モツを看板商品にした店舗が多い同社は、自社の加工場を経由し、鮮度の良いモツが店に届けられています。つくねはいろんな部位がギュウギュウに握られたもので、かじった瞬間肉汁がじゅわっとでてきます。

タイ屋台酒場『ボア・バンコック』

こちらはタイのナイトマーケットにある屋台をイメージした酒場。運営は奴ダイニング。同社の新業態です。

低価格のステーキを看板商品にしてきたビーフキッチンスタンドに並ぶ、”コスパ”のよさを目標にしたエスニック店です。

品書き

パクチーハイボールやタイのビール、ハイボールなど個性的な品揃えです。最もリーズナブルなお酒はチューハイで429円。

料理はまだ研究中とのことで、今後ますます内容が充実しそうですが、現時点でも魅力的な品揃えです。グリーンカレーはカレーライスに留まらず、お酒を飲む人に嬉しいグリーンカレー煮込みや餃子、肉豆腐などの変わりダネが用意されています。

生ビール(サッポロ生ビール黒ラベル)

状態のよい生ビールがでてくるとやっぱり嬉しいですね!それでは改めて乾杯!

ガパオ(つまみ)

いつもタイ料理を食べるときに、ガパオだけをつまみに飲めたらな…と思っていました。ビールやハイボールと相性がよいですよね。

当然ですがタイの調味料を使用しているため、かなり本格的な味わいです。

とうもろこし茶ハイ

穀物由来の自然な甘味が感じられる、最近みかけることの増えてきたコーン茶。これを割材にしたお茶ハイが提供されています。タイ料理には香ばしい香りのお茶がよくあいます。

グリーンカレー肉豆腐

鶏と豆腐を煮込んだ、タイ風の肉豆腐です。結構しっかりとした辛さがあるのでお酒が進みます。

パクチーハイボール

パクチーの風味があとをひく、デュワーズハイボールのアレンジ。

ガイヤーン

そんなハイボールにあわせるのは、タイのチキンステーキ「ガイヤーン」。香辛料がきいたパリパリの皮を楽しみます。

大衆中華『餃子とサーカス』

続いて、飲める中華『餃子とサーカス』へ。1970年創業の老舗食堂の系譜にあるラーメンチェーン「麺や食堂」を展開するSANTACALAによる、同社初の飲める中華業態。「町中華」がコンセプトです。

ちなみに、「中華そば 麺や食堂本店」はラーメンファンの間では有名店と聞きます。

店名の「サーカス」はレトロで楽しい雰囲気をイメージしたもので、「餃子」は中華そば 麺や食堂の名物サイドメニューを看板料理にしたことからきています。

品書き

安心感のある品揃えです。デュワーズハイボールは418円で、これが酒類の最安値。バカルディラムをつかったラムハイボールも推しのお酒。

餃子と冷菜、ハイボールをあわせて1,000円程度から利用可能です。

開店記念にあわせて、イタリアのスパークリングワイン「マルティーニ ブリュット」が1杯500円で提供されています。

看板メニューは焼き餃子と和牛麻婆豆腐、そして麻辣おでんの3品。

マルティーニ

町中華をイメージした中にスパークリングワイン。ちぐはぐに思えて、案外しっくりくるから不思議です。

極太メンマ

極太メンマは、オーナーこだわりの一品。もちろん餃子にも相当な思い入れがあるそうですが、あえてメンマにフォーカスしているのはおもしろいです。料理のほぼすべてが自家製だそう。サイドメニューを色々試したくなります。

レタスの餡掛けサラダ

カロリー罪悪感が少ない絶品のおつまみ。甘いコクのある餡がレタスを程よく柔らかくして、これがなかなかいいバランスです。

ザ・餃子(写真は2人前)と生ビール

キャベツをたっぷり詰めたモチモチの焼き餃子です。なんと皮まで同社のオリジナル。

口溶けがよく余韻はさっぱり、軽い印象ですがあと引く美味しさ。国産豚と高原キャベツにこだわっているそうです。

和牛麻婆豆腐とラムハイボール

グツグツと音をあててやってきました。和牛のひき肉をつかった麻婆豆腐。しっかりと山椒の辛さが効いているので爽快感があります。じんわり体から熱くなってきたところに、すっと馴染むラムハイボールを一口。

適度に今風で、新しいスタイルの大衆中華が楽しめます。

串揚げ『創作串揚げはち』

野毛発の串揚げ居酒屋『はち』も出店。「Kushi酒場Yayen」からはじまった神奈川の飲食企業で、厚木初進出。完全オープンキッチンで、調理風景を眺めながらお酒が楽しめます。

注文を受けると手際よく串をまとめ、そっと油の中へ。心地よいパチパチという音と香りがたまりません。

生ビール(サッポロ生ビール黒ラベル)

気軽にはしごできるのが魅力。つぎは串揚げで飲みたいということで、梯子酒。ほんの少し席を移動するだけでまったく違う雰囲気が楽しめます。

改めて、生ビールで乾杯!

