本駒込「魚邦」1941年創業、安定感が違います。定食にお酒をつけて。

本駒込「魚邦」1941年創業、安定感が違います。定食にお酒をつけて。

2021年9月18日

駒込肴町にて1940年代に創業して80年。寺町ゆえの利用ニーズに応えつつ、一人飲みからちょっとした飲み会まで利用できる大衆的な割烹「魚邦」をご紹介します。お昼から飲むのにもぴったりの雰囲気です。

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駒込肴町で80年

駒込肴町(現在の向丘の一部)は江戸時代、魚商が集まっていたことが地名の由来です。地下鉄南北線が開通し、この地に本駒込駅が設置されたことにより、本駒込の呼び方が浸透しています。狭い範囲に数多の寺院が密集する寺町で、その昔は寺社奉行管轄だった時代もあるようです。

肴町の名前や街の歴史に関連性を感じる割烹・会席の店をご紹介します。創業80年を迎えた「魚邦(うおくに)」です。

会席料理といっても、親しみやすい雰囲気と価格の街の魚料理店。ランチタイムは税込950円から定食やちらし寿司を提供しています。

寿司をメインとしており、店の奥は大将が立つ寿司店のカウンターを配したつくり。テーブル席が数卓のほか、二階には座敷があるようです。寺町ですから、法事等での利用も多いようです。

お昼から通常メニューで営業しています。歴史散策や小石川植物園を訪れた際に、ふらっと早めの一杯に立ち寄る、そんな利用シーンにいかがでしょう。この界隈では貴重なお昼酒を楽しむ老舗飲食店です。

瓶ビール(キリン一番搾り・中びん600円)で乾杯!

お通しは日替わりで、今日は帆立の貝柱やヒモをつかった冷菜。技が感じられるお通しは、むしろ歓迎です。

品書き

飲み物

樽生ビール(550円)、瓶ビールともにキリン一番搾り。大樽はピカピカのディスペンサーに15L樽が繋がっています。酎ハイ類は430円。このお店らしい飲み物は「すし屋の緑茶ハイ」(430円)でしょう。

刺身と寿司

刺身はまぐろほたてかんぱちいかあじたこなどが1,000円。上刺身(1~2人前2,500円)など、盛り合わせは予算次第です。お寿司は上にぎり1,700円から。11:30から14:00のランチ営業では、ちらし(950円)、江戸前すし(1,300円)など。握りは1貫ずつの注文も可能です。

一品物・揚げ物・焼き物ほか

たこから揚げ(500円)、えびしんじょう(2個700円)、冬季はカキフライも加わります。

夜でも定食があり、天重(1,300円)、かま焼定食(1,600円)など。

午後、のんびりできる日は、大人の定食飲み

刺身定食

こういうお店は、一人だとどうしても品数が食べられなかったり、注文を悩みがち。いつからか、定食飲みをするようになり、これも一種の晩酌セットのようなものだと思っています。ごはんを少なめにして、刺身と小鉢でビールからの日本酒にシフトすれば、最高の昼飲み時間なのです。

まぐろ、いくら、イカ、たこ、ほたて、甘海老、かんぱちなど。定食の刺盛りながら盛りが良いです。老舗ののれんに対する期待を裏切らない、盛り付けや切り方の技に魅了されます。

大将が日々ブログを更新されており、築地や豊洲の様子を記事にされています。老舗の大将自身で日々市場へ買い出しにでていることも、このお刺身のクオリティに繋がっているのではないかと思います。

てんぷら盛り合わせ(※定食のてんぷら)

えび、きす、しいたけなど。てんぷらも一人飲みならば、これで数杯飲んでちょうどいいくらいでしょう。

すし屋の緑茶ハイ(430円)

女将さんがつくる、自家製の緑茶ハイ。甘味・旨味がつよく、上品なコクが刺身やてんぷらとよく馴染みます。最近は簡単に濁ったお茶ハイがつくれる業務用の粉末やRTSが多数あるものの、和食店のこだわりあるお茶ハイは別格だと改めて感じます。

本駒込界隈で、お昼に少し飲みながら食事をする機会がありましたら、老舗の暖簾をくぐってみてはいかがですか。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名魚邦
住所東京都文京区向丘1丁目10-8
営業時間営業時間
[月~金]
11:30~14:00、16:30~22:00
[土・日・祝]
11:00~21:00
日曜営業
定休日
火曜日
開業年1941年