鳥取「あぶり屋」昭和16年創業の魚卸直営、炭火で炙る地魚に舌鼓

鳥取「あぶり屋」昭和16年創業の魚卸直営、炭火で炙る地魚に舌鼓

2021年9月17日

鳥取駅前で2018年にオープンした「あぶり屋」。鳥取の魚卸問屋「井上勝義商店」の直営店。十数席のカウンターを中心とした小箱で、一人・二人でちびりと摘むのにぴったり。出張や旅先の二軒目におすすめしたい一軒です。

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新しいけれどレトロな空間

鳥取県の県庁所在地、鳥取市。日本海に面し鳥取砂丘をはじめとした海岸線が有名ですが、「花より団子」、日本海の豊富な魚介類は鳥取を訪ねたときの最大の楽しみです。

刺身もいいけれど、炙った魚でちびりと飲むのもいいですよね。鮮魚問屋が経営する地物の鮮魚や干物の炙りを提供してくれる店、その名も「あぶり屋」は、旅先の旅情も感じられるいいお店です。

もとはスナックの居抜きのようなお店。「あぶり屋」は2018年開店と比較的新しいですが、コンパクトかつレトロな雰囲気と炭火炉端がマッチして非日常感に満ちています。

しっかり食べるコース料理もあり一軒目でも使えるものの、読者の皆さんには二軒目をおすすめしたいです。バーや立ち飲みなど、雰囲気を変えて飲みたいというシーンに、あえて海鮮専門というのも鳥取らしくてよいと思います。

ビールは樽生サッポロ黒ラベル

いつものように一杯目はビールから。樽生ビールはサッポロ生ビール黒ラベル(550円)です。それでは乾杯!

お通しは日替わり、取材時はぶり大根です。

品書き

飲み物

生ビールのほか、瓶ではサッポロラガー(中びん550円)やハイネケン(500円)など。サワー類(400円)は昔からのファンが多い氷彩サワーベースです。ハイボールのデュワーズも樽詰め品。

日本酒は智頭のあしづの夢、若桜の辨天娘(べんてんむすめ)、岩美の瑞泉など。800円均一。

日本酒、日替わり料理は黒板でチェック

日本酒はこのほか、高知・土佐の亀泉や大分・国東の西の関など全国の銘柄が売り切りで並びます。

料理の品書き

鮮魚卸直営といことで、ほとんどの食材が魚介類です。ある意味、定番のおつまみは、ある意味で鳥取の魚介加工品の見本市のよう。くろばいの煮付け(380円)、ふぐの白子天(980円)など。炙りメインながら刺身もあります。モサエビやハマチなど、内容は季節や水揚げ次第。

海鮮炭火炙りセットがお得。日替わり5種以上で1,500円。ケンサキイカなどの干しイカ干しハタ干しカレイなど、単品では300円から。

まぐろ炙り(750円)がありますが、境港ではまぐろが水揚げされています。

ご飯物もあります。運営元の「井上勝義商店」はもう一軒、市内で炙りをテーマにした食堂も運営しています。

炉端の炭火でじっくりと

1,500円のセットを頼めば、あとはビールを飲みつつ様子を眺めるだけ。炭火の網焼きは、炙る様子と漂う香りだけで、摘まなくともビールジョッキを空にしてしまいます。

海鮮炭火炙りセット5点盛り(1,500円)

白ハタ、ガサエビなどのエビ(季節でかわる)、カレイ一夜干しケンサキイカのミミ、はまぐり鮭ハラス。これらは地物が中心。そこにホタテを加えた、5点以上ある豪華な内容です。

カレイは滲んだ脂で照っています。これでビール、チューハイ、日本酒が進まないはずがありません。地方都市で食べるご当地地物の炙りは、どこか懐かしい気分になりませんか。派手さは控えめですが、しみじみ美味しい。いい時間です。

樽詰氷彩サワー(400円)

クセがなく、ほんのり甘くて美味しい、長く親しまれてきた氷彩サワー。意外かもしれませんが、魚料理とも相性がいいです。

コンパクトな空間で本格的な炭火炉端の炙りをだすお店。鳥取の地物をのんびり楽しみませんか。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)

店名あぶり屋
住所鳥取県鳥取市末広温泉町708
営業時間17:00~24:00(基本無休)
開業年2018年