西尾八王子駅前の酒販店『酒のひろせ』が、11月5日より店内で角打ちを開始。希少銘柄を含む、こだわりの日本酒や焼酎を気軽に楽しめます。立ち飲みカウンターで、種から手作りの漬物をおつまみに会話が弾むアットホームな空間です。
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希少銘柄が並ぶレベルの高い酒屋さん
八王子駅と高尾駅の間に、西八王子という駅があります。人口50万人を超える八王子のベッドタウンを支える駅ですが、駅周辺に観光地や繁華街はありません。ですが、実際に歩いてみると地元密着で長く続く飲食店が何軒もみつかり、中央線文化の延長であることを感じます。
今回ご紹介する『酒のひろせ』も、そんな西八王子で半世紀に渡り親しまれてきた酒屋さんです。この度、角打ち営業を開始ことが発表されたので、一足先に取材しました。
西八王子駅から徒歩3分ほど。スーパーの横にある商店街ビルの中にあるお店です。開業は1974年。現在は2代目の廣瀬正美さんが運営されています。
街の小さな酒屋さん。目の前にはスーパーもありますが、こだわりのお酒を求めて来る地元の常連さんが多く賑わっています。
店頭に貼られた角打ちの文字。元気な酒屋さんがこだわりのお酒を一杯売りしてくれるというのは、お酒好き・角打ち好きとしては嬉しい限りです。
大手銘柄のお酒もありますが、品揃えの多くはこだわりの地酒や季節限定品です。酒造組合や蔵元へも積極的に出向き、地元の方にオススメできる良いお酒を集めているとのこと。住宅街にこういう酒屋さんがあると心強いですね!
東京の酒蔵との繋がりも大切にされていて、おなじみの「澤乃井」のほか、地元・八王子の酒蔵・小澤酒造場のつくる「桑乃都」なども販売。
蔵からの直接仕入れを中心に、全国の有力地酒は日本名門酒会から仕入れているそうです。
いくつかこだわりのお酒を紹介いただきました。丁寧な解説付きで眺めているだけでも楽しめます。お店の方ご自身で見極めて仕入れていらっしゃるので情報量が多い。
初代は、麦焼酎発祥の地、長崎・壱岐の焼酎の販売に力を入れていた方で、娘さんが継いだ現在も壱岐焼酎のラインナップはかなりのもの。
百貨店のお酒売り場や大型専門店に負けない、希少な焼酎が勢揃いしています。
ワインの品揃えは品数こそ控えめながら、千円台からハイクラスまで品質の高い銘柄を揃えています。近隣のフレンチレストランなどに卸しているそうです。都心の有名老舗ホテルのシェフをされている廣瀬さんのご主人も認める味だそう。
高尾山帰りにぴったりの角打ちコーナー
角打ちスペース
さて、お店の紹介はこれくらいにして、そろそろ角打ちを始めたいと思います。
店の一画が角打ちコーナーとなっており、一杯売りのお酒や、店内で販売されているボトルや缶ビール・RTD(缶チューハイなど)も店内で楽しめます。ケトルや酒燗器、お水(ペットボトルで有料)など、必要なものは一通り揃っています。
クラフトビール・缶ビール・缶チューハイ
まずはビールからはじめましょうか。大手銘柄だけでなく南信州ビールなど特長的なクラフトビールも取り扱い。
抜栓料や角打ち価格の設定はなく、小売の値段で楽しめます。グラスを利用する場合は別途50円。それでは乾杯です。
おつまみ
近隣の方にもファンが多いという初代女将の手作り漬物が店頭で販売されており、これが角打ちおつまみの主役です。
数多の角打ちで飲んできましたが、角打ちのお漬物でこんなに感動したのは数えるほどしかありません。
山梨県の山中に畑をもっているそうで、大女将は毎日のように早朝、畑へ出向き種から野菜を育て、それを加工し、酒屋さんの店頭に並べています。この漬物のぬか床は47年ものだそうで、文章ではとても伝えきれないほど深い味わいです。
(とても気に入り取材後にお土産を買って帰りました)
角打ちではおなじみの乾き物も用意されています。
角打ちで海鮮丼!?商店街らしい異色のコラボ
『酒のひろせ』の隣で営業する「丼丸西八王子店」では、『酒のひろせ』の角打ちおつまみ用に、小サイズの海鮮丼を販売しています。地元商店同士のコラボって素敵です。
一杯売り
70mlで一杯200円から。スタンダードのお酒も千葉の寺田本家の香取80など、お酒好きならついつい飲んでみたくなる特色ある銘柄が用意されています。
焼酎は一杯150円から。ロックアイスはお店が用意してくれるので、驚くほど良心的です。角打ち開始記念で、壱岐の山の守酒造場がつくる、瓶貯蔵の古酒・41度が用意されています。
50mlはだいたいお猪口一杯分。これをロックグラスに注ぎ入れていただきます。
こちらは飲み比べセット(70mlを3杯)。期間限定の日本酒3種類がオトクに楽しめて700円。すべて純米大吟醸なんて、ものすごいサービスですね!
せっかくですから、お燗酒も楽しみましょう。お銚子で提供され、5~10分ほどで適温に。
これからの季節、高尾山の冷気を感じたあとに飲むお燗酒は最古です。
都内の中央線最西端角打ち、途中下車して訪ねる価値あり
高尾駅と八王子駅に挟まれた西八王子駅。アクセスしやすい場所にありますから、高尾山観光の帰りにふらりと立ち寄られてみてはいかがでしょう。地元のお酒もありますし、ハイクラスのお酒を手頃な価格で楽しめます。今後注目の一軒です。
店名 | 酒のひろせ |
住所 | 東京都八王子市散田町3-18-11 |
営業時間 | 9:30~20:00(営業時間中は角打ち可能・詳しくは公式サイト等をご確認ください) 日祝定休 |
創業 | 1954年 |
公式サイト | https://yoisake.com/ |