「なゆさん、尻手って飲みに行ったことある?」
そういえば噂はかねがね。でも、なかなか南武線沿線で飲み歩かないですし、まだ行ったことないんですよー。
「じゃあ、行きましょう、紹介しますよ」
そんな会話から始まった川崎担当の飲み友達とめぐる尻手の旅。川崎には飲み屋さんがたくさん有りそうなのですが、駅前にはあんまり見当たらない…
思っていたら、みんなこっち(尻手)で飲んでいたのですね!
尻手のランドマーク的存在はやはりここ「新川屋酒店」だそう。話には聞いていましたが、これまでの常識をくつがえす数々に度肝を抜かれました。いつもは私の手札を紹介していますが、今回は「初潜入レポート」という形をお送りいたします。
駅から徒歩1分。角打ちを始めて30年以上という新川屋酒店。身構えはいたって普通の酒屋さんなのですが…
店内も普通の酒屋さんのようですが、なんと奥がとてつもなく広い!え?
とりあえず落ち着くために瓶ビールを冷蔵庫からとりだして、自分で栓抜きで”Syupo”。
適当にとって飲んでいいよ―、本数は自己申告だからこれに書いといてねとご主人。適当な紙の裏側を伝票代わりに「黒ラベル大瓶」と書いてスタート。
乾杯。
女将さんが、「煮込みがおすすめ」あとはホワイトボードに書いてあるのは全部あるよと。
角打ちなのでもちろんポテチやらいなばの缶詰などもあるのですが、女将さんの手作りがここの名物。煮込みは根菜たっぷり、自家製なのだそう。
あとはさつま揚げをいただいて、まずは落ち着きましょう。
立ち飲みコーナーで飲んでいますが、奥にはテーブル席が。しかも、10人位グループで座れるような大きな会議机が並んでいて、適当に皆さん飲まれています。
うちはみんな適当に飲んでいるけれど、とっても楽しくやっているんだよとご主人。周辺にいたお客さんも混ざって、新川屋がいかにすごいかを話してくださいます。すみません、取材なんですけれど…と、いつもならお願いするところを、こちらではお店一丸になって猛烈売り込み。たじたじです(笑)
八海山350円、日本酒は200円、紙パックの焼酎を買ったらハイサワーや烏龍茶で割って勝手に酎ハイもはじめちゃう人たち。紙パックの2L甲類、なんとボトルキープできるらしいです。
ボトルキープ?パックキープ?
4軒目だしそんなに飲めないと話すと、「缶酎ハイもあるよー」と。
氷結の500を自分で冷蔵庫に取りに行ってプシュッと。
奥の方も見てきてよと常連さんに言われて偵察。
うわ、6畳間みたいな空間も飲み席になっているし、奥の酒屋の倉庫部分まで椅子が並んでいます。ここ、いったい何人入れるのかしら。
焼けたよ―と女将さん。注文を受けてから焼いてくれる魚は鯖や秋刀魚、ホッケなど日替わりです。
こういうの、嬉しいですよねー。お店の人が出してくれたものも自己申告制なので自分で伝票に書き足します。
何人くらい入れるのですか?と聞いたら常連さんが「こんなパーティーもやっているんだよ」とチラシを持ってきてくれました。
わぁ、なんだかスゴイことになっていますね、ギター持ち込んで酒屋さんでライブですか、え、のど自慢まで?
しかもこのパーティー、やたら早い時間にスタートしているのですね、尻手、おそるべし。
適当にだらりとお酒を飲んで、常連さんと意味があるのかないのかわからない会話で大いに盛り上がり、さらにお酒を追加して、だらだらと酒屋で過ごす川崎の夜は更けていきました。
酒屋さんで飲む「角打ち」というスタイルのお店はかなりまわっていますが、私が知る中でここが一番巨大です。
普通は商品棚と立ち飲みスペースは分かれているはずなのですが、ここはもうごちゃまぜ。酒屋さんなのか、飲み屋さんなのか、もうよくわからなくなっていますが、とーっても楽しい場所でした。
いつまでも続きますように。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/なゆ)
新川屋酒店
044-522-4830
神奈川県川崎市幸区南幸町3-104
17:00~22:00(不定休)
予算1,000円
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