【移転】(旧店舗記事)三河島「春駒 駅前店」 これぞ大衆割烹!豊富な海鮮料理を肴にのんびりと飲む。

【移転】(旧店舗記事)三河島「春駒 駅前店」 これぞ大衆割烹!豊富な海鮮料理を肴にのんびりと飲む。

2019年1月21日

JR常磐線、三河島駅から徒歩1分。ここに、懐かしい雰囲気でゆったりくつろげる大衆割烹があります。40年以上続く老舗「春駒駅前店」です。

「駅前店」というのは、実は50mほど離れた場所に、「春駒本店」があるから。本店は、1968年(昭和43年)創業と半世紀の歴史があり、ともに老舗酒場好きにはたまらない雰囲気です。

駅前店は、駅に近いというだけでなく、ゆとりある店の造りが行きたくなるポイント。釣宿の宴会場のような開放感ある中で魚をつまめば、気分は漁師町です。

 

JR三河島駅は、日暮里駅から1つ。都心にありながら、落ち着いた下町景色です。人気のもつ焼き屋や大衆焼肉があり、食べて飲んでが好きな人も楽しい場所です。

 

駅から尾竹橋通りを1分ほど南へ歩くと「春駒 駅前店」がみえてきます。この界隈は、戦後、親交睦商店街という名で賑わってきた場所です。

 

間口は普通の商店と同じですが、店は奥に広く、厨房に向いたカウンター席と、その奥に余裕を持って配置されたテーブル席が続き、さらに座敷まであります。地元の方がほとんどで、いつもご近所話で盛り上がるお父さん、お母さんで賑わっています。

 

ビールは昔からずっとサッポロ。数世代前のサッポロの星がついたジョッキが現役です。凍結ギリギリまで冷やしたジョッキに注がれたキンキンの黒ラベルは、人気の一杯目。つぶ貝などちょっとしたおつまみが並ぶお通しを肴にして、まずは乾杯!

 

昔ながらの大きい中ジョッキ(500円)の他、夏は次々注文される大ジョッキも用意。瓶ビールは大びんの赤星(580円)です。日本酒は清酒一献(1合300円)、カクテル枠には電気ブランの文字もあります。樽詰スパークリングやチューハイ各種とお酒の選択肢は広いです。

ボトルでは甲類が極上宝焼酎700ml(1,500円)、本格焼酎は和ら麦が人気の様子。

 

市場を反映した魚介類を中心とした黒板メニューは、眺めているだけでお酒が進む献立揃い。マグロ、マダイ、カンパチの刺盛りが800円、活つぶ貝刺しは600円など普段から通いたい値段設定です。

 

定番メニューは幅広い顔ぶれが並びます。焼鳥からキスフライ、カニサラダに煮込みまで、料理は300円台からあります。

 

黒板で気になったカキ食べ比べ(600円)を注文。ちゃちゃっと殻を開いて登場です。手前が岩手県産、奥が北海道産です。

 

大きく肉厚で、ぷりっぷりの身です。広がる磯の香りはお燗酒を誘います。優しい接客に、食べ比べなどの工夫もあって、人情感じるお店です。

 

20時を過ぎてピークが終わったあとの店内。静かな雰囲気に戻りましたが、このあと近所のお一人様が晩酌にやってきて、再びテーブルが埋まりはじめました。

 

冷やしトマトをつまみに、酎ハイでのんびりと。忙しないお店だと、ささっと飲んで食べて次へ…となりますが、ここは余裕のある空間で、じっくり酒場に浸ることができます。

 

自家製さつま揚げ(2個500円)。町会の集まりで飲んでいる常連さんたちが「これを食べなくちゃ」と話す人気の一品。専用のおつゆに浸していただきます。

 

きつね色の表面は香ばしく、中はふかふかで魚の旨味が舌をつつみます。

 

色付き酎ハイはありませんが、酎ハイも種類が多くて選ぶのが楽しいです。どれも焼酎濃いめなのも嬉しいです。

 

冷凍庫でキンキンに冷やした電気ブラン(300円)は、とろっとしていてリッチな気分。テーブルで溢れるほど注いでくれます。

 

せわしなく飲み歩かず、こうして電気ブラン片手にぼーっと酔いを楽しむのもいいものです。生くらげポン酢をちびちびつまみながら。

 

地元に親しまれて長く続く名店が多いこの界隈。春駒駅前店もとっても素敵な酒場です。昔ながらの雰囲気で美味しい魚を楽しみませんか。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

春駒 駅前店
03-3806-5093
東京都荒川区東日暮里3丁目40-12
17:00~22:30(月定休)
予算2,500円