高宮(福岡)「文治」 昼飲み・昼酒の超穴場。味よし、人よしの良いお店。

高宮(福岡)「文治」 昼飲み・昼酒の超穴場。味よし、人よしの良いお店。

2019年10月28日

外食天国の福岡。中洲・天神で鉄板餃子をつまみに飲むもよし。老舗の食堂や立ち飲みだって選択肢に入ります。昨今ではJR九州が力を注ぐ博多駅の駅ナカ・駅ヨコの商業開発で、駅構内ながら朝からだって飲めるようになりました。

そんな選び放題の福岡で、たまにはこんな選択肢はいかが?というお店をご紹介します。

西鉄福岡(天神)駅から西鉄電車で3駅・高宮駅が最寄り。JR博多駅からも西鉄バスで約20分の場所。日赤通り清水四ツ角交差点にある「文治」です。

決して飲食店街ではなく、ロードサイド型の店舗が立ち並び住宅も多い立地。駅からも少し離れている、そんな場所で、なんと11時30分から通しで営業(土日祝は15時から)。さらに朝4時近くまでやっているというのだから、素晴らしい!

今日はなんだか、落ち着いた町のカウンターで飲みたい気分。繁華街の酒場の活気は好きだけど、選択肢は多いに限ります。

清水町バス停下車。2分くらい歩くとみつかります。時刻は14時頃。町中華だって中休みに入るような時間に、本当に暖簾が掲げられています。しかも、店先に「昼から居酒屋やっています」の文字。おぉ、なんと心強い!

開業は2014年の夏。いまでは早い時間から飲みにくる地元のご隠居さんや、明るいうちからの飲酒に制約がない仕事をされている方で、しっかり常連さんがついていらっしゃいます。

雰囲気は気軽に使える町の個人酒場のムード。お店を切り盛りされる皆さんは若い方で、愛嬌たっぷり、フレンドリーな接客がとても愉快です。

ビールはサッポロ。樽生がサッポロ黒ラベル(480円・以下取材時の情報)で、瓶で黒ラベルに加え赤星ことサッポロラガーも用意されています。福岡で赤星はちょっぴりレア。ちなみにチューハイもサッポロの樽詰めサワー「氷彩」です。お通しは季節にあわせた野菜料理。ぽくぽくのかぼちゃがでてきました。

それでは乾杯!

氷彩サワーにポッカサッポロの男梅やパンチレモンをいれたサワーは、若い常連さんに人気だと聞きます。サワー類やバカルディモヒートなどが充実しているためか本格焼酎は控えめですが、ボトル1,500円はなかなかのお手頃価格です。

早くからやっている若い人の店、いくらでもあるよね…、と思った方へ。この品書きこそ、なにより「文治」の魅力です。世間は3時のおやつタイム。でも、ここに来れば、あげまき貝の酒蒸し(780円)や鶏わさ(480円)をつまみに一杯やれちゃうのだから素敵です。刺身、煮魚、焼き魚から天ぷらと、大衆割烹的な献立が中心です。

自家製のトロサバオイルサーディン(580円)みたいな楽しい料理も。

こちらは定番料理。日替わりの料理数が豊富過ぎて、定番メニューを見る頃にはクラクラしちゃいます。

看板料理は100円からのおでんです。

福岡の郷土料理・ごまさば。同じように九州の甘い醤油とゴマを合わせた刺身の食べ方は様々あって、今日はカンパチの胡麻醤油(700円)をチョイス。福岡の北に広がる玄海灘は、釣り人憧れのカンパチが泳ぐ海です。

とれたて、鮮度のよいカンパチは歯ごたえたっぷり、こりっこりです。その食感と優しい甘みを引き立ててくれるのが胡麻と九州醤油です。

氷彩はプレーンが好き。あ、でも、ポッカサッポロの割材も好き。

まだ早いので浸けている種は少ないですが…と話す店員さんですが、九州らしい魚介系だしの香りを漂わせた美味しそうなおでんが準備されていました。

博多うどんの定番「ごぼう天」はおでんで!しっとり出汁をすった衣が焼酎を呼びます。あ、まだ日暮れ前なのに、すっかり本腰で飲む雰囲気になっています。

ちょいと一杯のつもりで…というのが、現実になってしまう魅力たっぷりの文治です。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

文治
http://www.takamiya-bunji.com/
092-555-7820
福岡県福岡市南区玉川町17-23 ラフィネ高宮 102
11:30~28:00頃(土日祝は15:00~・不定休)
予算2,500円