広島・紙屋町『寅造』仕事帰りに立ち飲み一献。千円で楽しむおでん屋さん

広島・紙屋町『寅造』仕事帰りに立ち飲み一献。千円で楽しむおでん屋さん

2021年1月17日

広島は数年前から立ち飲みブーム。中心街に個性的で郷土色もあるお店が続々と誕生し、広島の飲み歩きをより楽しいものにしています。

街の中心にある「紙屋町交差点」は、行政、金融、商業、そして歓楽街が接する巨大交差点。バスや路面電車、多くの人が行き交うこのエリアにも、2014年に立ち飲み酒場「寅造」が誕生。千円ちょっとで飲めるいわゆるセンベロ店であり、仕事帰りに寄れる好立地ということもあり、連日常連さんを中心に賑わいをみせています。

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便利な中心街にある立ち飲み

紙屋町交差点は交通の要衝。ベッドタウンを結ぶアストラムラインの起点であり、路面電車、高速バス、路線バスが集まる一大拠点。

なにかと乗り換えなどで時間ができる場所なので、こういう酒場の存在がありがたいものです。

お店はコンパクトにL字カウンターを配したつくり。壁側にはテーブルも用意されています。

取材時、店内のテレビでは地元球団のプロ野球試合の中継が流れており、お客さんも店員さんも、皆さん画面の向こうが盛り上がる度にテレビに釘付けです。

私も、せっかくなので赤色繋がりで応援気分を…と、赤星(中びん450円・以下税込)を注文。トクトクと注いで、それでは乾杯。

おでんが看板料理

ビールは赤星のほか、樽生ではサントリー ザ・モルツ(380円)、瓶でアサヒスーパードライ(中びん450円)を用意。価格指標にもなりやすいチューハイは、1杯380円です。

日本酒・焼酎の品揃えが豊富で、常連さんも日本酒がおめあてという方が多い印象。日々入れ替わっていき、今日の品揃えは料理とともに黒板にて案内されています。

日本酒は500円均一。中島屋 無濾過(周南市 / 中島屋酒造場)、長陽福娘 辛口純米 (萩市 / 岩崎酒造)、雁木(岩国市 / 八百新酒造)、原田 特別純米(周南市 / はつもみぢ)、東洋美人 おりがらみ(萩市 / 澄川酒造場)。すべて山口県のお酒で揃えられています。

焼酎は450円均一で、魔王や六代目百合、兼八など。

ちょい呑み・一寸一杯ならば、こちらの「酒肴セット」がおすすめ。1,000円で飲み物、小鉢、おでん三種類などがついてくる、かなりお得感のあるサービスセットです。

看板料理はおでん。牛すじや丸天など、主役級も100円ととってもリーズナブル。

一品料理は、コンパクトなお店ながらに自由実していて、もち豚西京焼き(500円)や小アジの南蛮漬け(250円)、のどぐろホイル蒸し(450円)なんていうスペシャルなものまであります。

加えて、カウンターのホワイトボードでタイ昆布締めなどの刺身類の文字が並びます。

カウンターの中央、スキンヘッドの店長さんの前には、四角いおでん鍋。西日本では珍しい、濃厚な醤油色をした東京風のおでんです。ここから、ポクポクと湯気がたち、店内に出汁の香りと心地よい湿度をあたえています。

頼んだ種は、大根、しらたき、そしておでん種では初めて見た「豚たん」(200円)。

濃いめの醤油味でじっくり柔らかく煮込んだタンは、なかなか。脂控えめながらコクがあり、余韻にビールをぎっゅと誘ってきます。

珍しいおつまみ、酢豆腐ならぬ「酢納豆」(150円)。文字通り酢をかけた健康に良さそうな納豆。日本酒のおつまみとしても、案外あうかも知れません。

山口のお酒を手軽に楽しめる

日本酒は陶器のぐい呑で。新しいお店ながら、ほどよく渋い雰囲気もあって落ち着いた店内。実直な感じの店長さんの人柄が現れています。

小一時間、夕暮れどきの小路の立ち飲みを楽しみました。ここは目的の酒場に行く前の練習(ゼロ軒目)にもぴったりです。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名寅造
住所広島県広島市中区本通5-13 本通ウェーブビル 1F
営業時間営業時間
16:00~翌2:00
開業年2014年