「寄ろう!養老乃瀧♪」を歌う島香織さんと一緒に本社見学。これであなたも養老通

「寄ろう!養老乃瀧♪」を歌う島香織さんと一緒に本社見学。これであなたも養老通

全国に展開する居酒屋チェーン「養老乃瀧」。本サイトをご覧になる居酒屋好きの皆さんならば、一度は飲んだことがあるお店ではないでしょうか。

養老乃瀧は1938年、長野県松本市で富士食堂として創業。2018年に80周年を迎える老舗です。現在の居酒屋養老乃瀧は1961年に横浜に1号店をオープン。その後、旗艦店となる店舗を池袋駅南口に開き、以来60年以上にわたり愛される大衆酒場の定番暖簾となります。

 

池袋南口(メトロポリタン口)の正面にある養老乃瀧本社。同社ブランドの「一軒め酒場」が一階に、地下は「だんまや水産」、二階が「養老乃瀧」、三階には養老乃瀧とバンダイがコラボしたロボットアニメ居酒屋「ロボ基地」が入ります。4階から上は本社機能となっていて、ここが全国養老乃瀧の中心です。

 

一階の一軒め酒場はなんと午前8時のオープン。平日の日中はもちろん、朝の開店と同時に多くの常連さんが集まり、いつものビールや酎ハイといつもの肴を楽しむ姿が見られます。

この界隈は朝から飲む人がまだまだ多数。養老乃瀧は全国ブランドでも、こうして地元の方に「寄ろう、養老」と愛されているのが特長です。

 

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養老乃瀧をシンガーソングライターの島香織さんと見学

 

シンガーソングライターと酒場ライター。ライターつながりですね!そんな挨拶から始まった養老乃瀧本社見学。

島香織さん

養老乃瀧のテーマソング「寄ろう!養老乃瀧♪」を歌うは利き酒師のシンガーソングライター。富山県高岡市ふるさと応援特使で、FM富山ラジオ番組のパーソナリティをされています。

「寄ろう!養老乃瀧♪」は直営店で一時間おきに流れるので、ぜひ聞いてみてください。

オフィシャルブログ

 

本社4階にあるフリースペースは、ときには大宴会にも使われるとのこと。この一画に、一般公開をしていない養老乃瀧の歴史が集まったメモリアルコーナーがあります。

 

養老乃瀧のビールはネット上を中心に謎のビールと都市伝説のような言われていた「養老ビール」。安すぎる!不思議だ!なんて声もありますが、中身は説明するまでもなく、サッポロ生ビール黒ラベル。

黒ラベルのデザインが変わるごとに養老ビールもそれに合わせてデザイン変更がありましたが、今もしっかり「養老ビール」の表記あり。東京で飲める養老ビールはサッポロビール千葉工場製です。

 

昭和46年、養老ビール開始頃の夕刊フジの記事。~新規メーカーの参入か!?と驚くお客~という文字がありますが、同業他社も消費者へもインパクトが大きかったことがわかります。赤星のラベルデザインに大きくYOROの文字が入る元祖プライベートブランドともいえるビールが誕生しました。

 

漫画を読まない筆者でも知っている、キン肉マンは牛丼好き。実は作中でキン肉マンの好物は名指しで「養老の滝」の牛丼と言っています。

ランチ時やアイドルタイムは牛丼屋として商売をしていた養老乃瀧。食堂を原点に持つのでそういう判断があったのかもしれません。その後牛丼は終売となりましたが、今年の秋に復活。〆のミニサイズが人気です。

 

変りゆく養老乃瀧のユニフォーム。皆さんはどの世代に見覚えがありますか。

 

昭和50年代でしょうか。食券と算盤を使う勘定場の様子。

 

当時の食券機が保存されています。クラシカルで、昭和レトロブームの今に復活させたらカッコよく見えそう。

 

松本時代の富士養老本社。当時は食堂の他に街の売店、卸し業、新聞と幅広く展開していたそうです。

 

いまは飲み屋街でお馴染みの養老の暖簾が成長していく様子は興味深い。

 

旧本社には、コツコツと歩む二宮金次郎の像が。不思議!

 

全国の女将さんたちが池袋に修行に来て、ここで居酒屋のノウハウを学び地元に持ち帰りました。現在も池袋の養老本社は研修拠点です。

養老で学んだ仕組みを各地に広め、養老のブランドだけでなく、全国へ居酒屋の仕組みを広げた立役者でもありそう。

 

養老乃瀧は刺身と焼鳥が定番。とくに鶏は店頭で持ち帰り用の販売もしていたそうです。若鶏丸焼き300円、安い!(当時の値段ですが…)

 

養老乃瀧は昔からずっとサッポロビール。生ビールがまだ限られたお店でしか飲めなかった時代にも、養老乃瀧は工場直送の生ビールを巨大タンクから直接注ぎ提供していた生ビールが美味しい店。

お兄さん、ずいぶん大きいジョッキに注いでいますね!

 

時代が進み、生ビールは瓶ビールや樽生が普及し、居酒屋が一層身近な存在に。安くて気取らず使えるみんなの「寄りどころ」として、養老乃瀧は幅広い人々に愛されていきました。

そうして、みんなの定番居酒屋「養老乃瀧」へと成長し、標準的な養老乃瀧のほかに、よりリーズナブルな「一軒め酒場」や、海鮮専科の「だんまや水産」と多様化するニーズに対応していくようになります。

後編では、現在の養老乃瀧をご紹介しますので、お楽しみに。

つづく

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

Special Thanks/養老乃瀧株式会社 https://www.yoronotaki.co.jp/

サッポロビール株式会社