浅草橋駅から徒歩3分。江戸通りから一本入った路地にある老舗のとんかつ店。さすがは歴史あるエリア、なんと大正時代の創業です。歴史ある店の多くが高級路線になるなか、「村井」は現代でも大衆価格。近隣に住む家族連れや会社員が日常遣いしています。
ここは「とんかつ居酒屋」
職人さんがずらりと並んで、店に入るとすぐにロースかヒレか尋ねられるような尖った店と違い、『とんかつ村井』は、焼酎や日本酒を味わいながらゆっくりお楽しみくださいという雰囲気。食堂、蕎麦屋、中華…どこでも居酒屋のように使う私にはぴったりの一軒です。
店のロケーションもイイ。駅から近いのに細い路地にあるため、観光地が近くとも飛び込みのお客さんは少なく、通い慣れた人や静かに飲みたい一人客だけがやってきます。
下町の穏やかな雰囲気の女将さんが出迎えてくれて、この日はテーブル席に案内してくれました。奥のテーブルはスーツ姿の男性6人が飲み会中、座敷では3世代家族が馴染みの店という雰囲気で、お子さん以外ボトルキープの焼酎を傾けていました。おじいちゃんはしめ鯖、お子さんはカツカレーと各自の好物が並んでいます。
そんな光景にほっこりしながら、一杯目のビールを。樽生はキリンラガーで、瓶ではサッポロラガーも冷えています。
お昼は定食利用者で3回転くらいしていそうですが、夜はのんびりと過ごせます。
ロースカツ?カツ綴じ?いいえ、わらじカツ丼
『とんかつ村井』のとんかつはバラエティ豊か。ロースやヒレ、かつカレーやかつ綴じはもちろんのこと、デミグラスソースや味噌味も用意されています。その中でも特長的な一品が、わらじソースかつ丼です。
ソースかつ丼自体は会津のご当地料理として知られていますが、それとはまた違って、『とんかつ村井』では、わらじ大にたたいて伸ばしたお肉をソースに潜らせています。
揚げてすぐにサラサラのソースを合わせているので、衣のエッジが立ったままでザクザクです。それでいて衣の内側まで甘い専用ソースの味が染み込んでいます。
ビヤホールや下町の老舗で見かける紙カツに近く、その余韻にビールをあわせないとバチがあたりそうに思えるくらいの美味しさ。鮮度がとてもよく、これだけ叩いていてもさらに肉汁が染み出します。
瓶ビールから生ビールへシフトするか、それとも焼酎をもらおうか。とにもかくにも、瓶ビール1本ではとても足りるようなつまみではありません。
ごちそうさま
このボリュームで1,120円。カツとソースの味をまとった千切りキャベツといっしょに頬張りましょう!おつまみとして楽しむならば、ごはん少なめと伝えることをお忘れなく。
店舗詳細
- 樽生ビール キリンラガー:500円ほど
- 瓶ビール(キリン・サッポロ)
- 酎ハイ・レモンサワー:400円
- 刺身の盛り合わせ
- しめ鯖
- かつ丼:950円
- ソースかつ丼:1,000円
- わらじソースかつ丼:1,000円
- 大わらじソースカツ丼:1,120円
- カキフライ:1,250円(定食1,600円)
- デミ丼:1,000円
店名 | とんかつ村井 |
住所 | 東京都台東区浅草橋2-28-14 |
営業時間 | 月・火・水・木・金 11:30 – 15:00 17:00 – 21:00 土・日・祝日 定休日 |
創業 | 1926年 |