上板橋駅から徒歩10分。すぐ近くに東上線が走るのですが駅がないのでなかなかアクセスしにくい場所に、隠れた銘店があります。店名は「ほろよい」。優しそうな名前ですが、ここの料理は美味しすぎて絶対ほろよいで終われません。
ここの特長はなんといって魚のクオリティの高さ!まるで港町の酒場に来たような海鮮つまみが魅力です。では早速、飲みに行きましょう。
お店はL字カウンターと小上がりの配置で、典型的な街の酒場といった雰囲気。カウンターの内側では、腕のいい大将が次々と注文の料理を用意していきます。割烹スタイルの酒場は調理風景を見ているだけでもお酒が進みます。
さぁ、最初の一杯。やはり生ビールでしょう!生で始めて瓶へシフトし、それから焼酎・日本酒へと飲み進めていくのが私の基本の流れ。では乾杯!
クオリティのよいキンキン黒ラベルが登場。うん、たまらないね。
突き出しは日替わりで、この日はしらすオクラでした。ただの醤油ではなく、出汁をとったつゆを使っているのが嬉しい。
そして、お待ちどう様でした。お刺身盛り合わせの登場です。これでなんと650円。ブリ、たこ、ひらめに中トロまで盛りだくさん。蛸の包丁の入れ方を見ていただければわかりますが、大将はなかなかの職人さん。お刺身は包丁一つで味が大きく変わるもの。ここのお刺身は東上線を通勤に使っている方なら途中下車してでも食べに行く価値があります。
湯葉サラダをおつまみにして、日本酒に以降。冷酒に醤油をかるくつけた湯葉刺しがちゅるりとよく合います。
アサリの酒蒸し。食べるところが少ないなんていう人がいるけれど、これはお出汁を楽しむもの。左手にお猪口、右手にあさりの殻をもって、左右を交互に口元へ。広がる磯の香りを追いかけるようにほんわかお米の旨味をくいっと。酒場には小さな幸せがたくさんあります。
メニューは割烹風のものが多く、河豚ひれ酒やドジョウ鍋、そして日替わりの旬の魚料理が豊富にあり、魚で飲みたい人にはたまらない料理が並びます。
美味しい肴に美味しいお酒、まだまだベッドタウンを結ぶ私鉄沿線には魅力的なお店があります。東上線の皆さまは、まずはここ「ほろよい」を体験してみてください。事前に予約をしておくと特別こだわりの刺盛りも用意してもらえるので、グループで行くのも良さそうです。
私はカウンターで一人しっぽりにしようかな。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
ほろよい
03-3932-7210
東京都板橋区上板橋3-26-15
18:00~翌1:00(不定休)
予算1,900円