ここは東京・小平。西武新宿線で30分のベッドタウンです。南口は再開発によって大きく姿を変えましたが、北口には味わいある商店街が残ります。
この街の大衆酒場といえば「鳥勝」です。創業40余年、地元のノンベエさんたちの集合場所。駅からはやや離れていますがお客さんは途切れることなく、出たり入ったり。95席と大箱なことや、カウンター、テーブル、小上がりまである使い勝手のよさも魅力。
そして、なんといっても注目は、看板料理のトリカツ鍋がなんと一人前100円なのです。これからの季節、鍋が食べたくなりますが小平の人が実に羨ましい!
店先には持ち帰り用の窓口があり、昔ながらの焼き鳥酒場の風情が好き。こちらがご主人。寡黙な方ですが、時々見せる笑顔が素敵です。
暖色系の照明で統一され、赤い座布団と短冊でいっぱいの壁。ほっこりくつろげる老舗のオーラ。
ビールはずっとサッポロ黒ラベル。ビールジョッキの基本形のしゅっとした形でたっぷり500ml入る昭和の生中(630円)で乾杯!
状態のよい生ビールにうっとり。瓶ビールでは黒ラベル(大びん630円)の他にヱビスもあります。
お通しのちょっとした小鉢をつまみにビールをきゅっと。一息ついてからメニューがみたくなります。
焼鳥屋ですが料理のバリエーションは実に豊か。さらにホワイトボードの日替わりがずらっと加わるので、何か食べたいか決める前に「鳥勝にいけば食べたいものが見つかる」という印象。
大サービスのトリカツ鍋は1人ならばそれだけで結構お腹いっぱいに。
焼鳥は一本120円。もちろんお店で串打ちをしているフレッシュなもの。えいひれからナポリタンまで、昭和の酒場メニューがびっしり。シメも充実しているので、家で夕飯を食べる気分で高頻度で通うファンも多いそうです。
タレはさっぱりとしていますが、ジューシーな鶏の肉汁が口に広がり鶏のコクでお酒が進みます。
生ビールおかわり!
バカルディ・ジャパンとサッポロビールが共同開発したラムハイは、実は焼鳥との相性がいい。カクテルの開発担当者も、「焼鳥とあうジャパニーズレガシーカクテルが作りたい」と話していたことを思い出します。
みょうがの天ぷらなど、「酒飲みの好みわかってるじゃん!」と独り言をつぶやきたくなるメニューばかり。そろそろ鍋いっときますか?
トリカツ鍋はぜひ皆さん直接足を運ばれてみてください。鶏肉がたっぷり入った具だくさん鍋にびっくりするに違いありません。さらに、月・火・水の21時までは、長い長いハッピーアワーをやっていて、なんとアルコールが全品半額です。気前の良さも居心地も素晴らしい酒場です。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)
鳥勝 小平北口店
042-343-7775
東京都小平市美園町3-16-26
16:30~24:00(第1・3木定休)
予算2,200円