佐世保「ステーキハウスらんぷ」 昭和35年創業のバーのような空間で、カクテルとレモンステーキ

佐世保「ステーキハウスらんぷ」 昭和35年創業のバーのような空間で、カクテルとレモンステーキ

佐世保グルメの一つ、レモンステーキをご存知ですか。

軍港として発展してきた佐世保は、地域の伝統的な料理に加え、本州の割烹や西洋洋食のテイストを取り入れてきました。戦後はアメリカ海軍の影響でアメリカ料理が加わり、独特な和洋折衷の食文化がつくられてきました。そのひとつがビーフステーキのアレンジ。箸で食べやすく薄くカットし、鉄板の上で醤油・みりんなどで味付けをし、最後にレモンを搾って完成。日本人に馴染みのある味付けで評判となったそうです。

その調理法からごはんが合うことは間違いないのですが、これをお酒と合わせるバーのようなステーキハウスがあるのでご紹介します。1960年(昭和35年)創業、60年目を迎えた「らんぷ」です。佐世保の飲み屋街・山県町の老舗です。営業時間は翌朝4時まで。深夜にも使えるよいお店。

 

ステーキハウスの文字をみなければ、どうみても、ここはバー。創業時はスタンドバーだったそうです。レトロ感漂うアーチ状の天井造作やバックバーに並ぶ洋酒に、旅先の一杯への期待が高まります。蝶ネクタイ姿の店員さんが、スマートに迎えてくれました。

 

まずは生ビール(アサヒスーパードライ・550円※取材時)。お通しの枝豆もいただいて、それでは乾杯!

 

ビールは樽生のほかにアサヒスーパードライの中ビン(550円)、キリンラガー中ビン(550円)、サッポロ黒ラベル(中ビン550円)、プレミアムモルツ(730円 )などを揃えています。カクテルはロングが900円、ショートは1,000円。レガシーカクテルが書かれていますが、バーのように品書きにないカクテルや、気分を伝えて作ってもらうことも可能です。

 

ステーキはさすがに高級です。オムレツやイカバターなど手頃な洋食もあり、二軒目、三軒目に軽くつまみながら、ナイトキャッププ感覚でカクテルを楽しむのも良さそうです。

 

鴨スモーク(880円)。すぐにステーキといかず、カクテルを頂きながら軽くオードブルを摘みたいと思います。

 

佐世保の街は、カクテルが似合います。ジンフィズ(900円)、すっと喉を伝わり香り漂うタンカレー。ステーキを迎える準備が整いました。

 

鉄板で音を立てて運ばれてきました、フレンチで修行経験を持つ二代目がつくるレモンステーキ(3,200円・ミニサラダ付き)。長崎和牛を塩、胡椒、搾りかけレモンで味付けをし、フランベして完成。

 

霜ふりでやわらかく、しっとりと脂を蓄えたお肉。爽やかなレモンの風味が味にバランスをあたえ、濃厚ながら箸を誘う味わいです。

 

シルバーも用意されますがここはせっかくなのでお箸で。長崎の異国情緒がミックスしたこの雰囲気が旅情を誘います。

 

これで120gですが、お酒を合わせるならばこれで十分なボリュームでしょう。

 

ステーキの食中酒には、バーボンウイスキーがぴったり。バニラ香がステーキの味をより引き立てます。

佐世保湾までわずかな距離。かすかに感じる海の香りを楽しみつつ、佐世保の夜を楽しまれてみてはいかがですか。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

らんぷ
0956-23-2334
長崎県佐世保市山県町3-23
18:00~28:00(日定休)
ステーキを食べると、予算5,000円