京都・四条大宮の『庶民』は、京都の人だげなく阪急沿線からも人が詰めかける人気店となりました。人気の理由は、驚くほど安い価格でお造りや魚料理で楽しめることです。公式でも「薄利多売」と言っています。2019年には大阪へ進出し、大阪駅前ビルの地階でも連日満員の賑わいで営業中です。
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大阪駅前地下の大人気店『庶民』
はじめて四条大宮にある庶民で飲んだのは、2013年の冬。庶民が創業したての頃です。
大将は10年以上、関西の和食チェーンで板前をしていた方で、「立ち飲みをやりたい」という想いから独立したと聞きます。四条大宮は京都市中央卸売市場が近く、早い時間から飲める市場関係者らで、平日も11時の開店から行列ができるほど賑わっていました。食材の仕入れという点でも、市場の近さは利点なのだと思います。
もともと低価格酒場やお昼から営業する大衆酒場が少なかった京都。あっという間に大人気店となりました。
2019年、そんな庶民がなんと大阪・京橋に支店をオープン。こちらも大盛況となりますが、続けて大阪駅前第二ビルにも出店したのです。それが、今回ご紹介する店舗。JR大阪駅・阪急阪神梅田駅から徒歩圏で、駅前の地下街と一体化した場所にあるので、大変便利な立地です。
四条大宮同様、こちらも店はうなぎの寝床のような奥へ細長い構造です。立ち飲みオンリーで、カウンターでは大勢のお客さんが肩を寄せ合うように立っています。人気の理由は、安く飲むことに慣れている大阪の人も驚くような価格設定。しかも、鮎や牛タタキ、巻き寿司など、ちょっと贅沢な食材や料理が多いのも特徴です。
品書き
お酒
大樽(生ビール)はキリン一番搾り:250円、瓶ビールはキリンラガー中瓶:300円。
日本酒は京都伏見の神聖:300円、灘の白鶴:200円、お燗酒は月桂冠:250円。
サワー類はキリン樽詰サワーベースでプレーン、レモン、ライム:各200円。ハイボール:250円もあります。
料理
お造りは、お造り盛り合わせ:500円、活たい造り:350円、〆鯖:250円、こはだ酢〆:150円など。
定番は、牛たたき:200円、スパゲティサラダ:100円、おでん3種盛り:100円、鶏のから揚げ:150円。
そのほか、あん肝ポン酢:200円、あゆの塩焼き:250円、カキフライ:200円、タイアラ炊き:300円、鮭皮塩焼き:150円、牛すじ煮込み:200円、煮穴子:300円、アジフライ:100円、だしオムレツ:200円~など。
寿司は、海鮮巻:350円、穴子巻:400円、ネギトロ巻:300円など。
お酒も料理も驚くほどに安い
キリン一番搾り生ビール(250円)
安くて美味しいと評判の店ですから、それはもう大繁盛です。平日の日中でも賑わうお店になんとか滑り込みまして、まずはビールをいただきます。生ビールが250円。首都圏ならば小さなコップ1杯の値段ですが、庶民では標準的なジョッキにしっかり注がれてやってきます。銘柄は間違いなくキリン一番搾りです。
それでは乾杯!
ハモ酢みそ(250円)
関西に来たら必ず食べたい食材がいくつかあります。そのひとつが、夏のごちそう「ハモ」。大衆酒場でも500円以上しそうなハモ湯引きですが、庶民はこのお値段。酢味噌を軽くつけて頬張れば、ビールや日本酒が進むこと間違いありません。
牛すじ煮込み(200円)
四条大宮のみだった頃からの定番料理「牛すじ煮込み」。九条ねぎをかけているのが京都発の店らしさ。甘くて濃厚なコクが楽しめます。
煮穴子(300円)
穴子もこのお値段。半分などではなく、1本丸ごとでてきます。山椒を軽くつけていただきます。トロトロで上品な脂の旨味がたまりません。
プレーンサワー(200円)
ビールが250円なら、酎ハイは200円。キリンがつくる樽詰めのサワーで関西に多いほんのり甘いサワーです。
値段の安さで頼みすぎてしまいそう
安価な立ち飲みを紹介する際に、「コンビニでお惣菜を買って家飲みするのと同じくらい」のような比較をすることがありますが、庶民はコンビニはもちろん、スーパーのお惣菜コーナーにも並ばないような料理が200円前後で揃っているので、もう思考停止で吸い込まれそうになってしまいます。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 立ち呑み 庶民 大阪駅前第2ビル店 |
住所 | 大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル B2F |
営業時間 | 11:00~21:45(L.O.21:30) 月曜定休 |
開業年 | 2020年8月14日 |