沼津では貴重な角打ち営業をする酒販店『大川酒店』。ご夫婦と看板猫が切り盛りする地域密着の店で、なんと朝10時から生ビールや地酒が楽しめます。沼津港、千本松原、餃子の老舗めぐりなど見どころやグルメが多い沼津、散策の途中に角打ちで一杯いかがでしょう!
目次
大規模な港町は、昼飲みが充実している
全国有数の水揚げ量を誇る沼津港。沼津の街は、港を中心とした交通・物流の要衝として栄えてきました。
さて、大規模な港がある港湾都市にはいくつか共通点があります。函館、新潟、横浜、横須賀、長崎…。陸(おか)に上がってきた人が、まず求めるものはお酒です!(笑)
港湾都市は、朝から飲める食堂や居酒屋、そして角打ちが多い。ここ沼津も例外ではありません。駅前には2軒、老舗酒場がお昼から営業していますし、港周辺の食堂もお酒が楽しめます。そんな沼津で角打ちといえば、沼津駅と港のほぼ中間に位置する『大川酒店』です。
大川酒店は、駅から1.3km 徒歩17分。路線バス(伊豆箱根鉄道バス・東海バス)もありますが、片道くらいは街歩きを楽しむのもオススメ。人口19万人都市の沼津は、商店街がまだまだ元気で、港に向かって伸びる沼津仲見世商店街は平日でも賑やかです。
外観
目指す『大川酒店』は、駅と港を一直線に結ぶ目抜き通り「さんさん通り」に面しています。創業から90年以上。メインストリート沿いの立派な老舗酒店です。
一見するとどこにでもあるお酒屋さんの佇まいですが、店先にテーブルがあったり、生ビール400円の表記があったりと、角打ちをされていることがわかります。
店内は大きなテーブルが3卓と、それを囲むお酒の棚。角打ちおつまみの代表格”乾きもの”がずらり。
時刻は午前11時過ぎ。ご主人と看板猫が迎えてくれました。全国的に見れば、角打ちは夕方から…という酒販店が多いですが、こちらは営業中いつでも店内飲酒が可能です。
品書き
- 生ビール アサヒスーパードライ:400円
- ベアードビール
- ホッピー(セット):400円
- ハイボール:380円
- 焼酎:350円
- 地酒各種
- チーズ:150円
- かき氷:200円
ゆっくりと流れる時間の中、ストレスフリーで乾杯!
アサヒスーパードライ(400円)
物腰柔らかなご主人が丁寧に接客してくれますから、角打ちに対して、ルールが厳しい、常連さん向けといったイメージを持つ方でも安心して利用できると思います。
穏やかな日差しが差し込む店内、あくびをしている看板猫。なんてのんびりした空間なのでしょう。そんな店内で飲む、キンキンに冷やしたジョッキで飲む樽詰のアサヒスーパードライは格別の美味しさです。乾杯!
臥龍梅 山田錦 純米吟醸
せっかくの沼津ですから地酒をいただきましょう。ご主人に尋ねたら、次から次へと並べてくれました。
沼津の酒蔵・高嶋酒造がつくる白隠正宗。ほかにも開運(掛川・土井酒造場) 、出世城 ひやおろし(浜松・浜松酒造)、臥龍梅(静岡・三和酒造)など。
ほぼ小売価格を1杯分で計算したような値段で提供してくれます。「うちは酒屋ですから」とのこと。いやいや、これはたくさん飲んでしまいそうです。(お酒は適量で)
「臥龍梅 純米吟醸 鳳雛」は、フルーティーな果実感を感じるお酒。片口に1合近くも注いでいただきました。明るいうちから角打ちで地酒を飲む、こういう時間が大好きです。
ブラックニッカ ハイボール(380円)
ビールサーバーにはアサヒスーパードライのほか、樽詰めのブラックニッカハイボールが繋がっていました。樽のハイボールはガス圧、冷たさ、濃さが安定しているのでいつでも安定の味なのがいいですね!生ビール同様、キンキンに冷やしたジョッキで提供してくれます。
ごちそうさま
お店の看板猫タロちゃん。窓の外を眺めながら友達の野良猫を待っていましたが、飲んでいたら足元に寄ってきてくれました。
港が近いこともあって、現在の建物になる前から角打ち営業をされていたそう。地元で長く親しまれてきた、飲めるお酒屋さんです。最近は、首都圏や静岡、愛知から飲みに来る常連さんもいるとのこと。
有名観光地で過ごすのとはまた違った沼津の魅力にふれることが出来ました。
沼津の昼飲み記事
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 大川酒店 |
住所 | 静岡県沼津市本字宮町442−2 |
営業時間 | 10:00~19:00 ※営業中いつでも角打ち可 火曜日定休 |
創業 | 1930年頃 |