亀有『碇屋酒店』工業地帯の名残を残す、日中から飲める角打ち

亀有『碇屋酒店』工業地帯の名残を残す、日中から飲める角打ち

2021年1月16日

北九州に代表される、工業地帯と角打ちの関係。とくに大規模な工場がある場所には、交代制で働く労働者が飲みに集まるような、店頭で飲める酒販店が多く存在しました。

亀有はいまでこそベッドタウンとなっていますが、以前は三共製薬、日本紙業、日立製作所などが事業所を構えていた工業エリアでした。その名残は、早い時間から営業する老舗もつ焼店などに残っていますが、角打ちもあります。

創業60余年になる「碇屋酒店」は、酒屋一筋、お酒に詳しいベテランご夫婦が切り盛りする楽しい角打ちです。

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ベッドタウンの角打ち

コンビニのように並べられた棚には、角打ちでもつまめるスナック菓子や乾き物が並んでいます。

その奥が角打ちスペース。一般的な角打ちと異なり、テーブルを前にして着席して飲むことができます。

生ビール、お燗酒、自家製おでんもある

ビールは珍しく樽生ビールの取り扱いあり。銘柄はアサヒスーパードライです。ほかにも缶ビールは各社取り扱いあり。もちろん、缶チューハイ類も店内飲酒可能。

そして、なによりの魅力は100ml・100円台の豊富な地酒の一杯売り。全国区の地酒から珍しいものまで冷蔵庫で低温保管されています。

一杯目は、酒蔵を取材したこともある好きな銘柄、盛岡のあさ開から大吟醸(260円)を。それでは乾杯。

女将さんの手作り料理も「碇屋酒店」を訪ねたい理由の一つ。

角打ちの定番、おでんだけでなく、ねぎとろや鮎の一夜干しまであります。

てづくりおでん盛り合わせ(400円)。寒い日は嬉しいですよね、角打ちのおでん。

お燗酒(150ml・240円)はご主人こだわりのもの。徳利もわざわざ良い焼き物を探して買ってきたのだそう。

珍しい地酒を100ml単位でお手頃価格に楽しめる

それにしても、ここの冷蔵庫の短冊は目移りしてしまいます。無骨な感じでも手頃な価格で楽しませてくれる、こういうお店との出会いがきっと日本酒の世界を広げてくれますね。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名碇屋酒店
住所東京都足立区中川4-17-15
営業時間営業時間
11:00~21:00
定休日
日曜日、祝日