JR天満駅前に、東京下町風の酒場があることをご存知でしょうか。関西では滅多に見かけない豚もつ焼きと煮込みの専門店『寅屋』です。梅割り、バイス、赤星、三冷ホッピー。東京の酒場が好きな方にはたまらない一軒。早速ご紹介します。
目次
ここだけ東京下町!?関東から進出し大評判の店へ
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交通、情報網、そしてチェーン飲食店が発達した現代でも、大阪と東京の食文化は大きく異なります。酒場のお酒や料理も、東西で全然違うのですからおもしろい!関西の酒場の主役が串カツ、ドテ焼きなら、関東の主役はやきとり(豚・鶏区別なく)と煮込みでしょう。
今回ご紹介する『寅屋』は、関東の酒場の雰囲気を、そのまま巨大飲み屋街が広がる天満にはめ込んだような立ち飲み店です。
『寅屋』は、ご想像の通り関東発祥の店の支店。本店は千葉県の成田にあります。2013年の創業で、東京下町(城東エリア)のもつ焼き店を連想する豚モツ料理とお酒で評判になりました。
品書き
お酒
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- サッポロ生ビール黒ラベル:480円
- 瓶ビール サッポロラガー大瓶:580円
- 日本酒 高清水:480円
- 梅割り:380円
- ぶどう割り:380円
- 天羽ハイボール:380円
- 初恋ハイボール:480円
- レモンサワー:380円
- バイスサワー:480円
- 金魚サワー:480円
料理
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1皿380円均一
- もつ焼き(レバー、ハラミ、サガリ、シロ、スジ、アブラ、ナンコツ、テッポー、ガツ)
- 刺し(カイ、ガツ、タン、コブクロ)
- 煮込み
- 骨付きチャーシュー
- スジ煮
- おしんこ
東京に行かなくても、ここで飲める!食べられる!
天羽ハイボール(380円)
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酒場の飲み物は、東西で実は大きく異なります。
ビールや日本酒、本格焼酎は同じですが、酎ハイ・サワーは別物です。関東は、甲類焼酎を炭酸やシロップ、麦芽発酵飲料等で割り、関西はビール樽に詰められた樽詰サワーをビールサーバーから注いで提供します。甲類焼酎(宝焼酎やビッグマン、酎五郎、三楽、サッポロ焼酎、キンミヤなど)の取り扱いがない酒場だって少なくありません。
そんな大阪で、東京風の甲類焼酎(キンミヤ焼酎)のソーダ割り、しかも下町の酎ハイに多いシロップ(天羽[てんば]飲料製造有限会社製)入りが飲めるなんて、10年前では考えられませんでした。
東京下町酒場気分で、乾杯!
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炭酸は関西ローカルなのも酒場好きとしては見逃せません。
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大阪府能勢町の能勢酒造が製造する湧泉水原料の「能勢ミネラルソーダ」ではありませんか!
ガツ刺し(380円)
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もつ焼きが焼けるまで、刺し系メニューでも。”刺し”と言ってもボイルされたものですが、どれも鮮度の良さを感じるものばかり。ガツ刺しの甘酸っぱさが天羽ハイボールと相性ぴったり。タンの形状を残したタン刺しも人気。
スピードメニューは他にも、立石を連想する紅生姜を載せたおしんこや煮込みがあり、ワクワクします。
シロ、テッポー、カシラ もつ焼き各皿(380円)
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もつ焼きは1皿2本単位。焼き方は塩、タレ、素焼きが選べます。焼き加減を指定できるのも、京成線沿線の飲み屋さん風。
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フレッシュさがわかるジューシーなもつ焼きは、寅屋の成田や船橋の店舗と変わりません。牛ホルモンはあっても豚モツ焼き(やきとん)がなかった大阪に、この味は衝撃的だったことでしょう。
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下処理も丁寧なようで、クサミは皆無。関西でもこれだけもつ焼きが食べられるなんて、素晴らしい!もし筆者が大阪で暮らすようになったら、東京を懐かしんで頻繁に通いそうです。
バイスサワー(480円)
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キンミヤ焼酎に天羽の梅をちょこんと垂らす、アルコール度数が20度くらいあるハードな飲み方(濃いので適量に気をつけて)をするもよし。東京大田区大森生まれの紫蘇味(原料は紫蘇エキスとリンゴ果汁)割材「バイスサワー」を飲んでほろ酔いを楽しむもよし。
ごちそうさま
成田の本店でも人気の「軟骨チャーシュー」はこちらでも売り切れ御免の売れ筋。天満オリジナルの「スジ煮」も試してみたいところ。
15時開店とスタートが早く、日曜日は正午から開店。早くから飲めるのは嬉しいですが、夜は料理が完売して早々に店じまいということも多いので、狙って飲みに行きたい方は明るい時間がおすすめです。
参考記事
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 寅屋天満 |
住所 | 大阪府大阪市北区錦町3-12 アウロラBLD 1F |
営業時間 | 営業時間 [火~土] 15:00~ [日] 12:00~ 食材が無くなり次第閉店 日曜営業 定休日 月曜日 |
開業時期 | 2015年 |