JR上越線に北越急行ほくほく線が乗り入れるJR六日町駅前にある『桜井酒店』は、旅と日本酒がお好きな方にオススメしたい角打ち。特長はなんといっても近隣の酒蔵がつくる地元流通向けの限定酒が一杯200円台から飲めること。駅ナカのアンテナショップとはまた違った、地元密着のお酒を味わうことができます。
目次
在来線にしかない旅情の先へ
小説『雪国』の書き出し、「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」のモデルとなった上越線。新幹線や高速道路の開通で上越国境の人の流れは大きく変わりましたが、いまでも在来線の上越線に乗れば川端康成が見た景色を追いかけることができます。往来の主役を上越新幹線に譲ったため列車の本数は少ないものの、三国街道沿いの旧宿場町をなぞる路線は「旅をしている」と強く実感させられるよき鉄路です。
沿線には歴史ある街が多く、加えて魚沼丘陵という世界的に知られた米どころでもあることから、酒蔵が非常に多く、それを飲ませる名酒場も点在しています。近年は、酒類流通の荒波を乗り切るため酒販店の角打ち化が進んだため、飲ませる酒屋も増えており、酒好きとしては注目のエリアです。
外観
JR六日町駅前にある『桜井酒店』も、そんなJR上越線沿線で近年角打ち営業をはじめた酒販店です。駅から徒歩2分という好立地なので、列車旅をする人も飲みに立ち寄りやすいのが嬉しい!
酒好きが集い語らえるあったかい雰囲気の店内
商品棚の多くを取り除き、テーブルと椅子を配置したなんだか公民館のようなつくり。居合わせた皆さんと自然とお酒の話題で盛り上がります。
営業時間は、午前中から夕方頃まで。不定休でもあるため、列車を乗り継いで飲みに行く方は予約しておくと安心です。
店の中央には昔ながらのだるまストーブが鎮座し、寒さ厳しい魚沼の寒さから守ってくれています。
店に並ぶお酒は、鶴齢をつくる塩沢の青木酒造や八海山でおなじみ、南魚沼の八海醸造などのお酒。銘酒の産地にある酒蔵らしい、地酒に誇りを感じる展示に日本酒好きとしてワクワクしてきました。
飲めるお酒とルール
八海山や清酒、本醸造、大吟醸、純米大吟醸と縦方向に勢ぞろい。しかも200円台からとびっくりするほど良心価格です。八海醸造がつくる魚沼エリア限定銘柄 純米酒「魚沼で候」も角打ちで一杯売りしています。
青木酒造は鶴齢の純米吟醸(360円)などだけでなく、別ブランド「雪男」もあり、これまた260円と良心価格。ほかにも髙千代 辛口(250円)、高千代純米大辛口(260円)、髙千代の別ブランド 巻機(まきはた)生原酒(360円)なども。
桜井酒店のルールは簡単。開いているボトルはどれでも一杯売りが可能。おつまみは持ち込み自由で、電子レンジ完備。必要ならば紙皿や割り箸も110円で購入できます。ボトルキープはできませんが、デュワーズホワイトラベルが1,540円など、ボトルのお酒もほとんど小売価格同然という安さです。
※小売店ではなく、酒販店の一部で勝手に飲むスタイルです。
さらに冷蔵庫に入っているRTD(缶チューハイやハイボール)、瓶ビールも小売価格程度で楽しめます。お酒好きにとって、ここは天国ではありませんか。
時間と適量の範囲内で、のんびりお酒を味わう
サッポロ 風味爽快ニシテ
一般的な小売価格程度の支払いだけでいいの!?と驚きつつ、一杯目は新潟限定のサッポロビール「風味爽快ニシテ」をチョイス。プラカップまで用意して頂きました。それでは乾杯!
雪男 純米(330円)
店番の方が豪快に一升瓶からドドーッと注いでくれた日本酒の一杯目は「雪男 純米」。濃い旨味がありながらも実にキレイな味。やっぱり魚沼のお酒は素晴らしい。
新潟県内限定 純米酒 髙千代(280円)
流石は産地。首都圏では貴重なお酒ともてはやされているものが文字通り”ガラガラ”と冷えています。甘口でやわらかな印象の髙千代の限定純米。しみじみ美味しいと感じる一杯でした。
ごちそうさま
南魚沼でしか買えないようなお酒もありますから、列車の乗り継ぎタイミング等の合間にふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょう。今までとはまた違った魚沼の酒の魅力と酒文化を感じられると思います。
六日町駅から新幹線が停車する越後湯沢駅までは、JR上越線の列車だけでなく北越急行ほくほく線から直通列車も加わり便利です。
店名 | 桜井酒店 |
住所 | 南魚沼市六日町2912-1 |
営業時間 | 営業時間 9:00~18:00 不定休 |