川崎大師「日の出家食堂」門前町で半世紀。厚いカツカレー肴にお昼酒

川崎大師「日の出家食堂」門前町で半世紀。厚いカツカレー肴にお昼酒

2021年11月7日

お昼酒を満喫するなら『食堂飲み』はいかが。豚肉生姜焼きやスパサラを肴にのんびり瓶ビールを傾ければ、手軽に非日常気分に浸れます。川崎大師にある「日の出家食堂」はお昼から通しで営業する食堂。創業から半世紀になるレトロな店のカツカレーをご紹介します。

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全国有数の参拝者数を誇る厄除け大師の門前で

首都圏在住、とくに川崎や横浜の人には馴染み深い初詣スポットである川崎大師。そのアクセス路線である京急大師線は、普段は4両つないだ普通電車が往復するローカルな路線です。初詣の多客に対応した立派な駅を降りれば、眼前には門前町の賑やかな雰囲気が広がります。

寺社仏閣の門前町で、とくに参拝客が行き交う町には特有の観光地感があります。人気の飴専門店をはじめ参拝客向けのお土産物店が並ぶ中、老舗の酒場や焼鳥店もあり、参拝よりもむしろ門前町散策のほうが楽しみな筆者です。

駅から南に伸びる「ごりやく通り」を歩いてすぐ。黄色いテントが目印の「日の出家食堂」にやってきました。レトロな食堂好きにはたまらない風格ある佇まい。

中休みがある食堂やそば店が多い中、日の出家食堂は嬉しいことにお昼から通しで営業しています。

「いらっしゃいませ、お好きな席でいいですよ」。迎えてくれたご主人は温厚な人柄が喋り方から溢れているような方。お一人で切り盛りされています。

4人テーブル席数卓と、2人がけテーブルを置いた小上がりというつくり。随所に補修のあとがある末枯れた店内、昭和から30数年、この店はなにも変わっていないのではないか、と感じる空間です。

年季の入ったレトロな水冷式冷蔵ケースから、芯までじっくり冷えたキリンラガーを出してもらいました。布巾で水滴をふきとり、栓抜きでシュポっと。それでは乾杯!

品書き

飲み物のメニュー

瓶ビールはキリンラガー(大びん600円、小びん400円)。大樽はキリン一番搾り(中500円)。サワー類は緑茶、ウーロン、レモン、ライムなどで350円。角ハイボール(400円)、日本酒(400円)もあり、食堂ながらお酒が充実しています。

料理のメニュー

100円の生玉子からはじまり、大根おろし(150円)、冷奴(250円)豚汁(300円)と、定食のつけあわせが並びます。

料理は豚焼肉定食(750円)、豚かつ定食(750円)が人気のようです。アジフライ定食(650円)、鳥から揚定食(850円)、豚しょうが焼き定食(750円)など、定食はいずれも主菜単品だけでも注文可能です。これらをおつまみにしてもよいですし、スパサラダ(400円)や串かつ(400円)、ハムエッグ(400円)などをつまみに楽しむのも良さそうです。

食堂のカツカレーはビールのお供

カツカレー定食(850円)の単品

実は、注文するものは事前に決めていました。目的はそう、このカツカレーです。ライスを抜きにしたいわゆる「アタマ」をつまみに、瓶ビールをちびりと飲みすすめるのです。最高のお昼飲みタイム。

注文を受けてからパン粉をまぶし、じっくりと時間をかけて揚げられた豚かつは、食堂のそれというよりは専門店の品のよう。カレーは家庭で食べるような一般的な味です。それでいて、具材にも豚肉はたっぷりと入り、ジャガイモを入れない「カレー丼」向きの食堂ならではのカレーになっています。

瓶ビール1本ではまかないきれない食べごたえあるカツカレーのアタマ。傾いてきた日差しが差し込む穏やかな店内で、ここだけはちょっとしたカレーフェスティバル状態です。

レモンサワー(350円)と玉子厚焼き(300円)

酎ハイ類が350円と手頃なのが嬉しいです。厚焼きの玉子焼きをつまみに、もう少しだけこの夢見心地の空間を楽しもうと思います。

外食の多様化や産業の変化などで減少する一途をたどる個人系の大衆食堂。ちょっと昔の時代に思いを馳せるもよし、お昼飲みを満喫するもよし、こうした穏やかな食堂はたくさん利用していきたいものです。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名日の出家食堂
住所神奈川県川崎市川崎区大師駅前1-4-13
営業時間10:00~20:00(日定休)
開業年1970年頃