北千住『五味鳥』40年以上続く人気焼鳥店。絶品つくねを頬張る。

北千住『五味鳥』40年以上続く人気焼鳥店。絶品つくねを頬張る。

2020年4月27日

JR北千住駅西口にある細長い飲み屋街は、その名も「飲み屋横丁」。老舗大衆割烹や人気の立ち飲み店、最近話題のクラフトビールを驚くほど揃える角打ちなど、バラエティ豊かな飲食店が立ち並ぶ小路は、毎日通っても飽きません。

いつものようにふらふらと歩いていると、老舗焼鳥店「五味鳥」に空席がみえます。これは立ち寄らないわけにはいかないでしょう。気づけば暖簾をくぐり、久しぶりの五味鳥のカウンターへと吸い込まれたのでした。

北千住の飲み屋街は実に楽しいです。昭和の歓楽街の雰囲気を残し、入り組んだ細い路地に飲食店などがずらりと並びます。居酒屋の数は約200。何度来ても目移りしてしまいます。

五味鳥はそんな北千住西口、飲み屋横丁のほぼ中央にあります。駅からのアクセスもよく、価格も手頃、なにより鶏の一本一本がどれも美味しいとノンベエの間では有名なお店。店の奥で折れたL字のカウンターと大テーブルひとつ、18人くらいで満席となる小箱です。ベテランの大将といまは若い方も店に立ちます。

店構えの渋さはそのままに、店内は数年前にリニューアル。体制も少し変わりましたが、家族経営、切り盛りするお店の方の職人気質な雰囲気はそのままです。長年通う常連さんが多いのも特長です。

ビールは樽生の扱いはなく、大ビンがサッポロ黒ラベル、小ビンはサッポロヱビスという品揃え。老舗の寿司店や焼鳥店には小ビンのヱビスが似合うと思うのですがいかがでしょう。

それでは乾杯!

すぐでるおつまみに、梅たたき。ほかにもポテトサラダやお新香などの小皿があります。お好きでしたら鳥わさ、鳥さしも。これをちびりと舐めながらよく冷えたヱビスをきゅっとあけ、次は日本酒の徳利を傾けたい。日本酒は定番と日本酒の2種類のみ。

口開けで伺いましたので串が豊富。売り切れもあるので満喫するなら早めがよいかもしれません。打ち立てフレッシュな焼鳥串が整然と並ぶショーケースは食べずとも美味しいことが伝わってきます。

好物はつくね。いろんな部位が混ざってより複雑でコクのある味わいになっています。

さらっとした甘めのタレとの相性も抜群によいです。焦げたところは挟みで切り落としながら焼くので、かりっとした表面でもとてもキレイ。中から肉汁がじんわり広がります。

五味鳥でしかみたことがないシステム。前割りのお茶ハイやレモンサワーが宝酒造の甲類「JAPAN」のビンに充填されていて、注文するとそのまま登場します。これがなかなか楽しい体験です。よく冷え、よく混ざっています。ハーフサイズ(ボトルの半分まで入っている)もありますので、気軽に頼めます。

いつも人気で混雑するお店なので、ささっと飲んで食べたら、ごちそうさま。

品書きに値段の表記がありませんが、3,000円でお釣りがくるくらいと思っておけば大丈夫。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名五味鳥
住所東京都足立区千住1-32-6
営業時間17:00~21:00
日曜日営業
日は15:00~21:00
不定休
開業時期1980年