上野駅、御徒町駅から徒歩で行ける場所に新しく角打ちを始めたお酒屋さんがあります。業務用をメインとした酒販店で地域の飲食店に無くてはならない存在の萬屋が、一年前より角打ち営業を開始。店先で飲ませるようになって一周年を迎えますますご繁盛!今回はお祝いを兼ねてご紹介したいと思います。
最寄りは都営大江戸線の新御徒町ですが、この界隈は飲食店が点在していることもあり、上野・御徒町・湯島の歓楽街からの梯子も楽しく移動できる場所。配達を終えた15時頃からオープンするお店は、まさに業務用酒屋の倉庫といった雰囲気。
店先の看板には、生ビール300円の文字。角打ちで生樽を扱うお店は珍しく、金額も手頃ということもあって行き交う地元の会社員の間でちょっとした水飲み場として人気になっています。
もともと駐車場だったスペースで、今でも奥は配達用の営業車が止まっていますが、楽しく飲めるような工夫がいっぱい。
まずは瓶ビールから。瓶ビールは赤星のみという、角打ちのわりにはガッツリとサッポロなお店。飲兵衛のファンが多いサッポロラガーでまずははじめましょうか。それにしても、赤星の中瓶が300円とは、安すぎじゃ…
あ、あんまり安いと書くと値上げされちゃいそうなのでほどほどに(笑)
キンキンに冷えた瓶ビール赤星。嬉しいな、それでは乾杯です!やっぱり東京の角打ちにはこのレトロなラベルがよく似合います。
缶ビールは250円、その場でつくってくれる角ハイボールは350円、ワンカップ(250円)も人気です。氷結や極ゼロなどの缶酎ハイ、新ジャンルも充実しています。
続いて飲むのは生ビールで。せっかく生樽があるのですからやっぱり飲みませんと。うちの生ビール美味しいよ、毎日磨いているからねと話す女将さんはとっても優しく雰囲気のいいお姉さん。強面のお父さんが切り盛りする角打ちも好きだけど、美人女将の女性ひとりでも入りやすいし、男性もそういうほうがいいのでは?
角打ちのついでに生ビール、と思っていたらなんと20L樽を使っていらっしゃる。10Lだとこれから暑くなる季節、人気ですぐ空いちゃうからと女将さん。それはそれは、素敵です。
洗浄バッチリ、よく冷えたジョッキに注がれたフレッシュな黒ラベル。泡も蟹泡なくパンケーキのような質感。個人的には泡が少ない(量が多い)のも好き。いいじゃない、これが300円なんて、近くで働いていたら毎日通いそう。
300円程度で冷食のおつまみも用意されていますが、こんなときは乾きものをバリバリとつまみにしたい。酒場と角打ちの楽しみ方の違いは、おつまみに関してはやはり乾きものの存在ではないでしょうか。旅の列車の中で、仲間内の職場での宴会に、乾きものを食べ分ける機会って実は非日常の楽しいひとときに多い。それを身近に体験できるのが、角打ち乾きもの飲みだと思います。
倉庫のままではなく色々な工夫も。壁には芸術系の学生がかいた壁画があったり、時々ギターの生演奏によるイベントも開催されています。
開店が早く、お店が閉まるのも立ち飲みとしてみたらだいぶ早いのですが、ゼロ次会としての勝手の良さは抜群にいい。上野で角打ちは最近老舗が閉店するなど色々ありましたが、元気で明るく雰囲気のいい萬屋は、これから上野酒屋飲みの希望の星になるはずです。
店内は禁煙、酒屋飲みの本筋を守りつつも、今風にアレンジもされている萬屋へぜひ!
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
上野萬屋酒舗
03-3831-3900
東京都台東区東上野1-25-8
15:00~19:00(土日祝定休)
予算1,100円