1日に5,000個の餃子を売る店。川崎駅前で大衆中華(町中華)といえば、『中華料理天龍』です。戦後直後に創業し、現在は川崎駅東口周辺に4店舗を構えています。「天下一いずま」がキャッチコピー。「まずい」の逆で「天下一おいしい」の意味。今回は銀座街店にお邪魔します。
目次
川崎駅前アーケードの角で朝から深夜まで
働く人が食と酒を満たす場所
戦前に川だった場所を埋め立てて誕生した川崎銀座街。映画館街「銀映街」(現在のチネチッタ)の賑わいとともに成長を続けてました。銀柳街など周辺の商店街と一体化したアーケードは、川崎駅前を象徴する風景です。
駅前の目抜き通りである市役所通りと川崎銀座街の交差する場所、人通りが多い一等地に店を構えるのが『天龍銀座街店』です。レトロなネオン看板が輝き、気候がいいと商店街側にもテーブルが並ぶ光景。大衆中華好きならば思わず吸い込まれてしまうはず。
営業時間は平日は朝7時から深夜2時まで。なんと一日5時間しか休まないのです。
4店舗ある天龍ですが、店ごとに雰囲気は大きく異なります。銀座街店は、回転寿司や牛丼屋のようなコの字カウンターをどんと構えた、かなりクイックなスタイル。まさに「働く人のメシ処」といった雰囲気です。
乾杯はキリンラガー瓶ビール
カウンターの店だから落ち着いて飲めないかというと、そうでもありません。24時間稼働する工場やインフラ職場が多い川崎らしく、午前中から飲んでいる人の姿もあります。
一杯目のキリンラガーで皆さん笑顔がこぼれています。
品書き
お酒
キリンラガービール大瓶:600円、ハイボール:420円、日本酒・日出盛(京都):320円、紹興酒1合:530円、ウーロンハイ:420円、ホッピーセット:480円など。
料理
天龍餃子:300円、春巻き:440円、肉野菜炒め:660円、台湾唐揚げ:500円、ニラレバ炒め:660円、ワンタン:550円、チャーハン:550円、ヤキソバ:660円など
驚異の提供スピード!安定の味
餃子(300円)
ビールと餃子が並べば、今日も一日幸せだったなと思うもの。注文から1分ででてきました。早い!
この価格で7個は嬉しいです。食べやすい小ぶりなサイズで、野菜たっぷり、ニンニクも効いています。
醤油味だけでなく、ここは川崎餃子舗の会推奨の味噌ダレも要チェックです。ふっくらとした餡によくあいます。
春巻き(440円)
たっぷりとついた辛子が嬉しい!サクサクの皮の中は、肉やがたっぷり。正統派の一品です。
カニチャーハン(880円)
普通のチャーハンが550円とかなり良心的な値段なので、ここは奮発してカニチャーハンを頼んでみました。カニ缶のほぐし身ですが、こんもりと盛られています。
これだけ具があると、もう一本ビールが欲しくなるものです。30分でパパッと食べて飲んで大満足。
映えるお酒、エモい料理はありません。だからこそ、ほっと安心できますし、ビールもすすみます。
川崎の定番、一度訪ねてみてはいかがでしょう。
ごちそうさま。
系列店
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 天龍 銀座街店 |
住所 | 神奈川県川崎市川崎区砂子1-1-1 |
営業時間 | 7:00~26:00(土日祝は10:00から・基本無休) |
開業年 | 1945年頃 |