創作串揚げ

1本99円からとリーズナブルな串を気軽に楽しめます。創作串揚げを看板にしているだけあってラインナップは豊富。屋台感覚でさくっと飲むにもぴったりです。

サイドメニューも充実しています。バシルソースなど串揚げ店とは思えない味付けもあり、新たな発見があるかもしれません。野菜は近隣の契約農家から仕入れるのがこだわり。

海鮮酒場・藁焼き『キンボシ』

お次は、がらりと雰囲気をかえて藁焼きの店『キンボシ』へ。株式会社ワールドセンスが運営する店舗で、町田の『キンボシ』の支店的な酒場です。

かつおの提灯が掲げられている通り、カツオが名物料理。同施設に出店する飲食店の中では、最もスタンダードな「居酒屋」ですがクオリティが高く素通りできません。

品書き

名物は鰹(かつお)の藁たたきと、炙りしめ鯖。白子ポン酢、しらすと青のりの玉子焼なども魅力的です。

日本酒の品揃えもこだわりを感じます。鰹藁焼きと合わせるならば、やはり高知つながりで酔鯨でしょうか。

生ビール(サッポロ生ビール黒ラベル)

他店がジョッキで提供している中、こちらは上品なタンブラーです。しっかり入っており、満足感はかわりません。

生カキ酢

食べごたえのあるカキがゴロンと入ったカキ酢。

鰹の藁たたき

カツオの水揚げが比較的少ない時期の開業ですが、オープンに合わせて特注で仕入れたというカツオ。これを地元厚木周辺の農家さんから仕入れた藁を使って焼き上げていきます。

急激に燃え上がる藁の強火をつかって豪快に炙っていきます。このときにつく風味も美味しさのポイント。

盛り付けて完成です。スライスした玉ねぎとニンニクを添えた高知流の食べ方です。味付けはふりかけた塩とニンニクで。

表面ににじみ出た脂が焦げて、いぶされたような香りです。

醤油もありますが、そのまま食べてもインパクトある味が楽しめます。

韓国酒場『カンスマ』

つぎは、徒歩3秒で韓国へ。

韓国酒場『カンスマ』は同施設が初出店。運営はタイ屋台酒場と同じく奴ダイニング。韓国屋台をイメージした酒場です。

品書き

マッコリやチャミスルなど、韓国のお酒が揃っています。

スンドゥブやチヂミ、チャプチェなどが揃っています。

サッポロラガー瓶ビール

生ビールに加え、ここでは赤星こと瓶のサッポロラガーも用意されています。

ニラチヂミ

ポピュラーなチヂミ。専用の甘タレをつけていただきます。パリパリとした食感もあり、ついつい箸がのびる一品。

海鮮スンドゥブ

具だくさんの海鮮スンドゥブは食べごたえたっぷり。しっかり旨味がでている濃いめの味付けにはマッコリが合いそうです。

やかんマッコリ

とろっとしていて優しい甘さのマッコリ。気づけばほろ酔いです。

ステーキ酒場『ビーフキッチンスタンド』

7軒目は、ビフテキが290円の大衆ステーキ酒場『ビーフキッチンスタンド』。施設内では最もリーズナブルな店舗で、看板料理のステーキは本当に319円(税別290円)です。マカロニサラダなど小皿は税別119円~。

ビフテキ

別店舗で撮影

肉卸との提携でビーフキッチンスタンド専用として用意してもらっていることが安さの理由。一口サイズにカットされていないため、ナイフとフォークで切り分けて食べるという本格派。特製のステーキソースをたっぷりかければ、ビールやワインが進むこと間違いありません。

ごちそうさま

個性の異なる7軒が揃った、酒場のテーマパークのような空間です。フードコートやひろめ市場(高知)のような雰囲気がお好きな方にオススメ。※別の店舗からお酒や料理を持ってくることはできません。

本厚木南口一番街が本厚木の賑わいをさらに盛り上げ、街全体が活性化することが目標だと、取材に応じてくれた各店の関係者の皆さんは話します。

お近くでしたらふらりと訪ねてみてはいかがでしょうか。

ごちそうさま。

近くの酒場

施設外へ梯子酒されるならば、こちらがオススメ

本厚木「十和田」 安くて美味しい、しかもお昼から営業!街の元気印で乾杯
小田急線・本厚木駅。近隣はソニー、リコー、NTTに日産といった大手企業の事業所や研究施設が多く、また、街の歴史も古いことから、駅前には立派な飲み屋街が広がってい…
syupo.com

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)

※取材は関係者向けのレセプションで行いました。今後、各店が提供する内容は変化する場合があります。

店名本厚木南口一番街
住所神奈川県厚木市旭町1-1-5 エフテムビル5-1F
営業時間平日
17:00~24:00
休日
12:00~24:00
無休
開業年2022年1月21日