長崎『天扇寿し』〆は地魚・ウニをつかった特上寿司(2,200円)で大満足

長崎『天扇寿し』〆は地魚・ウニをつかった特上寿司(2,200円)で大満足

2023年1月21日

思案橋近く、歓楽街・船大工町で親子3代で続けてきた『天扇寿し』は、長崎の地魚にこだわりながらも、特上が2,200円と手頃な価格で食べさせてくれる、コストパフォーマンス抜群の一軒。深夜も営業しており、長崎飲み歩きの〆にオススメです。

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朝まで営業し、市場へ仕入れに行く

長崎は「銅座」「江戸町」「出島町」など、この地が歩んできた歴史に基づいた地元が今も残っており、住所表示をみながら歩くだけでも楽しい街です。

「船大工町」は、今でこそ飲食店やスナックが立ち並ぶネオン街ですが、江戸時代は造船や修理に携わる職人たちが暮らしていました。

そんな船大工町で、老舗の寿司店といえば三代目続く『天扇寿し』です。創業は1955年(昭和30年)。復興の中で誕生した一軒。

いま風の呼び名で言えば、『町寿司』のカテゴリー。家族経営で何の変哲もない寿司屋に思えるかもしれませんが、その品質はなかなかのもの。毎朝水揚げしたての魚が並ぶ市場へ足を運び、いいものを仕入れてくる、実直な職人気質が感じられます。

内観

漆塗りの付け台を設けたL字のカウンターの内側では、3代目の大将が寿司を握り、一人飲みのお客さんをもてなしてくれます。お酒の提供や配膳、奥の小上がりの接客は大将のお母さんの担当です。

深夜に訪ねたにも関わらずなかなかのお客さんの入り具合でした。

品書き

お酒

樽生ビールキリン一番搾り):550円

瓶ビールアサヒスーパードライ・キリンクラシックラガー・サッポロ黒ラベル)中瓶:500円

チューハイ:400円

麦焼酎 壱岐ゴールド:400円

今里酒造(長崎県東彼杵郡波佐見町)六十餘洲:550円

杵の川(長崎県諫早市):550円

白鷹(兵庫県西宮市):550円

寿司

  • 特上にぎり:2,200円
  • 上にぎり:1,700円
  • 並にぎり:1,200円
  • 鉄火巻:900円
  • 鯖寿司:1,200円
  • 穴子寿し:1,200円
  • ちらし寿し:1,200円

長崎のウニや地穴子がついてこの価格!?オトクな特上にぎり

サッポロ黒ラベル中瓶(600円)

長崎の地酒や焼酎など気になるお酒が揃っていますが、一杯目はやっぱりいつものビール。サッポロ黒ラベルの中瓶をいただきます。

それでは乾杯

特上にぎり(2,200円)

気さくな大将が迎えてくれるカウンター。何を食べようか悩みますが、おすすめ頂いた特上にぎりをお願いしました。一貫だけでも1,000円近い地元長崎産のウニをはじめ、鯛、ヒラメ、ヒラス、地穴子、長崎のマグロ大トロ、地もののクマエビなど非常に豪華な顔ぶれです。

大将自慢の一品、長崎のウニ。平戸や壱岐などでとれる上物を仕入れているそうです。

日本でもトップクラスの魚種を誇る長崎ですが、とくに穴子は名物のひとつ。小ぶりで繊細な味、こまかな身の食感と甘いツメの味が秀逸です。

さらに注目したいのは、海老。地元長崎でとれるクマエビ(アカアシエビ)です。きゅっとした食感と濃厚な旨味がたまりません。

酢飯は小ぶりでお酒に合わせるのにちょうどいいサイズです。大トロも実にいい味。

産地や旬の話、近くのオーセンティックバーのことなど、様々な話題で長崎の楽しい夜が過ぎていきます。自家製のぬか漬け、奈良漬などをいただきつつ、長崎の地酒「六十餘洲」が心地よく体をあたためていく――

日本酒も焼酎も揃う長崎。いろんな味と地魚の組み合わせの舌鼓を打つ幸せな時間です。

ごちそうさま

〆まで、しみじみ美味しくいただきました。

長崎にお越しの際は、町の歴史を含めて紹介してくれる天扇寿司へぜひ!

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名天扇寿し
住所長崎県長崎市船大工町5−38
営業時間朝まで営業
開業年1955年