多賀城『むつごろう』まるで漁港メシ!地元向け食堂の刺身定食が凄い

多賀城『むつごろう』まるで漁港メシ!地元向け食堂の刺身定食が凄い

2022年9月29日

目立つ看板もないのに地元の常連さんで大賑わい。そんな穴場の食堂に出会えるとなんだか得した気分になりませんか。今回ご紹介する食堂は、宮城県多賀城市にある国道沿いの店『むつごろう』です。名物は盛りがよくて良心価格の魚介料理。漁港の食堂で出すような豪快な刺盛りを肴にお昼酒を楽しみます。

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大将と女将さんで切り盛りする、阿吽の呼吸の店

外観

宮城県仙台市に隣接する多賀城市は仙台のベッドタウンです。同時に、仙台国際貿易港や仙台港貨物駅を中心とした日本有数のロジスティクス拠点でもあり、港湾エリアにはソニーの事業所やエネオス油槽所などの産業施設が立ち並んでいます。

塩釜のような漁師町ではありませんが、多賀城にも地元の人達が何十年と通う魚料理の人気食堂があります。店の名は『むつごろう』。JR多賀城駅からは徒歩10分ほど離れた国道沿いにあります。オフィスビルの一階なのですが、目立つ看板はなく、なんだか職域食堂のような店構えです。

内観

店内は地方の民宿兼食堂のような佇まい。ベテランの大将と女将さんが二人三脚で切り盛りしてきました。

まだ時刻は12時前だというのに、すでにお客さんの姿は多く、正午を前に奥の座敷まで埋まるほどの賑わいになりました。スーツや作業着姿で昼休みに食べに来たというような人だけでなく、サンダル履きでラフな格好の年配の夫婦まで客層は様々。皆さん常連さんのようで、挨拶をしあう仲の人もいます。こういう店は間違いありません。

品書き

お酒

瓶ビールアサヒスーパードライ)、日本酒は川敬商店(遠田郡美里町)の黄金澤などがあります。

料理

刺身定食:1,000円~、海鮮丼:1,600円、穴子丼:1,000円、うな丼:800円~、ホタテフライ:1,200円、鮭ハラス焼さば味噌煮くじら竜田揚げ穴子フライ生タラフライアンコー唐揚げなど。

豪快な刺身定食で、幸せな昼飲みタイム

アサヒスーパードライと刺身定食(1,700円)

まずは瓶ビールのアサヒスーパードライをもらって、ちびちびビアタンブラーから飲んでいると、すぐにやってきました。みてください、この豪華な盛り合わせ。

刺身定食は1,000円と1,700円のニ種類があり、1,700円にするとウニやホタテ、つぶ貝などが追加されます。

茄子とゴーヤの煮物とアラ汁がついており、食べごたえ充分。これだけあると、当然ビール1本ではたりませんね。

刺身は季節や水揚げの状況次第で変わるようです。この日は、遠洋漁業の拠点・塩竈で水揚げされるマグロのトロ、ブリ、鯛、ホタテ、ホッキ貝、つぶ貝、海老、そしてウニ。割烹のような技ありの盛り付けとは異なりますが、こういう食堂らしい盛り付けも嬉しくなります。

ご覧の通りかなり分厚く包丁が入れられています。びっくりするほど鮮度がよいホタテがついていて、これか一番感動した刺身です。大船渡や女川など、三陸沿岸で水揚げされるホタテは東北を訪れたら必ずひとつは食べておきたい土地の味ではないでしょうか。

女川や石巻に近い地の利を活かした刺身の数々。ほかの刺身が大きいのであまり目立たないウニですが、2,000円未満の定食としては十分すぎるほど用意してくれています。

アラ汁は魚のアラはもちろん、旨味をすったネギが美味しいです。今回はビールを2本にしましたが、次回は宮城の地酒、黄金澤の冷酒をあわせてみたいと思います。

看板のない(一応ガラス越しにはありますが…)地域密着の食堂で楽しむ刺身定食とお昼酒でした。大満足です。

ごちそうさま。

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本塩釜「いな長」 60年続く街の味。鮪刺しと天ぷら肴にお昼酒。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名むつごろう
住所宮城県多賀城市八幡3-16-26
営業時間11:30~13:30 17:00~21:00(水定休)
開業年20年以上前から