博多『クリヤ酒店』勇気を出して飛び込めば、十年来の友人のように迎えてくれる

博多『クリヤ酒店』勇気を出して飛び込めば、十年来の友人のように迎えてくれる

博多駅周辺では貴重なストロングスタイルの角打ち。お昼間から近所の人たちで賑わっています。年齢も職業も様々で、福岡の濃いところを凝縮したようなムードです。当然、初めての人はとてもハードルが高いのですが、入ってしまえば常連さんが超ウエルカムモードで接してくれます。

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福岡はお酒好きにとって冒険ができる街

JRの敷地内とは思えないほど飲み屋が多い博多駅、怪しいネオンと赤ちょうちんが入り交じる中洲、観光名所である屋台たち…。朝から晩までお酒好き・酒場好きを魅了するスポットで溢れている福岡は、”酒飲み”の楽園です。

名物料理を食べ歩いたり、有名居酒屋を尋ねるのはもちろん楽しいですが、飲み慣れてきたらそろそろ深く潜ってみませんか。福岡県のディープ呑み処といえば角打ちですよね。それも、今風のテイスティングルームではなく、地元率100%の熱量あふれるストロングスタイルの角打ちを訪ねて欲しい!

やってきたのは、博多駅から徒歩15分ほどのクリヤ酒店。那珂川近くの住宅街に残るレトロな酒屋さんです。創業は昭和35年。栗屋さんの店だからクリヤ酒店。ベテランの2代目が、常連さんたちの中心にたち店をコントロールしています。

手羽先を食べている常連さんの姿も。ご主人は調理師の免許を取得している。

驚くのは、平日の真っ昼間から常連さんたちでいっぱいなこと。サクッと飲んでいく人がほとんどで常に入れ替わっていますが、皆さん顔なじみのようです。

老若男女、客層は様々。ここでは皆酒飲み仲間で平等な関係です。皆さんワイワイと酒や酒場の話で盛り上がっており、他所から来た私も、一杯目の酎ハイを選び終えた頃には仲間に入れてもらえました。

小売はもちろん、配達もされている酒屋さんなので、お酒の品揃えはかなり充実しています。

福岡という土地柄もあって、人気はやはり焼酎のようです。ボトルで飲むツワモノも多数。

楽しすぎてあっという間に1時間が過ぎていく

缶酎ハイはそのまま飲めばよいのですが、わざわざグラスを用意だしてくれました。宝焼酎ハイボールで乾杯!

常連さんが「コレ美味しいよ」と勧めてくれたのは、黄桜 ふくのひれ酒です。京都・伏見のお酒ですよね、と話したら「いやいや、河豚は下関だから地酒なんだよ」と。なるほど!

女将さんが皆さんにフルーツを振る舞ってくれました。お酒好き、角打ち好きはみんな仲間!と話す常連さんによく来るのか尋ねると「滅多にこない」とのこと。すかさず隣の常連さんが「毎日来ているよ」とツッコミをいれていました。

日本中の角打ちで飲んでいますが、これほどお客さんや店主さんがフレンドリーな店を私はほとんど知りません。(宮古島の「ぷちまあと」もすごかった)

ボトルキープではなく、常連さんの「忘れ物」という扱いの一升瓶焼酎を、持ち主の方に「試してみて」とごちそうになってしまいました。全量樽貯蔵・長期貯蔵の本格麦焼酎「田苑 金ラベル」がお気に入りとのこと。芳醇で香り豊か。クセになる味ですね!

ここまで読み進まれた酒場好き・角打ち好きの読者さんなら、きっと気に入るお店です。福岡の濃いところはとっても楽しいです!

店名クリヤ酒店
住所福岡県福岡市博多区美野島1-25-1
営業時間11:00~21:00 日定休
創業1960年