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高田馬場にある「浦野屋 やきとん てるてる」は、秋元屋の系譜にあるやきとん酒場です。秋元屋からみると孫にあたり、ひなたから独立したオーナーの店。高田馬場と東中野に店を開いている他、中板橋にタイ料理店「アジアン食堂 てるてる」を展開しています。
営業時間は土日祝日は11時30分から営業しており、界隈では便利な昼酒スポットです。名物料理はやっぱりクセになる味噌タレで焼いたやきとん、そして「ひなた」と同様、イタリアンと海鮮料理が充実しています。
開放感あるレトロ調の店で飲む
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高田馬場駅からは早稲田通り沿いに西へ徒歩7分ほど。駅前は学生向けの大箱酒場が多いですが、ここまで来ると住宅街の落ち着きもあってゆったりとした時間が流れています。
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はいってすぐに焼台、それを囲むL字のかエンター。ちょっと煙を浴びますが、カウンターは特等席でしょう。お店の方は皆さんフレンドリーで、気さくに話しかけてくれます。
店の奥はグループ客用の大テーブルを配置し、コロナ禍以前は学生やビジネスマンの宴会で賑わっていました。
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お昼の日差しに照らされた瓶ビールはいつも以上に美味しく見えます。赤星をトクトクと240型タンブラーに注いで、それでは乾杯。
やきとん以外にもオシャレ系メニューがある
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ひなたの樽生はキリンハートランドがこだわりですが、てるてるのご主人のこだわりは「カールスバーグ」(サントリー)。なかなか標準ビールに選ばない銘柄ですが、あえて飲みたいという人は多そうです。
瓶ビールは赤星で630円、黒ビールはヱビス。ホッピーセットは白・黒あって380円とお手頃価格。ベースはキンミヤです。樽生ビールをはじめ、全体的にはサントリー系で揃えられており。角ハイボールやジンビーム、ワインはセニョリオデオルガスなど。
色付きの酎ハイ、いわゆる「焼酎ハイボール」なんて呼ばれている「下町ハイボール」(350円)もあります。
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やきとんは1本100円均一とリーズナブル。「ちれ」や「たんした」、「かしらあぶら」など個性的な部位も。
煮込み(350円)のようなもつ焼きの定番サイドメニューだけでなく、ムール貝とあさりのワイン蒸しやイイダコのアヒージョ、サーロインの炭火焼きなんてメニューもあるので要チェック。
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お通しはありません。ですから、焼きものを待つ間につまめるお通し感覚の小皿はひとつは頼みたい。自家製ポテトサラダ(300円)は素朴な味ながら、ハムや玉ねぎの食感や旨味が加わっていて、素直に美味しい一品です。
味噌ダレ焼きはやっぱりクセになる
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焼台は炭火を使用。毎日串打ちするフレッシュなモツが人気の秘訣。
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赤星とやきとんは本当に絵になる組み合わせです。
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タンは塩、シロはタレ、カシラは味噌タレ。香ばしさが漂います。炭火の香りのエッセンス。小ぶりながら形が揃った丁寧な串打ちがされています。
キンミヤのぶどう割りでメートルを上げる
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強い豚モツの脂の旨味には、濃いめの甲類がよくあいます。戦後の東京にうまれたこの組み合わせは、令和の時代も好相性。キンミヤストレート(300円)を目の前で注いでもらいます。
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そこに垂らすのは、台東区竜泉の老舗シロップ企業がつくる「ぶどう液」。同社の「うめ(青ラベル)」をつかった「梅割り」も選べます。シロップは自分で好みの量をちゃぽんと。
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肉巻きトマト(250円)。巻串の定番ですね。熱したトマトと豚バラの脂がマッチするとどうしてこんなに美味しくなるのでしょう。
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酎ハイ類の多くは、割材を別に出してくれる昔ながらのもの。大田区のご当地割材メーカーがつくる「コダマクエン酸」をつかったサワー(380円)。飲み方次第では、ナカ焼酎をおかわりして2杯分楽しめます。
ねっとり系の俵型つくね
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自家製つくね(200円)は俵型。ナンコツのコリコリはほとんどない、ねっとりとした食感。肉汁がじんわり口の中に広がります。
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早い時間から、広い店内で、手頃な値段で楽しめる「浦野屋 やきとん てるてる」は、とても使い勝手の良いお店。休日のお昼飲みにふらりと立ち寄られてみてはいかがでしょう。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 浦野屋 やきとん てるてる 高田馬場店 |
住所 | 東京都新宿区高田馬場3-22-4 1階 |
営業時間 | 営業時間 【月曜日〜土曜日】 16:30〜23:30 (食事LO 22:30、ドリンクLO 22:00) 【日曜・祝日】 11:30〜23:00 (食事LO 22:00、ドリンクLO 22:30) 日曜営業 定休日:顛末年始 |
開業年 | 2013年 |
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