浅草『サカイヤ:酒井屋』昼飲みも可。オーディオのある角打ちで音楽と酒

浅草『サカイヤ:酒井屋』昼飲みも可。オーディオのある角打ちで音楽と酒

2023年7月29日

浅草は角打ちが多いエリアです。言問橋近くの『サカイヤ』も角打ち営業をしていますが、ローカルなコンビニのような店構えで、一見すると店内飲食ができるかわかりません。ですが、ここも正真正銘、酒販組合加盟のお酒屋さんで、昔ながらのコップ酒が楽しめます。

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下町の酒屋で、家庭的な雰囲気に浸る

外観

言問橋の東詰。かつては猿若町と呼ばれていた浅草6丁目に、3世代に渡り受け継がれてきた老舗の酒販店があります。

酒の井戸と書いて『酒井屋』。以前は角打ちもある酒屋でしたが、規制緩和等の酒販店を取り巻く状況の変化で、酒だけの商売から変更。コンビニエンスストア風の店構えにして、商品もお酒に限らずお菓子や日用品、雑誌まで扱うスタイルになりました。

そんな『酒井屋』ですが、2019年夏、ご家族の発案で角打ちを再開することになり、再びお客さんが集える店へとなっていきました。

内観

店に入ってすぐはコンビニのような空間で、お菓子や日用品を買っていくお客さんの姿があります。

その先が角打ちスペースです。家族総出で改装したそうで、木製のタイルの上の角打ち台が3卓並んでいます。立ち飲みだけでなく着席も可能。女将さん手作りのから揚げなどの料理を座って味わえます。営業中はいつでも角打ちの利用は可能。つまり朝から飲めます。

品揃え

  • 日本酒70ml:200円~
  • 瓶ビール大瓶各種:450円
  • グラスワイン:200円
  • エイスキー牛乳:300円
  • ホッピーセット:350円
  • 土管巻き(かつおぶしの海苔巻き):200円
  • からあげ:250円

乾きものは小売り売価そのままで持ち込めます。缶詰は売価+30円。

お酒は売り切りで入れ替わりますが、しっかり季節感のある銘柄が揃っていて、日本酒好きも楽しめそう。ほとんどが70mlで200円と良心価格なので、一通り飲み比べてみようと思います。

安い、楽しい、音がいい!

日本酒が気になるところですが、まずはビールからいただきましょう。ここは浅草。吾妻橋のビール会社・アサヒビールのお膝元ですから、一杯目はアサヒ生ビール(マルエフ)をチョイス。グラスも用意してくれます。乾杯!

おつまみはスナック菓子。角打ちの楽しみの一つは、こうして駄菓子屋気分に浸れるところ。

飲み比べ

親しみやすい優しい女将さんとの会話はほっとします。自然と飲みたい気持ちが高まり、飲み比べを4杯お願いしました。一ノ蔵無鑑査、久保田百寿、越乃景虎純米生酒、浦霞。きりっとした飲み飽きないお酒にも、細かな違いがあって楽しいです。

グラスワイン(200円)

グラスワインが1杯200円は大変良心的

ワインを飲んでいると、ご主人がやってきました。テーブルの前に鎮座するオーディオはご主人の趣味とのこと。角打ちを始めたことをきっかけに、ご自分の部屋から店舗へ移動させたそうです。

イギリスの有名メーカーのスピーカーとプリメインアンプ、その他オーディオ機器がしっかり準備されており、ご主人にお願いすれば好きな楽曲をかけてもらえます。ソニー製の大型ディスプレイも繋がっており、CDやブルーレイの持ち込みも歓迎だそう。ここは飲める角打ちオーディオルームなのです。

JAZZを聞かせていただきましたが、広い空間ならではの良い響きでした。

ごちそうさま

家族経営で、お孫さんが角打ちの一画で夕食を食べているような牧歌的なお店。東京浅草に残る下町人情を感じることができる貴重な角打ちです。女将さんが優しく迎えてくれますので、はじめての方も安心して訪ねてみてほしいです。

近くの角打ち

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syupo.com

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名サカイヤ(酒井屋)
住所東京都台東区浅草6-3-5
営業時間9:00~21:00
日定休
開業時期約1世紀前